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天井からカーテンの思わぬ感想

天井から吊られたカーテン、窓が大きく見えていいですよね。
下地が入ってないとできないので、家づくりの段階から考えてないとできないデザイン(頑張れば出来なくはないけど)、憧れます。

トーソー「カーテンレール」より


しかしたくさんのお家のカーテンの吊り替えに携わってると、思いがけない感想を伺うことも。

今日は天井から付いているレールを窓枠上に付け直して欲しいと言うご依頼。
えぇーそんなもったいない…と私も最初は思っていたのですが、ご高齢の世帯に時々ある依頼内容なのです。
「天井からのカーテンを洗濯の度に下ろしたり吊ったりするのが体力的にしんどくなってきちゃってねぇ…普通の椅子じゃ足りなくて、わざわざ脚立持ってこなきゃいけないし」
なるほど。
カーテンの存在感が大きいから、下手な色柄は選べないし、本当は木のポールに輪っかがついたようなかわいいレールがつけたかったのよ、でも設計士さんが勝手に決めちゃっててね……天井からカーテンにもいろいろな感想があるようです。

今まで伺ってきた、天井から吊るすカーテンのデメリットをまとめてみました。

1.洗濯が大変
一番言われるのがこれです。吊ったり降ろしたりが高い位置で大変なのももちろんですが、カーテンボックスの中の狭い空間だと、フックを引っ掛けるのに斜めに傾けるスペースがなくて、なかなか掛けられない、高さがあるので生地のボリュームもあって運ぶ時に重い、洗濯機に入りきらない、などの大変ポイントも多いようです。

2.買い替える時に値段が高い
最初につけるときは念願の天井から吊るすカーテン!と思って奮発しても、必ず経年劣化による交換が必要になってきます。一般的なオーダーカーテンでは高さが高くなればなるほど上がる価格設定のことがほとんど。リーズナブルな一律価格のカーテン屋さんでも丈は240センチまで、と言うことが多いので、この高さを超えるとお値段が上がります。天井が元から高いお家はもちろん、天井高240センチで天井にカーテンボックスを掘り込んであるような場合、ちょっただけ高さの規格を超えて金額が変わったりすることも。
販売側としても、せっかく天井から吊れるのに、値段で妥協して半端に短い丈にされると切ない気持ちになることも……

3.ランナーが壊れると一大事
天井から吊るすカーテン、と言うよりはカーテンボックスにレールがついている場合なのですが、レールの端に付いているエンドキャップとボックスの距離が近すぎて外せないことがほとんどです。何がデメリットかというと、ランナーと呼ばれるレールの中のコマが破損したり足りなくなった時にキャップを外して中にランナーを足す、ということができません。そうなると残念ですが、レール交換しかなくなります。吊り替えの注文を受ける際も、リングランナータイプの装飾レールとボックスレールの時はヒダ個数に非常に気を使います。既存ランナー以上のヒダ個数になった時、簡単にランナーを増やせないため、いくつまでランナーが使えるのかの確認が欠かせないんです。天井からレールを検討される際は、隠れるからといって適当に選ばず、滑りが良く頑丈なレールをお勧めします。

いかがでしたか?
長く使ってきたからこその感想。
これから天井にレールを検討されてる方の一助となれば幸いです。

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