人間愛とは

あやまんJAPANとクレヨンしんちゃんってコラボしてないらしい。
ピッタリだと思ったから意外だな。

YouTubeの街録chで、あやまんJAPANのあやまん監督が半生を語っているのを見た。
ご自身でも原動力は溢れ出る野心や情熱ではなくただのミーハー心だったと語っていて、芸風と違って性豪というわけでもなく、過去にあやまんJAPANを追い詰めたテレビ業界の汚いやり方にインタビュアーが怒っていても賛同も反対もなく「長いものに巻かれる人が多い中すごいですね」とだけ言っていた。

それで、40歳の今、楽しいことがないらしい。
仲間と集まるとみんな似た状況で、「うちら若いうちに楽しみ過ぎたよね」という所感だそう。
だから結婚出産をして次のステージへ行きたいというようなことを言っていた。

六本木ドリームを掴んだ成功者には違いないのだろうけど、なんか人間の一例に過ぎないなと思った。

それで、ふとクレヨンしんちゃんってそういう人間を面白おかしく描いているのでは?と思って、過去クレヨンしんちゃんを通ったオタクの方にそれを話したところ、
「しんちゃんはそういう派手に強がっててもほんとうは空っぽという人は転がして遊んでるし、ほんとうに面白い人とは友だちになる」
と教えてもらった。

もしかしたら強がっててもほんとうは空っぽな人を愛でている人間愛が深い作品なのかと思ったけど、
「たまに不細工でつまらないどうしようもない人とか出てくるので、不細工だな〜!と思ってるんだと思います」
と言われたので、そうか…と思った。
(もちろん解釈は人それぞれあるだろうけど)

わたしはちびまる子ちゃんとクレヨンしんちゃんに並以上の熱を持ってる人に興味がある。
わたしも人並みに見て育ってきて人並みに好きではあるものの、たまに並以上の熱を持っている人に出会うから、わたしには見えなかった奥深さがあるんだろうなという気がしていて、それが見える人の景色が気になる。

人間のどうしようもなさをどうしようもないまま面白おかしく描くってかなり人間愛の深い行為だなと思うのだけど、不細工だな〜!はっはっは〜!というテンションで描いていたとしてもそれはそれで愛なのかもしれない。
でもまあ、いちいち愛がどうとかってこだわるのって無粋だよなとも思った。
だからあんまり刺さってないんだと思うし、そんな自分が恥ずかしい。

わたしは、クレヨンしんちゃん、ちびまる子ちゃんにハマれてないコンプレックスなのである。



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