二年前の日記 5/23

2017/05/23

 昨日はタイのバンコクの病院で、爆弾テロが起きた。24人が怪我をしたという。この病院は軍の運営する病院で、この日は軍事クーデターから3周年であったのだそうな。そんなところから、おそらく軍政に反感を持つ勢力によるテロであろうと思われる。犯行声明などは出ていない模様である。死人が出なかったのは不幸中の幸いであろう。

 言うまでもないが、テロは許されざる行為である。ただ、このテロは無差別テロではないことが救いと言える。タイの国民を標的にするつもりはないという意思を感じるのだ。テロを分類すること自体ナンセンスだと言われるかも知れないが、最悪の部類のテロではないのかも知れない。

 では最悪の部類のテロとはどんなものかと言えば、その典型例が今日イギリスのマンチェスターで起こったテロだ。マンチェスター中心部にある「マンチェスター・アリーナ」の入り口ロビー付近で爆発が発生、19人が死亡、およそ50人が怪我をした。自爆テロの可能性もあるという。一般市民を狙った無差別テロである。こちらのテロからは、殺しやすいところから殺していくという意思を感じる。犯行声明はまだ出ていないようだが、またぞろISあたりが名乗りを上げるのではないか。

 あと2週間ちょっとでイギリスは総選挙である。移民排斥派は今頃大喜びかもしれない。そしてEU圏内でもまた、極右勢力が大声を張り上げるだろう。テロの目的がヨーロッパに混沌をもたらすことにあるのなら、それはいずれ達成できるに違いない。だがその後はどうするのだろう。そこまではテロリストも考えてはいないのではないか。誰も想像だにしていない、誰も責任を取れない、そんな世界にヨーロッパは進むのだろうか。まさに一寸先は闇である。


 拾った一本の藁が最終的に豪華な屋敷になる。わらしべ長者は庶民の夢であるが、それに近いことが起きようとしているらしい。

 1980年代のこと、ロンドンである人物が古い指輪を買った。値段は10ポンド(約1500円)ほど。模造ダイヤのついたそれが気に入ったのだろう、家事の際も買い物の際も、いつも当たり前に身につけていた。それが最近になって、ふとしたきっかけから指輪を鑑定してもらうことになった。結果、ダイヤは模造ではなく、本物であることが判明した。そして競売にかけられることに。

 オークションを開くサザビーズの担当者いわく、「最高で35万ポンド(約5000万円)の値段がつくかも知れない」とのこと。何せ26.27カラットの大粒ダイヤである。直径が親指の爪くらいある。カッティングをし直せば、もっと高い値段がつくだろう。落札されれば現代のわらしべ長者誕生だ。なんという強運。羨ましい限りである。

 自分にもそんな幸運の欠片くらい降ってこないだろうか。こないだろうなあ。わらしべ長者になるにはまず、藁を拾わなければならない。古い指輪を金を出して買わなければならない。最低限の投資がなくては、リターンはあり得ないのだ。自分はその時点でもう難しい。投資をせずにリターンだけないものかと考えてしまうから貧乏なのだろう。世の中上手くできているなあと思う次第。

※ マンチェスターのテロでは、翌日にISが犯行声明を出していますが、実際のところどうなのかは不明なようです。まあ何でもかんでも隙あらば割り込んできますからね、ISは。
 わらしべ長者は憧れますね。ホント、誰か500億円ほど落としませんかね。ちゃんと警察には届けるんですが。いえ、謝礼は1割で結構です。

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