二年前の日記 10/17

2017/10/17

 22日が投票日の衆議院議員選挙であるが、その期日前投票が全都道府県で増加しているそうな。良い傾向であると思う。投票所は駐車場がなかったりする場合が多いし、同じ日に一斉に投票に出かければ混雑もする。それらを嫌って投票に行きたくないと思っている人も少なからずいるだろう。

 だが期日前投票なら場所は役所であるから駐車場もあるし、たいてい空いている。今日のような雨模様なら尚更だ。雨といえば、週末には台風が来るかもしれない。だから投票日当日に出かけるよりも、期日前投票に行った方がイロイロと安全安心である。

 選挙に行ったって何も変わらないだろうと思う人も多かろう。確かに一回の選挙で、その翌日から何かが変わるなどということはない。だがそれなら30年前と今とを比べて、同じ政治をやっているのかと言えばそんなことはない。当時と今とでは社会情勢が違うし、何より国会議員の面子が違う。何故違うのか。

 年寄りが死んだだけではない。選挙によって入れ替えが行われてきた結果である。つまり一回の選挙では微々たる変化しか起こらないが、塵も積もれば山となる。繰り返すことで確実な変化を国会に与えることが出来るのだ。

 選挙は一回一回の短期戦ではない。候補者にとっては短期戦かもしれないが、投票する有権者にとっては長期戦なのだ。何回、何十回というスパンで投票を繰り返し、少しずつ国政に自分たちの意見を反映していくのが選挙である。まだ投票していないという方は、是非期日前投票に行ってもらいたい。

 なおNHKの世論調査によれば、各政党の支持率は候補者を立てていない民進党を除き軒並み上がっている。その分「特に支持している政党はない」の回答が減っている。これも良い傾向であると思う。これまで以上に多くの人々が自分の意見と各政党の主張を比較し重ねるようになっているということなのだから。

 ところで政治団体『支持政党なし』は今回も比例で議席の獲得を目指しているが、果たしてどうなるだろうか。もうちょっと広報に力を入れないと難しいかも知れないなあ。


 フィリピンのミンダナオ島でIS傘下の武装勢力が政府軍と交戦状態になり、戒厳令が発せられたのは今年5月のこと。きっかけは軍に追われたイスニロン・ハピロンがマラウイに逃げ込み、アブドゥラ・マウテ、オマール・マウテの兄弟が率いるマウテグループに助けを求めたことだ。これに応じたマウテグループが政府軍を攻撃し、さらに他のイスラム過激派組織が参加、戦闘の規模が拡大した。

 しかし16日、フィリピンの国防相は、イスニロン・ハピロンと、マウテ兄弟の弟オマール・マウテを殺害したと発表した。これが間違いないのだとすれば、おそらく今回の事態ももうすぐ終息することになる。

 脱出した住民35万人、政府軍側の死者150人以上という犠牲を出したものの、マラウイがISのアジアへの橋頭堡となることはなかった。背後でフィリピンを支援した国もあるだろうが、やはり最も頑張ったのはフィリピン国軍だ。彼らの命がけの奮闘があってこそのこの結果である。まあまだ完全に終わった訳ではないので少し気は早いのだが、アジアに暮らす者の一人として感謝したい。


 15日、オーストラリアのパースを出発したエアアジア――マレーシアの格安航空会社だそうだ――のエアバス機が航行中、客室内の与圧が下がったため高度を下げたのだが、高さにして6000メートルを一気に下降したところ、CA(客室乗務員)が悲鳴を上げたために乗客にパニックが広がってしまった。エアバス機は無事にパースに戻ったものの、CAに非難が集まっているという。

 まあ気持ちはわかる。パニックを起こしそうになる乗客たちに落ち着けと言うのが本来のCAの仕事であるのだから。それをCAに率先して悲鳴など上げられてしまったら、乗客たちの恐怖は如何ばかりであったろうか。

 だが6000メートルである。6メートルではない。自分など足下が急に下がったら、6センチでもビックリする。6000メートルの降下など、想像を絶する。

 いかに飛行機が最新技術の結晶であろうと、所詮鉄の塊ではないか。そんなものを信頼など出来るものか。飛行機に乗り慣れているCAといえど、心の底ではそう思っているに違いない。咄嗟の時にそれが出るのだ。それの何が悪い。

 まあ乗客にとって迷惑なのは確かだが、怖いものは怖いのだから仕方ないのではないか。自分は同情こそすれ、叩く気にはならない。叩いて良いのは乗り合わせた乗客だけであろうと思う。


 ソマリアの首都モガディシオの爆破テロであるが、当初20人と言われていた死者は昨日時点で276人になり、負傷者も300人に達した模様。しかし死者はまだまだ増えるようだ。ISやアルカイダ系テロ組織は現代社会と共存不可能な存在である。あまりにも価値観が違いすぎる。話し合ってどうにかなる相手ではない。アメリカのやり方を全面的に支持する訳ではないが、殲滅せざるを得ないだろう。嫌な話ではあるのだが。

※ 『支持政党なし』は2年を待たずして消え去りました。旧民進党勢力はいまだに離合集散を繰り返していますが、それでも2年前とは少し世の中は変わっているはずです。上にも書いている通り、選挙は長期戦です。まずは投票しましょう。
 ミンダナオやモガディシオのテロの死亡者数を見れば、先般の台風19号の死亡者数がどれだけ少ないかわかります。国を挙げて災害に備え続ければ、この先もっと少なくする事は可能でしょう。そういう候補を選挙で当選させたいと思うところです。

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