二年前の日記 12/27

2017/12/27

 昔の人は言いました。「寄らば大樹の陰」「長いものには巻かれろ」と。まあその方が楽なのは間違いない。自分だって対人コミュニケーションさえまともにできれば、それなりの会社でそれなりに仕事をずっと続けていたかも知れない。「そこを知恵と工夫と根性で乗り切らないと!」という声もあろうが、自分にはいまの生き方が精一杯である。

 さて立憲民主党の役員会は26日、山尾志桜里衆議院議員と他3名の参議院議員の入党を認めた。これで衆参両院議員の合計数で立憲民主党は民進党を抜き、野党第一党となったのだそうな。

 また同じく26日、蓮舫参議院議員は民進党に離党届を提出、その足で立憲民主党に入党届を出したという。軽快で結構なことだ。沈む船からネズミがどんどん逃げ出している。盛者必滅は世の習いであるし、それは仕方ない。しかし並んでいる顔ぶれに変化がないのは気に入らない。『立憲』はいらないだろう。結局ただの民主党である。

 まあ泥船に乗り続けるより、あるいは無所属で「リベラルとして」頑張るより、立憲民主党という大きな樹の陰に寄った方が楽なのはわかる。「立憲民主党は大樹ではない」と言いたい人もいるかも知れないが、野党第一党は充分大樹である。支持率一桁のどこかの政党に比べれば、見上げるほどに大きな樹だ。

 しかしその支持率も、このまま行けば下がるだろう。下げているのは新しく参加した連中である。いまはまだボロが出ていないが、来年の国会が始まれば、看板が変わっただけで中身は何も変わっていないことが露呈する。そこでハイおしまいである。このままで行くのなら。

 逆を言えば、ここが枝野氏の踏ん張りどころかもしれない。「立憲民主党は旧民主党とはまったく違う」という何かを見せることができれば、国民の反応も変わってこよう。まずとりあえずは、政権交代することを考えるべきだ。とりあえずそれなのか、と思う向きもあるかもしれないが、政権交代は目的ではない。あくまで手段である。だからとりあえず前提として考えなければならない。その上で、自分たちが政権与党になったら第一に何から始めるかを考え、それについて与党と議論をすれば良い。て言うか、本来国会とはそういう場所であろう。基本に立ち返れば良いだけの話である。

 もちろん、どうしてもモリカケをやりたいのだ、というのなら好きにすれば良い。ああ、この程度なのだなと見限るだけだ。別に期待はしていない。期待出来る要素もない訳であるし。


 何かワイドショーではいまだに貴ノ岩関が殴られた事件を延々と報じているらしい。追跡報道は結構なことであるが、また日本人の中の醜い面をむき出しにしているのではないかと陰鬱な気持ちになる。

 ハッキリ言って、子供の教育上大変によろしくない。表現の自由は守られるべきだが、個人の尊厳もまた守られるべきだろう。マスコミはどちらを優先させたいのか、自社の姿勢をキチンと言葉にして掲示することを義務づけてはどうか。選択するのは読者視聴者である。それなら文句もないのではと思うのだけれど。

 25日付けのサンケイスポーツのコラムには、貴乃花親方の報道陣への対応について批判する内容が書かれてあったのだそうな。自宅前に押しかけている報道陣に対して、ねぎらいの言葉のひとつもかけるのが人の道ではないか、といった内容だという。アレか、マスコミは自分たちを人間扱いして欲しいのか。申し訳ないが笑ってしまった。

 もしそれが本心なら、本当に自分たちを人間扱いして欲しいのなら、まずそのカメラの前にいる存在を、『取材対象』ではなく『人間』として扱ってみてはどうだろう。それすらもせずに、自分たちを一方的に人間扱いしろというのは、あまりにも利己的で勝手極まる。言葉の暴力以外の何物でもない。そもそもマスコミが人間扱いされないのは自業自得、自らが撒いた種であろう。その根本の部分を忘れて個人に一方的な要求を突きつけるなど、まともな神経の大人がやることとも思えない。幼稚である。みっともなく浅ましい。恥を知るべきだ。

 まあ、恥など知っていたらマスコミの仕事は出来ないのかも知れないが。


 一週間ほどひきこもって誰とも喋らずにいたら、コンビニに行ったときに話し方がわからなくなっていて愕然とした、みたいなネタはよくあるが、実際独り言でいいので喋る癖はつけておかないと、いざ他人と接したときに口が動いてくれない。人間は本当に簡単にいろんなことを忘れるのだ。

 中国である男が殺人の容疑で逮捕された。男は2005年に妻のおじを殺し逃亡、口がきけないふりをして12年間潜伏生活を続けていたという。しかし戸籍情報がないことから警察に怪しまれ、DNA検査を受け、身元が発覚した。だが、逮捕されたとき、男は本当に喋れなくなっていたという。さもありなん、である。

 警察の調べに対し、男は筆談で罪を認めているという。中国では基本、殺人は死刑であるから、この男も死刑になるのだろう。もし殺人犯でなければ、興味深い研究対象となり得たであろうに、残念である。勿体ない。


※ もう立憲民主党も支持率一桁になって長いですよね。何とかならんのでしょうか、この閉塞感は。「野党だけが悪いんじゃない」という声もあるのでしょうが、野党「も」悪いんですよ。でなければ、支持政党なしの声がここまで膨らむはずがない。自民党支持者を叩けばフラストレーションは解消されるのかも知れませんが、もっと足下を見るべきだと思います。

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