二年前の日記 3/19

2017/03/19

 宝石が何カラットというのはよく聞くが、自分はカラットの意味を知らない。調べてみたら重さだそうな。1カラットが200ミリグラム。0.2グラムである。

 アフリカ大陸西部の国シエラレオネで牧師がダイヤの原石を見つけたという。そのサイズ、706カラット。141.2グラムだ。デカい……のだろうな。おそらくは数億円相当になるらしい。

 ちなみに過去最大のダイヤの原石は南アフリカ共和国で1905年に見つかった3106カラット(621.2グラム)だそうだ。

 なお、シエラレオネでは過去ダイヤモンド鉱山の支配権をめぐって政府軍と反政府勢力との間で10年に渡って内戦が続き、国が荒廃したという経緯がある。そんなこんなもあって、このダイヤの原石が海外に密売されず大統領府に届けられたことに大統領はいたく感激し、売却益の中から届け出た牧師に相応の報酬を与えるとともに、牧師の望んだ通り国の発展に使うことを約束したという。

 良い話ではないかと思う。その通りになるのなら。なるのかなあ。金色夜叉ではないが、ダイヤモンドに目がくらむ者はいないのだろうか。過去にはいた。だからこその内戦であったろう。今回はどうか。何事もなければ良いのだが。


 宝石ついでに。エメラルドの専門家(何にでも専門家はいるものだ)マニュエル・マーシャル・ディゴマー氏のコレクションの一部がニューヨークでオークションにかけられることになった。1622年にフロリダ沖で沈没したスペインのガレオン船「ヌエストラ・セニョーラ・デ・アトーチャ」号から引き揚げられた歴史的なエメラルドが中心で、中には887カラット(177.4グラム)のエメラルド原石「ラ・グロリア」もあるという。予想価格は400~500万ドルだそうな。

 しかし、わからん。ダイヤモンドといい、エメラルドといい、なぜこれほどまでに価値があることになっているのだろう。ただの透明度の高い石ではないか。ガラス玉と何が違うというのか。現代の技術なら似たような輝きのガラスを似たようにカッティングするのは容易かろうに。

 その昔、石には魔術的な力が宿るとされ、その石を身につけていれば、身を守り人を統べることができるとされていた。その時代ならば宝石が価値を持つのはわかる。しかしそれがただの迷信であるとわかりきっている現代において、何故宝石が価値を持つのか。何故価値を持たせる必要があるのか。要はパチンコ屋でライターの火打石が価値を持つのと変わらんのではないのか。なんとも不可思議な話である。

※ シエラレオネのダイヤモンドはニューヨークで公開オークションにかけられて、650万ドル(7億3000万円)で落札されました。物凄い金額ですが、この大きさとしてはかなり安いそうです。売却したお金は病院や学校や道路整備に使われるはずだったとのこと。そう考えると安いと言われても仕方ないのかも知れませんね。

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