二年前の日記 6/22

 昨日は夏至だった。すっかり忘れていた。まああんだけ雨が降ってる中で、「一年で一番昼間が長いですよ」と言われてどうすれば良いのか。だから何だ、としか返答のしようがない。ヨーロッパでは夏至祭が広く行われているようだが、日本では特にない。伊勢の夫婦岩の間から朝日が昇るくらいだ。それならストーンヘンジの方がロマンがあるのではないかと思わなくもない。夏至は日本では地味である。人並み外れて地味な自分に言われる筋合いはないのかもしれないが。


 ナチスドイツといえば、敗戦後南米に逃れたり、南極に基地を作ったり、月でUFOを作ったりとフィクションの世界では大活躍であるが、南極や月はともかく、南米に逃れたのはまったくの嘘ではない。敗戦濃厚となったドイツからアルゼンチンに人や財宝が大量に移動したのは歴史的事実である。その際にバチカンが関わったという話もあるのだが、これについてはバチカンは認めないだろう。

 そんなアルゼンチンで、ナチスドイツ関連の物品75点が見つかった。ナチスの意匠を施した拳銃や短剣、メダルやトロフィー、ハーモニカ、置物、アドルフ・ヒトラーの彫刻などである。ブエノスアイレスにある建物の中の、隠し部屋から見つかったという。物品はICPO(国際刑事警察機構)に押収された。詳細についてはCNNの記事「ナチス関連の品75点、隠し部屋で見つかる アルゼンチン」にて確認して頂きたいが、個人的に一番興味を引かれたのが、頭の大きさを測る器具である。

 ナチスと言えば優性学であろう。かつては頭蓋測定学などという学問もあったそうで、頭蓋骨の様々な寸法を測定することにより、人間を分類した。ナチスは頭蓋測定を用いてアーリア人と非アーリア人を区別した。アルゼンチンに渡ってまで、アーリア人かそうでないかに拘ったのかも知れない。そう考えると滑稽ですらある。

 しかし気になるのは、これらの押収された物品がこれからどうなるのかだ。もしや廃棄処分にならないだろうか。歴史の貴重な証拠物件である。どこかで公開してほしいと思う。できればネットで公開してくれないだろうか。それは贅沢か。


 公明党の機関誌が、共産党を「3K」と批判した。いわく、「汚い、危険、北朝鮮」だそうだ。3Kと言うより軍艦じゃんけんのように聞こえる。

 公明党の機関紙というから聖教新聞かとおもったら公明新聞だった。そうか、聖教新聞は創価学会の機関誌だったな。同じようなものだが違うのだ。ややこしい。

 自分は鳥肌実氏の影響か、公明党と共産党には殴り合ってる印象しかないので、今更こんなことを言われても別に驚きはしないのだが、世の中には随分と驚き、腹を立てている人も居るらしい。ご苦労なことである。

 創価学会は宗教を認めない共産主義を憎んでいるし、共産主義者は共産主義以外のあらゆる宗教を全否定する。公明党と共産党は完全に水と油である。和解することなど永遠にあるまい。もちろん、だから何を言っても良いという訳ではないが、仮にクソの投げ合いをしたところで、驚くには値しない。そういうものなのだから。


 現在シリアにおいては、シリア政府軍(およびロシア軍)とアメリカを中心とした有志連合(反政府勢力を含む)、そしてイスラム過激派組織ISという3つの勢力が三つ巴の争いを繰り広げている。

 20日、有志連合は、先月31日にシリア東部マヤディーンで行われた空爆により、ISの最高位宗教指導者トゥルキ・ビナリ容疑者が死亡したと発表した。ISの支持者からも彼の死亡が発表されているらしいから、本当に死んだのかも知れない。

 シリアでは先般、ISの最高指導者アブバクル・バグダディ容疑者が空爆で死亡したとロシアが発表したが、こちらはまだロシアが言っているだけで、その裏付けとなるような情報はない。詳細は不明なままである。

 とはいえ、この2人が死んだとしても、新たな指導者はすぐに現れるだろう。当分イタチごっこは続くのではないか。


 そのISがいま、フィリピンのミンダナオ島でマラウイという町を占拠しているのだが、昨日21日、マラウイから南へ160キロほど離れた村で、200人から300人のイスラム武装勢力が、政府軍部隊を襲撃した。マラウイのISを支援するための陽動作戦だったと見られる。

 ミンダナオはそもそもイスラムの勢力が強いところで、IS傘下の武装組織が幾つもあるらしい。この襲撃を見る限り、それらの組織がマラウイ近辺に集まりつつあるのだろう。フィリピン軍の報道官によれば、武装組織は襲撃後即撤退したのだそうな。この勢力がマラウイの勢力に合流するかどうかは不明であるが(さすがにフィリピン軍がさせないだろう)今後も様々な支援をすることは考えられ、長期化は避けられないかも知れない。

 ミンダナオにISの橋頭堡を築かれるのは、アジア全域に対する脅威である。何とかして欲しいのだが、何とかなるのだろうか。

※ 夏至は毎年6月21日が多いですが、今年は22日、本日が夏至です。だから何という事もないのですが。
 ナチスの遺した品々はときどき思い出したように世界のあちこちで見つかります。オークションにかけられる物も多いそうで、ナチス関連中心のオークションもあるとの事。いまなお人を惹き付ける何かがあるのでしょうね。

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