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間借り営業を検討している人が知って置くべき7つのこと

おはようございます。
この時期自転車か車か電車かめちゃくちゃ悩みながら家を出る西岡です。
寒さ、仕事の後の予定などを考慮してエレベーター降りるまでに決めてますw

さて、今日は実際に僕がやっていた間借り営業について。
店舗を借りるってどういうルールのもと、何を気にしなければいけないのか。営業許可は?食中毒が出たら?などいろんな心配が出てきます。そんなお話を今日は綴ります。

動画(ラジオ)でもお話ししています。

文章もYoutubeも見ると理解が深まると思います。
(YouTubeでは間借りでやるべきことについても触れているのでぜひご視聴ください。)

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1、営業許可について
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間借りをやるにあたっての営業許可について保健所に問い合わせた。
ちなみに、営業許可にはいくつか種類がありますが、今回は「飲食店営業許可」についての話です。

営業許可の対象は、店オーナーと設備
営業許可というものは、設備(物件)と、店舗のオーナーに発行されるもの。つまり、間借りの場合、貸主Aと借主Bの2店舗が一つの設備を共有しているという解釈になり、A店舗のオーナーとB店舗のオーナーは同じ設備を「設備」として「各々」営業許可の申請をすることが原則的な手続きとなります。

ところが実は、もう一つやり方があります。やり方というか、どういう解釈を元に申請するかしないかを決めるというイメージです。
あり得ない例えではありますが、会社「すかいらーく」が、昼はガスト、夜はバーミヤンで営業をするとします。その場合は、同じ会社がチェーン店として2店舗運営するわけなので、営業許可は「すかいらーく」として申請するので、ガストもバーミヤンも同社のチェーン店なので許可は1つでオッケー。

今回の間借りと関係ないように思われるかも知れませんが、大いに関係あります。

今の例えは、超有名なお店の話なので、なんてことのない違和感のない話ですが、知らない名前、、、、架空の店舗名で話すと、「喫茶モーニング」と「和食 今宵」という二つの店が同じ設備で店をやるとした場合、
この二つのオーナーが一緒かどうかなんて周囲から見たって分かりません。つまり、間借りにもチェーン店にも見えちゃう。申請もしたりしなかったりできちゃう。この辺は、雇用形態や契約形態の証明は難しいので、グレーゾーンですよね。雇われてる形であればオッケーになっちゃうし、真面目に申請するとすれば、別で許可が必要。

ただ許可を取る取らないで、あまり差がないという実情。。。

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2、有事の時の責任の所在
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例えば、食中毒が出てしまった場合、間借りだろうが、チェーン店だろうが、連帯責任で2店舗とも営業停止になります。

責任の所在は賃貸契約を結んでいる当事者同士の契約内容次第ということになります。事故が起きてしまったときどうするか、それは契約時にシビアに決めておく必要があります。火事が起きたとき、貸す側の営業中なら自己責任だけど、借りている側の営業中なら、火災の原因次第だったり、契約の内容次第だと思います。

ただ許可申請には店舗ごとにお金がかかります。飲食店許可申請には2万円くらいかかります。6年後の更新でも8000円程度かかります。もちろん高いものではないですが、間借りという形でやろうとしている人からしたら大きなお金です。ましてや、責任の度合いなどに変化もない。貸す側への迷惑度合いも変わらない。申請しないという選択肢を選ぶ人が増えてしまうのは必然かも知れません。僕の場合は、貸主に雇われているという形をとっていました。

対外的なものでなくても、グラスを割ってしまったり、お皿を欠けさせてしまったとかの時の、賠償金のルールなども明記して置く方がいいでしょう。割った後にどうしましょうだと気の使いあいでうまくいかなかったり、トラブルの種にもなりかねません。

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3、グレーゾーンだらけで、課題多し
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リスクに対する、マネジメントがしっかりしている今の世代からして、間借りという選択肢は、非常に有効なものだと思う。

