ちょいと変わったノンさん~お祭り 前編~

お祭りのポスター

おれ、るい。
「るいるーい。」
こっちはノンさん。最近はあまり変わっていない。
「あのさ、射的とかボールすくいとかできる場所行かない?」
それ、お祭り!遠回しに言っているだけのお・ま・つ・り。
「お祭り?あそこのポスターを見て行ってみたいなってなったの。るいるいは行ったことあるの?」
行ったことあるけど・・・・・・。あれ、ノンさん知らなかったのかな。
「お祭りなんていったことないよ。」
えー。
「お祭りといったら楽しい遊びや、くじ引き見たいな運のゲームもあれば、とにかく、楽しいことがいっぱいあるよ。」
あと、デートスポットとかにもおすすめ、なんてノンさんに言えるか!おれがノンさんのことがす、好きみたいになるじゃないか。
「へ~。楽しそう。そこでなんだけど、一緒に行かない?花と平也くんも一緒に行くみたいだし、美菜は江くんといくみたい。瑠奈は直樹君と行くらしいし、ひよかはナッツと行くって言ってた。私だけ1人で行きたくないから、るいるい一緒に行こうよ。」
お!ナッツ、いい感じだな。別荘の時に言っていたもんな。気持ちに正直になるって。
「一緒に行くか。」
おれも気持ちに正直になって答えた。ノンさんは、
「本当!じゃあ、浴衣着てきて!」
といった。浴衣ぁ!
「おれ、浴衣なんて買えるお金持ってないんだけど。」
最近、ゲームにお小遣いを使っちゃったからなぁ。
「なら、私が費用出せばいいよ。」
え。
「ノンさんに悪いし・・・・・・」
「大じょーぶ。」
おれが言い終わる前に、ノンさんが話した。
「前日に浴衣を届けるから、楽しみに待っといてね。」
はあ!浴衣なんて着たくないのに・・・・・・。まあ、ノンさんが用意してくれるんだし、着てもいいかな。

当日

おれの浴衣は、シンプルな紺色。おれの着る服、暗い色ばっかりじゃないか?ノンさんの浴衣は、紫の花柄で、とても可愛かった。ただ、そのまま伝えるのは恥ずかしく、
「その、ノンさんの浴衣、似合ってるよ。」
と可愛いを似合っているに変えた。ノンさんは嬉しそうに、
「ありがとう!」
といった。その時、
「お!るいじゃねーか。」
とひよかと一緒に来た、ナッツが言った。
「ちょっとるいを借りていくぞ。」

男子の話

ナッツはそう言って、おれをノンさんとひよかの耳が聞こえないところに連れて行った。
「いい感じじゃないか、るい。そうだ!るい、ノンさんに誘われてばっかだが、自分で誘ったらどうだ?ノンさんも喜ぶと思うぞ。」
ナッツに一気に言われて、混乱したがナッツが言いたいことが分かった。ノンさんを何かに誘えばいいんだな。何かあるかなー。
「わかった。今度、誘ってみるよ。アドバイスありがとう、ナッツ。」
ナッツにお礼を言ってノンさんのところに戻ろうとすると、
「待て。ノンさんに聞いといてほしいことがあるんだ。ひよかは、好きな人いるかって、ね。」
ナッツがそう言った。でもなぁ。
「人のプライベートに踏み込むのはよくないんじゃないか?」
それに、ひよかはナッツのこと結構好きそうだし。
「そうだな。ひよかが打ち明けてくれるまで、待っといた方がいいな。ありがとう。おれを止めてくれて。あ、誘うといい場所はショッピングモールとかじゃないか?」
ナッツがお礼を言ったけど、おれの方がお礼を言いたいよ。誘うといい場所も教えてくれたし。おれはノンさんのところに戻った。
「待たせちゃってごめん。」
おれは謝ってひよかとナッツと別れた。・・・・・・え?

女子の話

「ちょっとるいを借りていくぞ。」
ナッツがそう言ってるいるいを連れて行った後、私は、
「ねぇねぇひよか~。ナッツといい感じじゃ~ん。」
私は、ひよかを冷やかした。するとひよかが、
「ノンちゃんだって。るいくんといい感じだったじゃん。人のこと言えないよ。」
と反撃してきた。自分が冷やかされるとは思っていなかったから、恥ずかしくってうつむいた。その時だった。
「待たせちゃってごめん。」
るいるいが帰ってきた。そしてるいるいが驚いたように、
「え?」
といってひよかとナッツと別れた。その後私は、るいるいが私の後ろを見ているのに気づき、私も後ろを見た。すると・・・・・・。!

ゆずまる
続きはお祭り 後編で。


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