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【結城友奈は勇者である】芙蓉友奈は語部となる 第1話 感想と今後の予想

みなさんこんばんは。来覇(くるは)と申します。

今回は2023年4月8日から配信が開始された「芙蓉友奈は語部となる」について考えていきたいと思います。

「芙蓉友奈は語部となる」は隔週で1話ずつ配信される全6話構成の物語となっております。
現在は第1話しか配信されておらず情報がすべて出揃っていないため、考察というよりも感想と今後の予想を中心に語っていきます。

1.タイトル

まずは「芙蓉友奈は語部となる」の各話タイトルについてです。
第1話のタイトルは、
「Different strokes for different folks」 でした。
直訳すると「異なった民族には異なったほめ方がある」。
意訳すると「蓼食う虫も好き好き」や「十人十色」となり、好みや個性は人によってさまざまといった感じの意味となります。


このように、タイトルに英語のことわざや名言が用いられるのは「芙蓉友奈は勇者でない」と同様です。
「芙蓉友奈は勇者でない」では以下のような各話タイトルが用いられていました。

第一話 There is no time like the present.

『勇者史外典 上巻 p171』より引用

意味:現実に勝るときはない。やらなければならないことを延ばすな。


第二話 All is fish that comes to the net.

『勇者史外典 上巻 p201』より引用

意味:網に入ってくるものはすべて魚。手に入るものならなんでも積極的に利用する。


第三話 Everyone lies. And it's the truth.

『勇者史外典 上巻 p231』より引用

意味:誰もが嘘をつく。それが真実である。


第四話 Every man is the architect of his own fortune.

『勇者史外典 下巻 p3』より引用

意味:誰もが自分の運命の建設者。自分の運命を決めていくのはほかならぬ自分である。

第五話 The first step is always the hardest. 

『勇者史外典 下巻 p35』より引用

意味:一番厄介なのはいつも第一歩。物事は最初の段階が一番困難なものである。


これらのタイトルは各話の内容に関連した意味のことわざがつけられているように思われます。

第1話は勇者部への入部を拒否した柚木友奈に対して、芙蓉友奈が人生は有限であるのだからいち早く勇者部に入るよう説得しなければならない。と決意する日記で終わっており、まさに今やるべきことをやろうとしている芙蓉友奈の決意が描かれています。

第2話は、芙蓉友奈が演技で柚木友奈を呼び出したことから始まり、柚木の過去を探り、部活の助っ人に時給1000円という破格の条件を出すなど、芙蓉友奈が自分の持っている武器を最大限に使い柚木友奈を勇者部活動に巻き込んでいる様子が描かれています。

第3話では芙蓉友奈が、真実を見たわけでもないのに人の言葉をただ盲信する人々を愚かでくだらないものだと言い、真実をこの目で見なければ納得はできないという強い思いを語りました。

第4話は、これまで受動的に勇者部活動に関わってきた柚木友奈が、芙蓉友奈の境遇と本心を聞いたことで自分がやるべきことを決断し、芙蓉友奈に壁の外を見せるという決意を固めた場面が描かれています。

第5話は、芙蓉友奈と柚木友奈が様々な勇者部活動を経て、壁の外の真実を目にするという最も大きく困難な第一歩を踏み出し、次なる一歩として世界を少しでも良くするという目標を掲げたことが描かれました。



さて、ここで話を「芙蓉友奈は語部となる」に戻し、第1話のタイトルを改めて見てみます。

Different strokes for different folks.

『芙蓉友奈は語部となる 第1話』より引用

意味:異なった民族には異なったほめ方がある。蓼食う虫も好き好き。十人十色。


第1話の内容から考えて、これは「この世界を少しでもよくすること」という勇者部の活動目的に対して、芙蓉友奈は神社の手伝いなどのボランティア活動、柚木友奈は部活動の助っ人を行っているように各々の個性や特徴を生かした活動を行っていることを表したタイトルなのではないでしょうか。


そしてここからは、全6話あると発表されている「芙蓉友奈は語部となる」の残りの5話のタイトルを予想していきます。
とはいえ、今後の話の展開やあらすじが全く判明していない状況なので、今後の展開を予想しながらそれに当てはまりそうな英語のことわざを考えていく形になります。


