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採用活動を成功に導く!現場の正しい採用の頑張り方について書いてみる。

皆さんこんにちは。HRMOSシリーズのカスタマーサクセス責任者とHRMOS採用のプロダクト責任者を務めております、すずき(@YuuuuuuutaS)と申します。HRMOSのカスタマーサクセス組織では2020年11月から採用拡大に当たって部門採用として僕が中心になりながら採用活動を行っているのですが、
・3ヶ月で8人の素敵な方々の入社が確定
・スカウト返信率20%以上
・内定承諾率約90%
・Mgr陣の組織・採用へのコミットメントが向上

と数字の上でも定性的な部分でも非常に効果が出てきていること、また、その手法を体系化できそうと思っているので今回は「部門採用」をテーマにそのメリット・手法・HRMOSカスタマーサクセスの具体的な事例を書き綴っていきたいと思います。

部門採用とは?

弊社では「事業部採用」と呼んでいますが、現場に採用人事の機能を持たせ、採用戦略の立案、母集団形成、選考、クロージング、数値管理と振り返りを部門中心に行っていくことをここでは部門採用と呼びたいと思います。「スクラム採用」という言葉が生まれ、人事だけでなく現場メンバーが採用に注力しようという風潮は主にべンチャーを中心に広がり始めていることもあり、近しい体制を取っている企業も増えてきているのではないでしょうか。
・採用こそ事業をスケールしていくための最重要課題である
・採用を成功させるにはまずリーダーが本気にならねばならない
・人事と現場が協力しつつ採用の体制を整えていく
各社の採用に対する温度感は非常に高く、誰しもが事業の課題として採用を口にするものの採用に苦戦をしている。。。そんな状況を打破するためにも是非部門採用にチャレンジしてみるのはいかがでしょう。

部門採用における現場の役割とは?

現場の皆様は具体的にどのように採用にコミットしていますか?
面談・面接に多く入ったり採用進捗を打ち合わせで把握されている方は多いのではと想像しておりますが、採用戦略が事業課題の解決と直結しているのであれば、もっともっとやるべきことは多岐にわたります。
ちなみに我々の採用活動では、下記の3つの役割を設定しております。
①ポジションオーナー
【概要】
募集する職種ごとの責任者です。自チームはそもそもどんなチームであるのか、そのミッションは何か、どんな方にジョインして欲しいのか、その先にどんな未来を目指しているのかをしっかりと言語化し、それを元に母集団形成活動を主体的に行うことがミッションです。自チームの採用を責任持って進める立場としてこの方々がいかに活躍するかが重要なポイントになってきます。
※弊社では主に各グループのマネージャーが務めています。
【役割】
・求人の作成と調整
・採用目標達成のための母集団形成活動
・候補者の意向上げ
②オペレーター
【概要】
採用、特にダイレクトリクルーティイングはスピードが命です。
コンタクトが取れた候補者とのやり取りを迅速に行います。ポジションオーナーは現場のマネージャーが担います。当然、採用以外の主務があるため日々の定型業務を遂行できる人材が必要です。それが採用のオペレーターです。
※弊社では業務の習熟度やスピードを加味してこの役割は採用チームの方にお願いしています。

【役割】
・候補者対応の整理
・日程調整
・候補者との事務連絡
③(事業部内)リクルーター
【概要】
このポジションが全ての要です。オーナーと密に連携を取り、採用がうまくいっているかどうかを評価します。また、評価に基づいて必要と思われるあらゆる活動を行います。各ポジションの職務内容や必要な要件の理解、全体の採用進捗の把握、進捗のよくないポジションのフォロー。正直なところ部門採用を始めた際、採用に積極的な方を正しく巻き込み、その方がオーナーを務めていれば採用がうまくいくポジションはそう苦労せずに生まれるでしょう。ただし、それを横に広げようとしてもうまくいかないケースは多いはずです。どのチームがなぜうまくいっていて、どのチームはなぜうまくいかないのか、冷静な目で、横断的に全体を調整することができる存在が、部門全体の採用を成功に導きます。
※弊社では始めは僕がこの役割を担いながら徐々に指名したメンバーに移管しております。
【役割】
・目標設計と数値モニタリング&分析
・各オーナーとのコミュニケーション
・各オーナーの母集団形成活動のフォロー
・選考に乗った候補者とのコミュニケーション
・採用チームとの業務接続
・追加施策の検討

