二年前の日記 10/28

2017/10/28

 昔の人は言いました。「備えあれば憂いなし」。備蓄を多く持てる金持ちは貧乏人のように日々を心配して暮らす必要がないという意味である。もちろん嘘だ。

 26日にアメリカ海軍が発表したところによると、5か月間太平洋を漂流していたヨットが救助されたのだそうな。ヨットには女性2人と犬2匹が乗っていたが、みな健康状態に問題はないらしい。ヨットには1年分を超える食料の備蓄と海水を真水に変える浄水装置が搭載されていたらしい。備えは万全だった訳だ。

 ただこの女性たち、ハワイからタヒチに向かっていたのだが、途中でヨットのエンジンが故障してしまった。そこですぐに救難信号を出せばよかったろうに、実際に救難信号を出したのはタヒチ到着予定日を大きく過ぎた、航海が始まってから2か月を過ぎた頃。

 それまで救難信号を出さなかったのは、「風力で進めばどこかに上陸できるだろう」と思っていたかららしい。なんじゃそら。海を舐めているのか。いや、しかし1年分以上の食料は積み込んであるしな。舐めてはいないのだろう。舐めてはいないが、馬鹿なのだ、きっと。

 結果、日本の南東1450キロにまで流されたヨットは台湾漁船に発見され、グアムのアメリカ当局に通報された。そこでアメリカ海軍の出番となった訳である。傍迷惑な話だ。まあ個人的には犬が無事だったことにホッとしている。飼い主の方はこの際どうでもいい。


 スペインのカタルーニャ州議会が、とうとう独立宣言を出した。だがその直後、EU加盟国はもちろん、イギリスやアメリカも独立を支持しないという反応を示している。そりゃそうだろう、どこの国だって内部対立はあるのだ。だからってそうポンポン独立されたら国家は軒並み崩壊する。各国政府がスペイン政府の側に立つのは当たり前である。もし周辺国がカタルーニャ州を支持してくれるとか、最低でも中立の立場を取ってくれると考えていたのなら、随分と見立てが甘かったと言わざるを得ない。

 スペイン政府はカタルーニャ州の自治権を剥奪したが、さてこの後はどうするのだろうか。警察はすでに押さえたようだし、カタルーニャには軍事力もあるまい。強制的に議会を解散されて終わり、で済めば僥倖である。なるべく時間をかけず、しかしなるべくソフトに事態を収拾してもらいたい。

 難しいところではあるが、下手に時間をかけたり、強攻策を取ったりすると、反発した住民が破壊的な活動に出ないとも限らない。対応を誤れば内戦である。EU圏内で内戦など起きた日には、世界経済に与える影響は甚大な物となるだろう。ただでさえ不景気なのだ、これ以上景気を悪くされるのは困る。

 まあカタルーニャの人は遠く離れた日本人の懐具合になど興味はないだろうが、国際的に支持をされない行動を取っていることは理解しておくべきである。みんな不景気は怖いのだから。


 希望の党は首班指名選挙で同党の渡辺周議員に投票することを決めたらしい。ふーん。民主党政権時代に総務副大臣・防衛副大臣などを歴任したそうだが、正直な話、誰? である。それが何に影響を与えるでもない、ビックリするほど無価値な情報だ。あまりにも無意味なものだから、つい取り上げてしまった。

 希望の党はもはや戦略も糞もない完全な烏合の衆と言えよう。また国会が始まれば、ただ単に政府に反対反対と叫ぶだけの騒音発生装置になるのだろう。そんな連中を税金で飼わねばならんというのも理不尽な話だ。民主主義も欠陥があるな、と思わされる一例である。


※ カタルーニャの独立問題は、2年経ったいまでもくすぶり続けています。一昨日にはバルセロナで35万人が参加したデモが行われました。独立派の指導者9人が禁固刑に処された事に抗議してのデモです。スペイン政府はどうしたら良いのかわからなくなっているのではないでしょうか。力で押さえ込むのは愚策だと思うのですがねえ。

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