二年前の日記 6/25

2017/06/25

 今朝午前7時2分頃、長野県で震度5強の地震が発生した。自分はその時間すやすや睡眠中だ。まあ目が覚めたのが10時過ぎなのだから仕方ない。

 しかし、最近は震度5クラスの地震が珍しくなくなってしまった感がある。阪神淡路大震災までは、震度5など滅多になかった。地震といえば震度3程度の期間が長年ずっと続いていた。そんな子供時代を過ごしてきたから、震度5と聞くとギョッとする。しかし時代が違うのだ。いまは震度5程度で倒れる家は少ない。棚の上の物が落ちたりする小さな被害は出ることもあるが、そうそう怪我人や死人は出なくなった。地震国として成長している証である。

 今回はマグニチュードが5.6と、あまり大きな地震ではなかったが、震源が7キロと浅かったので、震度が大きくなってしまったようだ。とはいえこれが前震で、もっと大きな本震が後からやってくる、という熊本地震のような場合もある。しばらくは注意されたい。


 先般6月5日に中東の国カタールと断交した6カ国のうちの4カ国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、バーレーン、エジプトは、カタールに対し13項目のリストを送付した。10日以内にこれに応じれば国交回復もあり得るということであり、言い換えれば、応じないときには何が起きてもおまえらが悪いという、いわば最後通牒である。

 CNNの報道によれば、リストの主な内容は、こんな感じだという。

・衛星テレビ局アルジャジーラとその提携局の閉鎖

・カタールにおけるトルコ軍基地の展開の停止

・イランとの外交関係の縮小

・過激派組織との関係断絶

・上記4カ国に対する内政干渉の中止

・4カ国の国民へのカタール国籍付与の中止

 などなど。

 まあ過激派との関係や内政干渉に関しては、それが事実であるとするなら、もうやめた方が良いと言えるかもしれない。だがそれが言いがかりだった場合、カタールはどうするべきか。

 アルジャジーラの閉鎖は言論の自由を他国に委ねるということであり、トルコやイランとの関係を見直せば、それは外交をする際にいちいち他国にお伺いを立てることを認めるということになる。つまりカタールの国家主権など容認しないというリストの内容であり、戦争をした訳でもないのに無条件降伏をせよと言われているようなものだ。果たしてこれをカタールは受け入れるのだろうか。

 もし全面的に受け入れれば、カタールは国家としての機能を失うだろう。事実上サウジアラビアの植民地となるのではないか。いずれ吸収され併合されてしまうだろう。かと言って、要求をはねつけてしまえば、カタールはアラビア半島では生きていけない。イランやトルコやロシアから物資を輸入したとしても、ただ期限が延びるだけで、国が滅びるのは時間の問題である。どちらに転んでも滅亡エンド以外にはない。

 カタールが生き残るには、いくつかの要求を呑み、それ以外の要求は継続交渉としてもらいながら、国際社会の同情を得て、周辺諸国の翻意を待つしかあるまい。せめて人道的な見地から、食料の陸路での輸入を認めてもらえる方向に国際社会を動かせねば、待っているのは地獄である。

 このカタールの出来事には、大国に翻弄される小国の悲哀が詰まっている。日本も他人事ではない。アメリカ・ロシア・中国の三大国の思惑次第によっては、日本がいつ地獄になっても不思議はないのだ。目を逸らしてはなるまい。


 広島県の広島港に面した商業施設に、「大人の女性をターゲット」にした水族館がオープンしたのだそうな。館内では照明を落とし気味にするなどして、大人の女性が癒やしを感じられるようにしているらしい。だがそれって、言うほど大人の女性がターゲットになっているか? 水族館なんてどこでも照明は落とし気味になっていると思うし、そこに癒やしを感じるのは大人の女性だけではあるまい。なんかモヤモヤする。

 性を使ったターゲッティングというのは、どうしても差別と近い場所を通ることになる。例えば映画館のレディースデーや飲食店の女性割引などだ。ましてこの水族館は「大人の」という言葉をつけている。日本語における「大人」にはいろんな意味がある。年齢的に成人した、性的に成熟した、経済的に自立した、などだ。つまり女性ではあるが、世間一般に言うところの「大人」の定義に当てはまらない人も世の中にはたくさんいるのである。

 もちろん、この水族館は「大人の女性以外は立ち入り禁止」などと言っている訳ではないから、差別と言われるのは心外だろう。子供だって男性だって入って良いのだろうし。ただ、ターゲットを公にすることで、疎外感を覚える人もいるのではなかろうか。わざわざ要らぬトラブルを招いているだけな気がする。

 いわゆる「大人の女性」は、あくまでも状況であって、決して正義でも目指さねばならないものでもない。「大人ではない女性」であっても、あるいは女性ではなくても、他人にとやかく言われる筋合いはないのだ。自分らしくあればそれで良いのではないかと思うところである。

※ この頃はもうカタールはこの先どうなるんだろう、みたいな気でいましたが、少なくともいま現在のカタールは地獄ではないです。それどころか周辺諸国から孤立しながら経済は成長してるようですし、アルジャジーラも元気です。やっぱり資源を持ってる国は強いんですねえ。


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