ドーム全滅に希望を見いだせないという話

「第2希望以降を含め、このお申込みは落選です」
誰もが見覚えのあるこの文言を目にし、私の世界から色が消えた―――

同僚が急遽退職し、引き継ぎもままならない状態で迎えた繁忙期。
わたしはとてもとても忙しくなってしまった。

鳴り止まない電話。次々に事務所を訪れるお客様たち。デスクに積みあがっていく書類。
自分の仕事に取り掛れるのは夕方になってようやくだが、その頃には疲れてしまっていて、なかなか進められない。
帰宅しても寝つけず、疲れは溜まっていく一方である。

しかしそんな疲れはきっと、9日に当選の連絡があればチャラになってしまうはずだ。
アリーナも全滅だったんだ、きっとドームでのお席は用意されているはず……

なんて。そんな淡い期待は砕け散ってしまった。

何がいけなかったのか。
神への祈りが足りなかった?
徳を積んでいない?
仕事の頑張りが足りない?

それとも、わたしのこと、お断りってことですか。

その日、あるメンバーはこう言ってくれました。
「誰も置いていかないよ」と。

発表できない何かがあるのかもしれない。
だけど、君たちがドームを楽しみにしてること、知ってるから。今後、たくさんの雑誌やブログで語られるの予想がつくから。
そして、毎日のようにTLで流れてくる、FFさんもFF外さんも投下する「私も行けるようになりました」の言葉に孤独を感じるから。

アカウントを消そうか。
いや、今後もこの思いをさせられるのはつらすぎる。かと言って担降りはできない。

いっそ、私自身が消えてしまいたい。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?