二年前の日記 7/26

2017/07/26

 書店経営やレンタルビデオ店で有名な、と言うよりは、「Tポイントカードはございますか?」が鬱陶しい、と言った方が通りが良いかもしれないカルチュア・コンビニエンス・クラブ(CCC)、要はTSUTAYAの親会社であるが、その傘下には格安スマホのトーンモバイルがある。そのトーンモバイルから、午後10時から午前6時まで自動的に使えなくなるスマホが登場した。ターゲットは12歳以下の子供で、スマホの使いすぎを防ぐことが目的であるという。

 NHKによれば、トーンモバイルの社長は開発の経緯についてこう述べている。

「子どもがスマホを持つと、いじめの原因になったり、勉強しなくなったりするおそれもあり、社会問題化している。親と子どものニーズをすり合わせた形で、他社とは違うサービスを開発できた」

 うーむ。企業努力にケチをつけるつもりは毛頭ないのだが、これって「夜中に電話できないヤツ」と言われてかえっていじめの原因になりそうな気がするのは自分だけか。夜間に緊急連絡が回ってくる可能性だってあるだろう。時刻で区切るのではなく、普通に利用時間で区切れば良いのではないか。「他社とは違うサービス」にこだわり過ぎて目的が何かわからなくなってはいないだろうか。

 野球漫画でピッチャーがコーナーに投げた球をことごとくファールにされ、投げる球がなくなって、最後に朦朧とした頭でど真ん中に投げてしまう、というシーンがあるが、それを思い出してしまった。他社との差別化のつもりで設けた特徴が、他社を援護するホームランボールにならないことを祈るばかりである。


 民進党の野田幹事長が辞意を表明した。都議選の敗北の責任を取る形だ。まあ既定路線であろう。後任の幹事長に誰がなるのかは知らないが、それが上がり目になることはあるまい。

 一方蓮舫党首は次の衆議院議員選挙に出馬することを明らかにした。現在蓮舫党首は参議院議員であるから、いわゆる鞍替えである。これも以前から言われていたことだ。

 腐っても鯛ではないが、曲がりなりにも野党第一党の党首、それはすなわち日本国の首相候補という意味でもある。参議院を馬鹿にするつもりはないが、首相が参議院議員では様にならない。

 何せ首相には衆議院の解散権がある。衆議院を解散させて、衆議院議員を全員無職にしておいて、自分は参議院議員だから任期まで国会議員続けますけど、では格好がつかないのだ。だから蓮舫党首が鞍替えをするのも既定路線。だが、これも上がり目にはなるまい。

 民進党としては何かきっかけを掴んで一転攻勢、と行きたいところなのだろうが、今さら無理だろう。政権交代の夢よもう一度とも思っているのかもしれないが、国民の視線は既に都民ファーストの会に移っている。都民ファーストの会がこれから作る国政政党と自民党のどちらを選ぶかと言う話であって、そこに民進党の割って入る隙間はない。

 しかし、よくもった方ではないか。蓮舫党首は民進党を潰した戦犯として政界史に名を残すことになるのだろうが、もし今の党首が蓮舫氏でなかったら、もう少し早めに民進党は消え去っていたかも知れない。党首としての蓮舫氏には評価に値する部分はほぼないのだが、広告塔としては役に立ったはずだ。役目を終えて消滅する民進党の最後にはふさわしい党首であったと思う。

 と、次の衆議院議員選挙で民進党が完全消滅することを前提にこんなことを書いているのだが、実際には社民党のようになってズルズルと生きながらえる可能性が高い。みっともないがそれは仕方ないのかもしれない。


 時間を買う、と言うと何だかSF的な響きがあるが、そういうことではなく、食事の支度や掃除を金を払って他人にしてもらうことで、自分の時間を増やすことを言うのだそうな。

 アメリカ・カナダ・オランダの研究者グループの発表によると、物を買うより時間を買った方が満足度が高く幸福に感じることが増え、否定的な感情が低く抑えられる傾向にあったという。まあ、わからんではない。誰だって家事は面倒臭いのだ。物が増えれば部屋は狭くなるし、食い物を買ったら片付けなければならない。それなら自由な時間が増えた方が良いに決まっている。昔から金持ちといえばハウスメイドが付きものであるが、あれは理にかなっていたのである。

 自分もイロイロと面倒臭い事が多い。金で解決できるのであれば解決したいところだ。問題はその金がまるでないことであるが。

※ スマホが自動的に午後10時から使えなくなる機能は、いまはないみたいですね。さすがに使いづらいという声があったのではないでしょうか。
 民進党は立憲民主党と国民民主党という形に変わって生き残っていますが、果たしていつまで続くでしょう。いまのままでは先はない気がするのですが。もちろん自民党なら安心安全という訳でもありません。国会議員は深刻な人材不足だと思います。


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