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綺麗事だけでは時代は変わらない?-西郷どんを観て-

おはようございもす。
西郷どんの最終回を見てから丸一日西郷隆盛を振り返っちょった西岡でごわす。

はい。すみませんw 西郷どんロスです。
今年で3作連続で大河ドラマを見た僕としては今回の西郷どんは一風違って、訴えかけるものが多かった。

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西郷の人生は「理想と現実」の葛藤?
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「真田丸」では生きるために、ついていく人間を変えていきながらみつけた豊臣家への忠誠心がテーマのなっていて、豊臣家を守るためだけに戦をする幸村の生き様が、「直虎」では戦を避けるだけ避けて、時に嘘をつきながらも意思を貫き通し、世を変える力がある人を支え理想の世の中を目指すという生き様が描かれてる。どちらも理想を実現する為に不本意な行動にも出ている。西郷どんではそれが色濃く描かれている。特に明治維新以降は、当初の西郷隆盛と同一人物なのかと思うくらいギャップがある。

元々の理想は戦(いくさ)のない民が幸せに安心して暮らせる世の中。その理想を目指していく西郷だったが、要所要所で幾度となく戦をしている。戦をしないために戦をすると言う矛盾。これはキングダムでも描かれている葛藤と似ている。これを「必要」だと捉えるのか、戦をしないためにの戦は「矛盾」だという考え方がある。

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信念を曲げてまで変えたい時代。
ただ本当に変えるべき時代なのか。
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戦をしないで時代を変えることは難しいとした場合、「戦をして時代を変える」か、「戦をせずに変えない」かという選択肢で後者が選択されたとも言える。
では「時代を変える=正義」なのか。

あくまで西郷隆盛の主観では時代は変えるべきであった。でも国民全員がそれに賛成したかといえば決してそんなことはないはず。仮に今政府に不満がある人が多くても、テロによって時代がひっくり返ることを望んでいる人は極めて少数派なはずです。こういう視点から見ていくと、冷静に見ていく必要があるなと思った。

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西郷どん前期は全力支持。後期は、、
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上半期の展開はひたすら「頑張れ西郷!」だった。でも下半期は「西郷のこと好きだけど応援してもいいのかな」、そして「なんかそこは違う気がする」という展開だった。
もちろん全て間に受けてドラマの通りだったとまでは馬鹿正直には観ていません。でも目指す理想との矛盾は最後までぬぐい去れなかった。
ここまで「敵とされる立場に立ったらどう映るのかな」と考えた大河ドラマはない

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矛盾こそが現実なのかもしれない
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でもそれこそが本当のリアルかもしれない。人は矛盾への違和感を矛盾を抱えながら戦ってるという一見おかしい状況こそが本当の姿かもしれない。ドラマ班はそういう意図はないだろうけど、そういうメッセージを受け取った。
西郷隆盛は愛された人、筋を貫き通す男というイメージと、それを少し霞ませるほど沢山戦をしたことが物語っている。もちろん必要ない戦もあった。でも不要な死はもちろん共存していたはず。その葛藤と戦いながら進んでいった姿はドラマでは立派に映った。きっと綺麗事だけでは世の中を変える力を発揮することはできないと言うことでもあるんだろうと考えさせられた。

それこそ大久保利通の行いは、あえて贔屓目にみたとすれば、その綺麗事を排除して、徹底的に合理的に日本を強い国に、先進国に追いつかせ、追い抜かせるために行動していたと思うと彼も大政治家だったんだろうなと思います。(ドラマでは半分悪役だったが)
ぜひ大久保利通主観のストーリーも見てみたい。

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冷静さや合理性が合わされば、、、
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情熱や行動力には大きな力があると思います。そこに冷静さや合理性が加われば世を変えるくらいの影響を持つかもしれない。
ただやはり綺麗事という名の「理想」なしでは始まらない。
つまり綺麗事だけでは変えられない。必要条件ではあるが、十分条件ではないと言うこと。
そんなことを、観て思いました。

来年は宮藤官九郎脚本のオリンピックに関わるドラマ。これはこれで楽しみです。

#大河ドラマ #西郷どん #革命 #綺麗事 #ビジネス #理想

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