見出し画像

前回のサザエさんが神回だと思った話。

※記憶だけを頼りにしておりますので、セリフの全ては正確ではないと思います。

あらすじ

タラちゃんの一言で、電話をかけてきた花澤さんに居留守がバレてしまったカツオ。
『花澤さんはそんな事くらいで怒らないよ』と余裕のカツオに磯野家の一同は花澤さんに謝ってくるようにと強く諭す。
渋々、花澤不動産に出向いたがカツオの予想どおり花澤さんは居留守の件に対しては怒ってはいなかった。だが、花澤さんと一緒にいたカオリちゃんと早川さんが怒っていると聞きカツオは焦る。
次の日、学校で顔を合わせたカオリちゃんと早川さんは案の定カツオに対して酷く冷たい態度をとる。
隣の席の花澤さんにその事を相談するも、『私の事で二人が怒ってるんだから私も怒るとする』的な話になってしまう。
三人に冷たい態度をとらえて消沈するカツオ。
夕食時に家族に相談するカツオ。波平に『お父さんだって、会社の女の人みんなが口を聞いてくれなくなったら会社にいきたくなくなるでしょ』というが波平は『会社は仕事をしにいく場所なんだ』と一蹴。
マスオは『わかる気がする』とカツオに同調するもサザエさんに『女の人限定なの?』と突っ込まれて口籠る。

カツオは次の日、勇気をふりしぼってカオリちゃんと早川さんに話しかける。『僕は確かに花澤さんに居留守を使ってしまったけれどカオリちゃんや早川さんには何もしていないよ』と言われ戸惑う二人。
結果的に花澤さんに誠意をこめて謝れば許すという事になり、カツオは三人が待ち構える花澤不動産へ入っていく。

カオリちゃんは封筒を手渡すカツオに『手紙で謝るなんて卑怯』と罵る。だがそれは今後居留守は使わないという旨を記載したカツオの誓約書であった。
花澤さんの宛名を書ききれず途切れてしまってはいたが、三人はカツオの誠意を認めて許してあげる事にする。
だが、今度はその様子をこっそり覗き見ていた中嶋に対し『隠れて見ているなんて』と三人が怒り出す。『謝りなさい』と理不尽な要求を突きつけられる中嶋に向けてカツオは『誠意をもって謝れ』と
アドバイスをして終わる。

なんと、深い話ではありませんか。
カオリちゃんと早川さんが居留守をつかわれた花澤さんより怒る。このパターン。ありますよね。
この脚本を書いた方はきっと色々苦労されたのだろうなあと感じました。
共感力というのはいい意味で作用すればとても
力になるものですが、この様に一歩間違えば害悪になる事もありえます。冷静に物事を判断していく必要性を学びました。

ところで、最後カツオが渡した誓約書には、日付、書名、捺印(サインでも可)居留守を使ってしまった際の罰則もない。さらに一番肝心である相手方となる花澤さんの名前がありませんでした。という事は誓約書と銘打ちながらも実際は何の法的抑止力も罰則もない文章であるわけです。
つまり女子三人はまんまとカツオに1本とられたわけです。
とばっちりを受けて狼狽える中嶋に向けたカツオの『誠意を』の表情。そのしたたかな笑顔をみて、如月はつい、この話は脚本家が世の中に向けて皮肉なメッセージを送っているのではあるまいかと思ってしまったわけでした。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?