【3分読み切り超短編笑説】一杯のかけ蕎麦セレブ編・・・の巻
隼人がランドセルの側面にぶら下げてある自宅の鍵で玄関のドアを開けると、いつもあるはずのない母親の靴が揃えてあるのを見つけ、不思議に思ったその瞬間に「おかえり隼人」との声が耳に届き、短い廊下の先に立った母親の姿を見つけて歓喜の声を上げた。
「ママ! どうして居るの? お仕事は?」
隼人は思わず歓喜の声を上げ、汚れたスニーカーを乱雑に脱ぎ捨てて小走りに真由美に駆け寄った。「お兄ちゃん、おかえり」食卓には妹の亜紀が笑顔を浮かべてちょこんと座っていて、ますます状況がつかめない隼人