二年前の日記 2/18

2017/02/18

 皮膚についたマジックをメラミンスポンジでこする教頭。嘉門達夫氏の「あったらコワイセレナーデ」に出てきそうな勢いの話であるが、現実に起きたことだ。

 大阪府東大阪市の小学校の生徒が、首にマジックで落書きをされたまま登校した。どうやら前日に兄弟にやられたらしいのだが、それを見とがめた教頭がメラミンスポンジを持ち出し、こすって落とそうとしたらしい。結果、全治10日の怪我だそうな。ちなみに皮膚に油性インクがついたときには、バターやマーガリンを使うと落ちるのだが、いまは給食室のない学校も多かろう。バターもマーガリンも学校内になかったのかもしれない。だがメラミンスポンジはあった。それが不幸の始まりである。

 メラミンスポンジは触った感じ普通のスポンジより目が細かいものの、柔らかく、人体に害を与えそうにない気もするのだが、実際には研磨剤の塊である。ガラスや陶器やプラスチックの表面に着いた汚れを削り落とすためのものであって、人間の皮膚のような柔らかいものをこすれば傷がつくのは当たり前だ。

 小学校の教頭ともあろう者がそのくらいのことに思い至らなかったのか、と責めるのは簡単であるが、教頭という肩書を持っているとはいえ、要は単なる年寄りの先生だ。世の中知らないことだらけだろうし、まして老化で頭が固くなっている。だからこんな間抜けなこともしでかす。被害に遭った生徒に謝罪は必要だろうが、それ以上責めても詮無いことである。子供叱るな来た道だもの、年寄り笑うな行く道だもの。

※ これはこれで問題なのですが、昨今の「親による子殺し」に比べれば、まだ笑える話題かな、と。ただ、ならば2年前には子供の虐待死が存在しなかったのかと言えばそんなはずはない訳で、この頃だって親に殺される子供は居ました。でもいまのように類似する事件が次々と連日マスコミに取り上げられる事はなかったように思います。何が変わったのでしょうね。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?