二年前の日記 8/26

2017/08/26

 25日、日本中のインターネット回線に障害が発生、様々なトラブルが発生した。原因は不明とのことである。

 別に不安を煽る訳ではないが、こういうのは悪い方向に考えておいた方が良いのではないか。どこかの一個人ではない何者かが、故意に、面白半分ではなく計画的に障害を発生させた可能性もゼロではなかろう。インターネットを混乱させることで、日本がどのような状態になるのか、試してみたのかも知れない。それは言い換えれば、その気になれば日本国内のインターネットを全てダウンさせることも出来るということではないのだろうか。

 少なくとも25日に起きたレベルの障害では、日本がひっくり返ることはなかった。ならば、次があるのでは。今度はもっと大規模な障害が、長時間続くのかも知れない。そのとき、我々はどうするのだろう。日本はどうなるのだろう。そしてその騒ぎを起こした者たちは、どんな行動を始めるのだろう。

 関係があるのかどうかは知らないが、今朝、北朝鮮がまたミサイルを発射した。偶然にしては出来すぎているような気もしないではないが、いまはまだ全てが不明である。日本のネット障害のニュースを伝え聞いて、急いでミサイル発射の準備を整えたという可能性だってある。それくらいしても不思議な相手ではないだけに、話が余計ややこしい。全部が全部考え過ぎなら、それに越したことはないのだけれど。


 タイのインラック前首相といえば、2014年の陸軍による19回目のクーデターを呼ぶきっかけとなった政治的混乱を招いた張本人である。そのインラック氏が国外逃亡したらしい。インラック氏は職務怠慢罪――素晴らしい罪名である――で起訴されていたのだが、25日、判決公判の当日になって出廷せず、行方をくらませてしまった。これによりタイの最高裁は逃亡と判断、逮捕状を発付した。まあインラック氏の側に立てば、現在のタイは軍政であり、裁判所とて自分たちの味方にはなってくれまいとの判断があったのやも知れない。

 軍によって憲法が停止され、政治の中枢を支配されるというのは、ぞっとしないというか、空恐ろしい状況であるようにも思えるのだが、しかしそれによってタイが衰亡の一途を辿っているという話はあまり聞こえて来ない。軍政下であっても日本メーカーの工場は稼働しているし、観光客も海外から訪れている。不敬罪での取り締まりが厳しくなったりと、陰鬱なニュースもありはするものの、タイ国民の多くはそれなりに逞しく暮らしているのではなかろうか。

 現在インラック氏はドバイにいる、もしくはドバイに向かっていると思われる。本人にとっては厳しい選択だったのかも知れないが、庶民の目線に立てば、「お金持ちは自由でよござんすねえ」といったところか。

 日本でも、民主党政権のときに「自衛隊がクーデターを起こすのでは」という噂が流れたことがあったが、噂で済んで良かったと心より思う。日本のクーデターはタイのようには行かないだろうから。良くも悪くも生真面目で神経質な軍事政権が出来上がっていたに違いない。そしておそらく混乱の元凶が海外に逃亡する機会など作らなかったはずだ。きっとその前に殺している。クーデターは日本人には似合わないのだ。


※ このときの大規模障害は、結局Googleがネットワークの設定を誤ったがために発生したという事が判明しました。Googleの影響の大きさを、良くも悪くも痛感させられた事件でした。

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