まず、予想がつきやすいのは2話の展開です。
1話のラストは芙蓉友奈からもう一人の友奈が見つかったかもしれない、と告げられるという衝撃の展開でした。
ここから、2話はこのもう一人の友奈の正体を確かめたり実際に会いに行くような展開になると予想されます。また、事前に今作の主要キャラとして発表された横手すずも物語に関わってくると思われます。

「芙蓉友奈は語部となる」のキービジュアルからも芙蓉友奈、柚木友奈、横手すずは3人組のように扱われており、第2話以降で横手すずが登場したら芙蓉友奈、柚木友奈と仲を深めていくでしょう。

電撃G'sチャンネル「芙蓉友奈は語部となる」より
https://gs-ch.com/articles/contents/arJQFbtPaoMPtZryrFXhbsUN


そのため、第2話のタイトルは、
「Bids orf a feather flock together.」
意味:同じ羽の鳥は一緒に群れる。類は友を呼ぶ。

となるのではないかと予想しました。


この後の3~6話に関しては現状得られる情報だけではピンポイントに展開を予想するのは非常に困難です。
しかし、「芙蓉友奈は語部となる」というタイトルや第1話で芙蓉友奈が言った勇者部の新しい活動が「旧世紀、西暦時代の記録を保存し残していく活動」であること、横手すずの趣味が「高嶋友奈の威光を世に知らしめること」であることから、これまでの勇者であるシリーズのような敵と直接戦うような展開ではなく、調査や情報収集、広報活動といった形で展開が進んでいくことが予想されます。

そのため、第3話以降のタイトルは
「The pen is mightier than the sword.」
意味:剣はペンより強し

「A picture is worth a thousand words.」
意味:一枚の絵は千語に値する。百聞は一見に如かず

「Speech is silver, silence is gold.」
意味:雄弁は銀、沈黙は金

「True valor lies between cowardice and rashness」
意味:真の勇気は臆病と無鉄砲の中間にある

「He that would the daughter win, must with the mother first begin.」
意味:娘を得たければ母から。将を射んとする者はまず馬を射よ

などのタイトルとなるのではないかと予想しました。


現状では、まだ第1話のタイトルしか明らかになっていないので根拠をもとに予想していくことは難しいですが、答えが出ていない今だからこそ自由な発想で考えていくことができるのはとても面白いですね。


2.柚木亜沙について

続いては柚木友奈のお母さんである柚木亜沙についてです。
柚木亜沙は「芙蓉友奈は勇者でない」にて柚木友奈の母親として登場しました。

「芙蓉友奈は勇者でない」では柚木友奈からお母さんと呼ばれているだけで下の名前は登場していませんでしたが、番外編書下ろしの「すべて世はことも無く」にて名前が亜沙であることが横手茉莉の口から語られました。

勇者であるシリーズにおいてメインキャラの親の名前がフルネームで判明しているのはとても珍しいですね。

そんな柚木亜沙について「芙蓉友奈は勇者でない」および「すべて世はこともなく」で分かっている情報としては、

  • 職業は翻訳者で、旧世紀の海外の文献を日本語に翻訳している。

  • 夫は七・三〇天災で四国外から避難してきた天空恐怖症候群患者であり、柚木友奈が生まれて間もないころに自殺してしまった。

  • 横手茉莉とは友人関係であり連絡を取り合う仲

  • 娘の名前には初め、自分の名前からとって「夕奈」と名付けるつもりだったが、生まれた後に赤子が逆手を打ったため「友奈」という名前にした。

といった感じです。
今回の「芙蓉友奈は語部となる」第1話でも二言程度しかしゃべっておらずキャラクターとしての掘り下げはほとんど行われませんしたが、声優さんによるボイスがついたという点が一番大きかったですね。

エンディングでのスタッフロールより、柚木亜沙の声優は平田真菜さんということが判明しました。

電撃G'sチャンネル「芙蓉友奈は語部となる」より
https://gs-ch.com/video/smW2ENTNqcX6MAkDJrjctiUj

「バトルスピリッツ 覇王」や「キャップ革命 ボトルマンDX」の主人公役としても知られるベテラン声優さんですね。

また、平田真菜さんは「結城友奈は勇者である -大満開の章-」でも声優として登場しています。
エンディングのスタッフロールでは第7話と第9話で確認できます。

『結城友奈は勇者である -大満開の章- 第7話』より
『結城友奈は勇者である -大満開の章- 第9話』より

名前のあるキャラではないため、どの場面で声を当てたのかはっきりとはわかりませんがおそらく、第7話では避難を呼びかけるアナウンス、第9話では防人隊の一人の声だったのではないかと思われます。