具体的な進め方

STEP0:採用活動の準備
現場として部門長を中心に採用活動の意味づけをしっかりと確認します。現場を巻き込む採用において、現場のメンバーが納得できる意味づけがなければそもそもこの活動は破綻します。また、この意味づけは経営陣とも合意が取れているものでなくてはなりません。それに応じて採用目標、採用予算が決まるからです。上記を踏まえて各役割へのメンバーのアサイン、利用ツールの選定を行うまでが活動の準備となります。弊社では今回の活動ではビズリーチとリファラル経路で全ての採用を行うという計画でスタートしております。
STEP1:募集スタート
リクルーターが中心となって今回の採用活動の意味づけを確認し、オーナーと協力して各採用ポジションの求人を作り上げていきます。最初から正しく理想的なものを作ろうとするとここで手が止まりがちです。文章が魅力的かどうかは一旦後回しで構いませんので
・なぜ採用するのか
・どんな職務内容で何を期待するのか
・採用した結果チームがどうなると成功なのか
をしっかりと目線合わせした上で言語化しましょう。これによって狙うターゲットが決まるのです。早速ビズリーチを契約し、作成した求人を登録しましょう!

STEP2:母集団形成活動
要件が決まったらいよいよスカウト活動の開始です。ここからはマラソンであることを意識しましょう。最初に力を入れすぎると途中で力尽きます。また、初期の失敗はモチベーションに大きく影響します。あくまで現場のメンバーが行う採用活動です。主務が忙しい中でいかに時間を作り出して自主的に取り組んでもらえる空気を作るかが非常に重要なのです。一方でリクルーターは現状を正しく理解しながら適切にプッシュ活動を行います。どのオーナーがどれほどスカウトを打ってくれたのか、どんな文言でどれくらいの返信率か、活動を通してオーナーのモチベーションはどうか。定量、定性面をどちらも見ながらオーナーの活動をサポートします。時には、オーナーの代わりに自分でスカウトを送ることもあります。まずは候補者と会えないことには採用活動にならないですから、ここは時間をかけてでも取り組みます。

STEP3:目線合わせ
返信をくださった1人1人に対して、その方に何を期待してスカウトを行ったのか、実際に話してみてその方は期待に対してどんな方だったのかを細かくすり合わせます。意外と忘れがちなのですがこのステップは非常に重要です。最初のうちは1人と面談する度に
・その方は採用要件に合致する方だったのか
・自分たちの求人票やお送りしたスカウトの内容は正しかったのか
の振り返りを行います。
前者に関しては何が良かったか、何が期待と違ったかを言語化することが重要です。「なんとなく良かった」では他の方と比較することができません。一方で一緒に働く仲間ですから言葉にできないフィーリングも重要です。論理と感情を分けながらどの方に仲間になっていただくのが最高か、しっかりとした目線を合わせが重要です。後者に関しては例えば僕は面談の中で「なぜ返信をくださったのか」「弊社のどこに興味を持ってくださったのか」についてお伺いします。ここが自分たちの想定と乖離している場合は、採用要件を見直すようにしているのです。
後者に関しては例えば僕は面談の中で「なぜ返信をくださったのか」「弊社のどこに興味を持ってくださったのか」をよく聞きます。このポイントが自分たちの想定とズレ続ける場合はターゲットと求人票を見直すようにしているのです。そしてこの見直しサイクルが徐々にスカウトの返信率を向上させていくのです。