その間借りを推奨していくことは、若者の可能性を伸ばすという点でもやるべきこと。でも今の制度では、大手を振って間借りができる状況ではないという現実。もう少し、グレーゾーンではない、きちんとみんなが大手を振って間借りできるようになったら活性化する気がしています。少しでもいいから変わっていってほしいなと思う。

個人的な案としては、以下のようになれば少し変わるかなって思います。

①設備のせいで、食中毒が起きた場合は連帯責任だけど、人の行為(例えば焼けてない、処理があまい)などの理由の場合は、片方の店舗だけが休めばいいと思う。(営業許可別が前提)②営業許可は無料もしくは安価に。チェーン店でも店ごとに申請をしなければならない。申請しないと重い罰則。そして税金を固定資産税のように、収益に比例して税金のような形で徴収する。

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4、貸す側も借りる側もある程度の
ストレスは覚悟しなければならない
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借りる側としたらやっぱり人の店
借りてる立場ですから当然ですが、思った「よりも」気を使います。
物がなくなれば、真っ先に疑われるでしょうし、実際にやってしまってる時は本当に申し訳ない気持ちでいっぱいになる。そして疑われる可能性があることは潔白でも最新の注意を払って排除しなきゃいけない。そういう小さな作業や気遣いが意外と大変です。

自分の店を自由に使えないジレンマ
貸す側はさっきの逆です。自分のミスでも相手を疑ってしまう、そして時にその通りだったりする。「こう使って欲しい」という期待を裏切られたり、モノの置く位置が変わっていたり。。。自分の店だからと、ちょっとした「テキトー」ができなくなる。使いたいタイミングで使えないジレンマ。様々な部分で微々たるストレスがチリのように積もって大きいストレスにもなりかねません。

でもそことうまく付き合える関係性や状況であればすごく価値のある選択肢であることは間違いありません。

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5、貸主には拒否権があるという前提
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店を出すからには長く続けたいと考えていても、借りている立場ではよっぽど強固な契約を結んでいない限り、貸主の拒否権には逆らえない。拒否権が発動しなくったって、「前向きではないな」と思えば友好なうちに退散すべき。人はみんな素直に思ったことを言えるわけではないし、一度「いいよ」って言ったことを撤回することは結構しづらい。なので借りている側がうまく空気を読んで、いつ退散しなければいけない状況になっても仕方ないくらいの気持ちでいるべき。

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6、お客さんは店にではなく、
自分や自分の商品につけるべき
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店は自分のものじゃない。店の名前は二の次で、店主の名前や、「あそこの超うまいカレー」というイメージを植え付けるような形でお客さんになってもらわないといけない。「◯◯の間借りの店」という認識では次には繋がらない。

お客さんはなるべくSNSでの結びつきを作っておいて、「あれ?いつの間に閉店?」みたいなことになる人を少なくする努力も必要かもしれない。繋がっていれば、閉店のお知らせも行くし、次に別の店借りても、イベントに参加しても、自分で店を出しても情報を追ってくれるかもしれない。

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7、期間限定、登竜門であるべき
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間借りはずっとやるべきことではない。
あくまで、期間限定や独立までの登竜門の一つとしての立ち位置を崩さずにやるべきだと思います。貸主への恩を、次のステップに進むことで返していくみたいな循環が新しい風になればいい。

そして飲食の仕事自体、やる気や勇気があれば誰でも店が出せるし、リスクは思ったよりは少なく、当たれば大きい!みたいな夢を持ってもらえるような仕事になっていくといいなと思います。

そのためにも、自分も間借りの経験を活かした店づくりや店舗運営をしていきたい。そのノウハウを若い子に伝えて、選択肢の一つに組み込んで欲しい。もう少し、少しづつ成功体験を感じられる業界になっていって欲しい。
そこを徐々にでも是正して行けたらなーと思っています。

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