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バフェットに見放された航空株。ボーイングはどうなる!??

経済や資産運用に興味を持っている人なら
ウォーレン・バフェットという人物の名前を
一度は耳にした事があるだろう。
世界的にも有名な投資家で、オマハに本社を置く運用機関、バークシャーハザウェイを率いる。
サッカーの神様ペレ、野球の神様ベーブルースのように、「投資の神様」的存在だ。

新型コロナウイルスの影響が深刻な投資市場でも、彼の米国株式に関する姿勢は「強気」だ。
01年の同時多発テロ、08年のリーマンショックなどを乗り越えてきた歴史を「米国の奇跡」とし、コロナ危機後の明るい未来を信じて疑わない。
足下20年の1〜3月の決算では、最終損益は5兆円の赤字を計上した。
その中でも3〜4年後に、昨年までのように人々が飛行機に乗れるようになるのか見通せないことから、2月に買い増ししたエアライン株を含め「お気に入り銘柄」としてきた航空株全部を売却した。
この先数年の航空関連業界に関しては、先行きが明るいとは言い難いのかもしれない。

ボーイングは潰れちゃうの!??

航空関連の話を聞いたら、相次ぐ機体の墜落で信用力が落ち込んでいるボーイングを思い浮かべる。そしてここに来てバフェットの航空株売りを含める航空需要の急減を受けて「ボーイングは大丈夫なのか」という疑問が多い。

改めてボーイングの現状を整理する。
・18年以降最新鋭の小型機737MAXが2度の墜落事故
・米連邦航空局から20億円の制裁金を課される可能性
・従業員のコロナウイルス感染が確認され、3月末には主力工場が14日間の操業停止
・これらの悪材料が重なり、株価は最大7割近く下落する場面があった。

しかし、個人的な意見では

ボーイングは潰れない、というよりも

「潰すことができない」企業だ

ボーイングが唯一無二である特徴として
・100席以上の機体を製造できるのは、ボーイングのみ
・米国最大の輸出企業で250万人を雇用し、関係サプライヤーは1万7000社
・これまで通りの生産ペースだと、民間機体の受注残は8年分

これだけで米国、あるいは世界にとって、ボーイングの存在はあまりにも巨大で簡単に潰すわけにはいかず、政府支援も検討されている。

ボーイングの売上高の内訳は
民間航空機:41%
防衛・宇宙:33%
グローバルサービス:26%

内訳から民間航空機部門の需要はもちろんのこと、防衛分野における重要な役割も確認したい。
なんとこの分野での最大のお得意様は、

米国防総省!!

米国の軍事費は世界1位(70兆円弱)であり、世界の軍事に関する総支出の4割弱を占める。

米国内では競合他社を寄せ付けない規模と技術力を持つので、巨大な需要を確保できている。
さらに言えば、軍事機器の技術や情報は簡単に漏洩させる訳にはいかず、政府側もすぐに取引先を変えられないのでボーイングに潰れてもらっては困る。
そうなると政府支援で救済等が今後考えられるのではないだろうか。



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