STEP4:クロージング
ここが部門採用の最大の見せ場です!冒頭にも書きましたが今回の採用活動では現時点で内定承諾率は約90%!私たちは、是非ジョインして頂きたいと心から思える方に、オファーをしています。入社意思の有無は、内定を出す際の条件ではありません。
なぜそんなことができるのかなのですが、実はシンプルで一番大事なことは「総力戦」であることです。実は我々は面接・面談のステップを明確には決めていません。候補者1人1人の状況に応じて、選考前に何度も面談を重ねてから選考に進める場合もあれば、すぐに選考はするんだけど内定後に何度も面談する場合もあったりします。いつも気にしているのは「入社にあたって候補者の方が一番気にしていることは何か」です。事業内容、職務内容、一緒に働く仲間、もちろん様々なケースがありますが選考の中で何を話していたかを踏まえて次に何を伝えるべきなのかを一番正しくコントロールできるのが部門採用のポイントですので誰が何を話すのが一番候補者にとって納得度が高いのかを常に考えてアサインします。そして候補者がどんな反応かをリクルーターが寄り添いながらキャッチし、次の面談をどうするかをまた判断するので。取りうる手段は本当にバリエーション豊富で、カスタマーサクセスの採用でもセールスや事業企画の責任者がクロージングに入ることもありますし、例えば僕が登壇するイベントに招待させていただいたり。自分たちの仲間を迎え入れるにあたって、全員で知恵を絞りながら自社の魅力を正しく伝えられるのが「総力戦」の大きなポイントなのです。

部門採用の立ち位置

ここまで読んでいただくと「部門採用をやることこそ正しいのか」と感じる方もいらっしゃると思いますが、、必ずしもそうとは限りません。まず部門採用のメリットデメリットを整理すると下記のような形になります。
【部門採用のメリット】
・事業の戦略や業務の解像度を上げた求人票を作ることができる
・候補者とのコミュニケーションを通して求人内容をブラッシュアップできる
・面談・面接時に現場感をリアルに伝えられることできる
・正しく情報を伝えられるため、入社後ミスマッチを起こしにくい
【部門採用のデメリット】
・人事担当としては経験や採用の知識に乏しい
・主務があるため、スピーディーな対応が難しい場合がある(工数問題)
・採用チャネルの選定などトレンドの把握を必要とする業務が難しい場合がある
・事業部内のコミュニケーションは取りやすいが、全社視点との整合性が難しい
・他の事業部と候補者が重複する可能性もある

メリットが多い部門採用ですがご覧の通り手の届かない部分も多々存在します。企業の特色によってメリットデメリットが変化する可能性はありますが、一番お伝えしたいことはお互いの特性を理解した上で採用チームとの分業体制をしっかり築いていくことが重要ということです。
採用チーム目線としては部門では実現が難しい役割を担うこと。まとめると下記のような役割が自然と求められるようになっていくのではないでしょうか。

・全社としての採用ブランディングの確立
・全社視点を持った採用基準の設定
・部門採用に携わるオーナー、リクルーターの育成
・採用トレンドのキャッチとそれに即した採用戦略の立案
・全社横断での数値モニタリングの体制づくり

