二年前の日記 4/26

2017/04/26

 24日、インド中部のチャッティスガル州において、道路建設の警護をしていた警察官に対し、反政府武装組織が攻撃を仕掛け、25人が死亡、6人が負傷した。襲ったのは「インド共産党毛沢東主義派」であるという。懐かしいなどと言ったら誤解されるが、毛沢東主義とは久しぶりに聞いた名前だ。

 毛沢東主義と聞いて日本人が思い出すのは、クメール・ルージュことカンボジアのポル・ポト派、あるいはペルーのセンデロ・ルミノソことペルー共産党くらいではなかろうか。Wikipediaによればアメリカのブラック・パンサー党も毛沢東主義に傾倒していたらしい。ちなみにこのインド共産党毛沢東主義派の項目もWikipediaにはあった。何でも載っているものである。

 ともかく毛沢東主義といえば反政府ゲリラ御用達の思想である。もちろん中にはちゃんと政党になった団体もあるが、大体においては反政府、反権力、反資本主義の暴力革命を肯定する武装集団のイメージだろう。社会主義や共産主義をこじらせた者たちが行き着く思想とも言える。

 とはいえ毛沢東主義者が権力を持ってしまったカンボジアがどのような歴史を辿ったか、あるいはそもそも当の毛沢東は文化大革命で何をしたのか、その辺を考えてみると、結局一部の人間だけに都合の良い欠陥思想ではないのかと思えてならない。そりゃ確かに資本主義に欠陥がない訳ではないだろう。だがそれでも暴力革命を肯定し、都市文明を否定するような思想は、自分には到底合わない。日本に毛沢東主義の政党がないことは幸いである。

 インドの亡くなった警察官のご家族には、お悔やみ申し上げる。怪我をされた警察官の方々の一日も早い回復を祈る。そしてインドの毛沢東主義者が一掃されんことを心より願う。


 一昨日結果の出たフランス大統領選挙であるが、その一次投票をトップで勝ち抜けたマクロン氏に、ロシアのハッカー集団がサイバー攻撃を仕掛けているらしい。攻撃を仕掛けているのは、ハッカー集団「ポーン・ストーム」であり、この集団はロシアの情報機関GRUにつながっているとのこと。

 要するにロシアとしてはルペン氏がフランス大統領になってくれた方が有り難いということなのだろう。そのやり方はアメリカでは成功して(成功したことになるのか?)トランプ大統領が誕生したが、果たしてフランスではどうだろうか。仮に現在の状況がひっくり返ってルペン氏が決選投票で勝利したとしても、ルペン氏が「フランス第一主義」を貫くのなら、いずれロシアとは敵対するだろう。トランプ大統領がそうなったように。

 正直あまり意味のあることのようには思えないのだが。EUが弱体化してくれればそれで良いのか。どうもこれはプーチン大統領が命じたと言うよりは、ロシア内部の勢力争いというかポイント稼ぎのために各組織が独断でやっていることではないかという気がしないでもない。まあフランスの側からすればどちらにせよ迷惑でしかないのだろうが。


 今村復興相が辞任した。震災が起きたのが「東北の方で良かった」との発言の責任を取った形だ。滅多なことでは大臣を辞めさせることのない安倍政権で、ほぼ即決であった。まあイメージが悪すぎる。正直、いつもの如く前後を切り取ってその言葉だけをつまみ出した文脈もヘッタクレもない指摘ではあるのだが、脇が甘いと言われても仕方あるまい。

 発言は派閥のパーティの席上、講演の途中で飛び出したのだそうな。周りを味方で囲まれて気が緩んだのかもしれない。被災地がもっと首都圏に近かったら、もっと莫大な被害がでていただろう、という意味合いで「良かった」と言ってしまった。なんともスケールの小さいミスである。やはり大臣には向いていなかったのだろう。とりあえず辞任が認められたというから、「良かった」のではないか。こればかりは自業自得だ。有権者の一人としては情けない限りなのだが。


 ところでマスコミは余程嬉しかったのだろうか、鬼の首を取ったかの如く「辞任」だ「更迭」だと各社トップニュースで報じていたが、どうせまた次の世論調査の数字を見て愕然とするのだろう。学習しないことである。

※ 毛沢東主義の組織はパレスチナにもありましたっけね。他人の思想に縛られるなんて、彼らの否定する宗教と同じだと思うんですが、何が面白いんでしょうか。
 復興相の辞任はすごく迅速だった記憶があります。最近だと桜田五輪相がグダグダと引きずった挙げ句に辞任しましたけど。ああ、アレも復興絡みでしたね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?