はじめは勇者であるシリーズ作品に出てくる名前のないキャラの声優として登場し、後の作品で名前のあるキャラに声を当てるようになるというのは、「結城友奈は勇者である -結城友奈の章-」で女子生徒役を担当し、「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章- 」にて三ノ輪銀役となった花守ゆみりさんや「結城友奈は勇者である 花結いのきらめき」で天馬美咲役となった鬼頭明里さんの流れと似ていますね。


今回の「芙蓉友奈は語部となる」で実際にボイスがついたことや、柚木友奈の母親であり横手茉莉の友達というポジションであることからも、柚木亜沙は第2話以降も登場する可能性は十分にあると思われます。
今後の柚木亜沙のキャラクターの掘り下げにも期待したいですね。





3.芙蓉友奈の巫女服姿


かわいいですね。

4.旧世紀の真実

続いては作中において芙蓉友奈がリストアップした、調査すべき旧世紀の真実について考えていきます。

芙蓉友奈がメモとして書いた仮説を見て、柚木友奈は全部怪しい都市伝説だと切って捨ててましたが、一つ一つを見るとなかなか面白そうな事柄が書かれてあります。

まず、一番わかりやすいのは「旧世紀、年越しうどんはマイナーだった説」ですね。
普通に考えれば、年越しに食べる定番は年越しそばに決まっている、というのが当たり前に出てくる感想となります。
ただここで重要なのは、この仮説に対して柚木友奈が怪しい都市伝説だと言い切ったことです。

一見何気ないギャグシーンのようですが、神世紀生まれの柚木友奈にとっては年越しうどんがマイナーという考えは都市伝説レベルであり得ないということであり、それだけ神世紀の四国は年越しうどんが当たり前のものとして定着していることがわかります。

現代の日本でも年越しうどんを食べるのは香川県の一部地域くらいで、日本全国はもちろん四国内ですら年越しうどんは当たり前というほどではありませんので、神世紀の30年間で相当な文化改革が起きたのかもしれませんね。

余談となりますが神世紀300年を描いた「楠芽吹は勇者である」では当然のように防人たちが年越しうどんを食べている描写がされています。

無事に買い物が終わり、タワーに戻った後は、料理ができる人はおせちを作る。できない人は餅つき機で餅を作った。料理ができなくても、餅つき機のスイッチを入れて、できあがった餅を適度な大きさに丸めるくらいのことはできる。
そして夜は、みんなで年越しうどんを食べた。

『楠芽吹は勇者である p191』より引用


あとは「乃木若葉様、生まれた時からクローン影武者が7人いる説」は気になりますね。
クローン影武者が7人いる、というのはやはり郡千景の精霊であった七人御先が思い出されます。

では、どうして郡千景の精霊である七人御先の能力が乃木若葉の力として仮説が流れているのでしょうか?

これは、郡千景が勇者として記録から消されてしまったことが関係していると思われます。

郡千景は地元の村で起こした事件および乃木若葉への凶行により勇者から除名されることとなりました。その後、乃木若葉の嘆願により一時除名は保留となりましたが、大赦を掌握した上里ひなたの判断によって郡千景の記録は完全に消されることとなりました。

これは、「芙蓉友奈は勇者でない」においても触れられており、芙蓉友奈は2018年以降、化け物と戦い四国を救った勇者は全員で『四人』だったという説が一般的であると語っています。

このことからも郡千景の記録の抹消は完全に行われていることがわかります。
一方で郡千景の精霊である七人御先については、神世紀の時代にも一度名前が登場しています。それが「結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章-」で安芸先生が読んでいた新しい勇者システムにおけるレポートです。

『結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章- 第5話』より

対象者が七人に分身し七人同時に倒さねば死なない「七人ミサキ」

『結城友奈は勇者である -鷲尾須美の章- 第5話』より引用

こちらは大赦内部の資料となるため、大赦に伝え継がれてきた情報となりますが、七人御先という精霊がいることはしっかりと書かれています。

ここで一つ疑問に思うのが、郡千景の存在は完全に消されているのに七人御先の存在や能力が記録として残っていると、誰が七人御先をその身に宿していたということになっているのか?
ということです。

