二年前の日記 1/4

2018/01/04

 来年2019年の5月1日には皇太子殿下が新天皇として即位されることが決まっている訳だが、即位の礼については10月頃で検討中らしい。その即位の礼が行われる際、政府は記念硬貨を発行するつもりのようだ。記念硬貨とはざっくり言えば「運営公式コレクターズアイテム」でありながら貨幣としても使用可能という優れものである。

 とはいえ自分も長く生きているが、実際に記念硬貨が使われているところを見たことはない。まあコンビニとかで使われても困るだろう。500円ならまだいい。1万円金貨とか使われたら、普通は偽造を疑われる。10万円金貨なんてどうしよう。チロルチョコ1個買って10万円金貨出すようなヤツはまず間違いなく詐欺師として通報されるに違いない。

 事ほど左様に貨幣としては使いづらい記念硬貨ではあるが、庶民の人気は高い。新しい天皇陛下の即位の礼を記念したものであるなら、人気が沸騰することが予想される。1万円と500円を出す予定らしいが、10年も寝かせれば何パーセントかは値上がりが予想される。銀行に預金しても利子のつかない現在である、投資目的で大量購入する者もいるだろう。金持ってる人は羨ましいと思う限り。政府も儲かってウハウハだ。まあ政府の懐が温もるというのは悪いことではないのだけれど。ああ、それにつけても金の欲しさよ。


 正月を海外で過ごす人は多いらしい。金はあるところにはあるのであるな。うちに小鳥を預けに来る飼い主さんの中にも正月を海外で過ごすという人は結構いる。こういう人々がいるからうちのようなサービス業は生活出来るのである。だがそうは言っても、預かっている間心配になる。海外で事故に巻き込まれたりしないだろうかと。ちゃんと小鳥を迎えに来てくれるだろうかと。もちろん国内でも事故や事件に遭遇する可能性はあるのだが、やはり海外の方が危険性が高いような気がしてならない。

 南アフリカ共和国のケープタウンにあるテーブルマウンテンには、垂直の崖をロープ1本で降りるアトラクションがあるのだが、2日、そこで2人が滑落死した。うち1人は日本人だという。事故が発生した詳しい状況はまだ不明であるものの、30人の救助隊員が投入され、12時間に渡って救助活動が続けられたのだそうな。死亡した人の名前はわからない。まさかうちを利用している人ではないよなあ、とは思うのだが、そういうのが頭をよぎるだけでストレスになる。勘弁して欲しいところである。南アフリカか。遠いな。


 南アフリカも遠いのだが、アイルランドも結構遠い。3日、アイルランドでエジプト出身の18歳の男が刃物で通行人3人に襲いかかり、2人が怪我、1人が死亡した。警察の発表によると、死亡したのは日本人だという。

 こちらも名前はわからない。通り魔なのかテロなのかはまだ不明だが、死んだ人もまさかアイルランドまで来て刺し殺されるとは思っていなかったろう。「ただでさえイギリスはテロが多いのに」と言いたい人々もいるかも知れないが、ロンドンではないのだ。現地の人も襲われているし、多少気を抜いていたからといって油断だ自己責任だと責められる筋合いのものでもないだろう。

 南アフリカで亡くなった方もアイルランドで亡くなった方も、ご家族にはお悔やみ申し上げる。


 ちなみに刺されるのは通り魔が相手とばかりは限らない。大阪府警城東署は3日、21歳の大学生を母親を刺した容疑で現行犯逮捕した。と言ってもこの息子、母親に恨みがあった訳ではないらしい。正月に実家に帰省して父親と酒を飲んでいたところ口論になり、包丁を持ちだした。そしてそれを仲裁しようと間に入った母親を誤って刺してしまったらしい。間抜けな話である。

 もしかしたら父親との間には積もり積もったものがあったのかも知れない。しかしそれならそれで、実家に帰らなければ良いではないか。何で帰ろうと思うのか。帰った挙げ句に酒を飲んで包丁振り回してたら世話はない。21歳にもなって自分を律することも出来ないのか。呆れ果てるばかりである。

 まあ結果的に誰も死ななかったのは不幸中の幸いであろう。とりあえず息子も父親も、しばらくの間は酒を飲むのをやめた方が良いのではないか。どちらも相当に悪い酒であることは想像に難くない。こんな所が似なくても良いのにとは本人たちも思っているだろうが、親子なのだから仕方あるまい。きっと周囲も迷惑だ。こんな馬鹿なことを繰り返さぬよう、ほんの少しだけ自分に厳しくあって欲しいと願う。


 アメリカのトランプ大統領の側近中の側近だったスティーブ・バノン氏が、ジャーナリストのマイケル・ウルフ氏が書いたドキュメンタリーの中で、トランプ政権の内情を暴露したのだそうな。政権の外に追いやられた後も、バノン氏は外からトランプ大統領を支えると言っていた。それがこうなったのであるから、金に転んだか、さもなくば船が沈むと見限ったのだろう。何にせよ末期症状である。この本もいずれ日本で出版されるだろうか。そのときには読んでみたいと思う。読む前にトランプ大統領の首が飛んでしまう可能性もあるのだが。


※ トランプ大統領は何とか1期目を逃げ切り、2期目に突入しそうな勢いです。しかしアメリカ国内向けにはともかく、イランへの対応など見ていると、この人物がアメリカ軍を動かせるのは危険だとも感じます。戦争にならなきゃいいんですがねえ。

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