とはいえハードルが高いと感じた方へ、、、

ここまで部門採用について書かせていただきましたが、なかなか実現するにはハードルが高いとお感じになる方も多いのではないでしょうか。もちろんこの体制をいきなり作ろうと思ってもなかなかうまくはいかないでしょう。僕の考える取り組むべきことの順序を最後に示したいと思います。(このパートは少し人事目線で書いてみたいと思います。)
①クロージング
最終面接後のクロージングは、自分が「採用したい!」と思う方を口説く場です。事業部の方も協力に対しての抵抗感が少なく、何よりも事業部門に対する候補者からのフィードバックを現場の方が直接感じることができます。まずは同席からスタートし、徐々にどう口説くべきかを相談していくと最終面接後に当たり前に参加してくださるようになっていくと思います。(経験則)
②目線合わせ→求人の作成
人事の方は、部門の求人票においては細かい要件までは把握していないことも多いのではないでしょうか。ただ、実は事業部の現場でも、必要な人材をどのように求人票に書くべきなのか、よくわかっていないのです。そのため①のステップで自分たちの何が候補者に選ばれているのかを少し体感してからこのステップに進んだ方がスムーズだと感じています。いきなり求人票を事業部が書くのではなく、人事部門と一緒に結果から振り返りをすると効果的です。観点としては、
・入社者が自社に感じてくれた魅力は表現されているか
・入社者のスキルと求人票に記載したスキルは一致しているか
・それは求めるキャリアの方が一般的に得るスキルになっているのか
・職務内容は適切に表現されていて入社者はギャップを感じなかったか
などを見ていくと良いのではないでしょうか。何回かこの打ち合わせをすることによって現場の方に徐々に求人票の重要性や書き方が伝わっていきますので求人作成自体を依頼できるようになります。
③母集団形成活動への参加
ここは一番難度が高いところです。理由はわかりやすく一番工数が継続的にかかるからですね。このステップに現場が参加すべきかどうかは企業によって見解が分かれる部分になるかと思いますが、確実に言えるのは上記①②ができるようになってからでないとうまくいかないと思います。焦らずじっくり人事・現場間でのコミュニケーションを行い、必要に応じて現場が活動範囲を決めながらここに取り組めると個人的にはベストと考えています。

ちょっと宣伝

今回のnoteでは多少概念的に部門採用の手法を書いていますが、実際に実行する場合にはオペレーション上の課題が多々発生すると思います。
このオペレーション上の課題はHRMOSを利用することで改善することが可能ですのでご興味持ってくださった方は是非ともご連絡ください!
point1:成功の肝はとにかく情報共有
現場と部門間での情報共有は意外に煩雑です。どのタイミングで何をどう伝えるかはある程度型化できると抜け漏れがないと思います。HRMOSでは採用に関するデータは一元管理できますし、権限設定や項目のカスタマイズが柔軟ですので自社の都合に合わせた人事⇄現場間での情報共有が可能です。
point2:オペレーションをとにかく効率化
各部門と密にやり取りを行うためには人事の皆さんは余計なオペレーションに時間を使う暇はありません。とにかく現場の皆さんの間を飛び回ってください!HRMOSではカレンダー連携やZOOM,Meet連携など便利な機能によって煩雑な調整業務を大きく削減可能です。
point3:セキュリティにご注意
部門採用を行うということは採用に関わる人が増えるということ。それはセキュリティリスクは増すということでもあります。HRMOSでは部門採用を想定した権限設定も可能になっておりますので役割に合わせて閲覧制限をかけるうことができます。また、IP制限やSSO、ウイルスチェックといった一般的なセキュリティ対策ももちろん万全です。
point4:HRMOSカスタマーサクセスの存在
大事なのはHRMOSのカスタマーサクセスはこのノウハウを体現している集団だといううことです。我々はHRMOSの使い方を説明する集団ではなく、ユーザーの採用成功に伴走する組織であろうとしております。
このnoteでは概念的に部門採用について書かせていただいておりますが、個社別のご状況をしっかり伺えばもっと具体的にサポート差し上げることも(御所望とあらば僕が直接伺うことも)可能です。

おわりに

気付けば自分史上一番長いnoteになってしまいました。
部門採用を取り組みには難易度は高いですが、その分、求める人材の採用につながる可能性も高くなります。このnoteをきっかけに一歩ずつでも前に進めようと思ってくださる方がいてくだされば非常に嬉しいですし、内容に関しては賛否ある部分も多々含まれていると思いますので是非是非お気軽にFBいただければと思っております。最後になりますが、皆様がHRMOSを有効にご活用し、部門採用を大成功に導くことを心から祈っております。最後まで読んでくださり本当にありがとうございました。

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