高嶋友奈が一目連と酒呑童子、乃木若葉が義経と大天狗をそれぞれ宿せているので、一人の勇者が複数の精霊をその身に宿すことができるのはわかっています。

それならば郡千景の記録を消す際、七人御先を誰か別の勇者が使っていたことにすれば矛盾がなくなると考えた人がいたのではないでしょうか。

そして七人御先を宿すことにする勇者は、西暦の戦い唯一の生き残りであり大赦のカリスマとなっている乃木若葉にし、より多くの精霊を宿すことができた勇者という箔付けに使われたとしても不思議ではありません。


このように、郡千景という一個人の存在を完全になかったことにするという無理のある記録改変を行っていく中で、情報の一部が外部の一般人にも漏れてしまったのかもしれません。
それが元々噓で作り上げた改変情報であったゆえに誇張や盲信によりどんどん誤った方向性で一般の噂として流れ、「乃木若葉様、生まれた時からクローン影武者が7人いる説」になったのではないでしょうか。


5.もう一人の友奈について

最後に、「芙蓉友奈は語部となる」の最後のシーンで芙蓉友奈の口から語られた「もう一人の友奈」を考えていきます。

この「もう一人の友奈」について私は、
友奈の名前を騙っている横手すず
ではないかと考えています。

第1話のラストで唐突に登場した存在なだけに全く情報が出そろっていない状態ではありますが、それでもこれまでの情報から考えられることはいくつかあると思われます。

まず、『友奈』という名前は勇者であるシリーズにおいて非常に重要な名前である点です。
これまでに登場した各シリーズの『友奈』達は必ず事前情報で登場しておりシリーズのメインキャラとなっていました。

しかし今作はあくまで「芙蓉友奈は語部となる」というタイトルの物語であり、キービジュアルから考えてもメインキャラは芙蓉友奈、柚木友奈、横手すずの3人であると思われます。

もし横手すずと「もう一人の友奈」が別人で、第2話から本当に『友奈』という名前で芙蓉友奈や高嶋友奈と顔がそっくりな少女が登場した場合、物語に深く関わらずサブキャラどまりで終わるというのは考えにくいです。

仮に「もう一人の友奈」が2話目から物語に深く関わってきた場合を考えると、横手すずは物語のどのタイミングで出てくるのか?という疑問が出てきます。
今後の「芙蓉友奈は語部となる」の1話あたりの長さは正確に判明していませんが、第1話が17分11秒であるため、2話以降もそう大きく変わらないと予想されます。
その時間で「もう一人の友奈」と横手すずの両者との出会いを描きスポットを当てるのは難しいのではないでしょうか。

そのため、「もう一人の友奈」と横手すずが同一人物であれば「もう一人の友奈」と正体を追っていった結果、横手すずという少女にたどり着くという自然な流れができるように思います。
また、事前情報で明かされた横手すずの趣味が「高嶋友奈の威光を世に知らしめること」となっていたので、横手すずが高嶋友奈の名前を世間に知らしめるために「友奈」という名前を使っていたとも考えられます。

以上の点から、現状の情報では「もう一人の友奈」は友奈の名前を騙っている横手すずではないないかと考えました。


6.最後に

いかがだったでしょうか。

今回は「芙蓉友奈は語部となる」の第1話の内容から気になる点をいくつかピックアップしながら今後の予想をしていきました。

「芙蓉友奈は語部となる」は全6話構成であり、物語はまだまだプロローグといった段階なので、今後話数が進むにつれてどんどん新しい情報が明らかになっていき、今回予想した内容とは全く異なる方向性へと物語が進んでいくかもしれません。

ただ、判明している情報が少ない今だからこそ自由な発想で様々な予想や解釈をしていけるのが、今の時期にしかできない醍醐味だと思っています。

後々、見返した際にこの予想全然外れていたな~とか、結末を知っちゃってからじゃこういう発想はできないな~とか懐かしんでいけるように、今しかできない解釈や予想をたくさんしていきたいと考えています。


今回の記事を読んで、私とは全然別の感想を抱いた方や予想をたてた方がいましたらぜひぜひコメントなどで教えてほしいです。
皆でたくさんの意見を出し合って勇者であるシリーズの世界観をより深く楽しんでいきましょう。


それでは今回はこれで以上となります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。


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