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2022年間ベストEP 10
2022年を振り返る時期がやってまいりました。今年はEPもよく聴いたし好きなものが多かったので、まずはEPを記録としてまとめようと思う。
そもそもEPってシングル以上、アルバム未満という微妙な位置付けで、自分は4-6曲、15- 20分前後のパッケージ作品とイメージしている。そして、Apple基準だと、3曲までがシングル、6曲までがEP、それ以上がアルバムで、かつEPは30分未満ということらしいので、概ね自分のイメージと一致している(普段Apple Musicメインで使ってるので当たり前では…)。ただ、最近はヒップホップを中心に30分未満のアルバムも多くリリースされていることもあり、EPとアルバムの境界が曖昧になってきてる気がしており、そんな背景からか最近はEPを一つの作品として見なすことに自分の中で違和感がなくなってきたなと思う。
そして、アルバムと違ってEPは振り返られる機会が少ないと思うので、こうして記録しておくことは後々貴重な記録になるだろう。たぶん。
ということで、サクッといきましょう。
10. Jorg Kuning / Chosta-Del-Sol
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素晴らしきエレクトロニックミュージックをリリースしているK-LONEとFactaによるレーベルWisdom Teethから、ウェールズ在住、マンチェスターシーンでも活動するJorg KunningのEP。Wisdom Teethらしくパーカッションの音色がカラフルで、ポリリズミックに重なっていくテックハウスが気持ちいい。モジュラーノイズが随所に差し込まれているのも良い。
9. Azu Tiwaline & Al Wootton / Alandazu
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チュニジアがルーツというAzu Tiwalineと、UKプロデューサーのAl Woottonによるダビーなベースミュージック。インダストリアル・ダブと呼べばいいのかわからないが、冷たくコンクリートに反響するようなジリジリとしたサウンドスケープと、ミニマルにストイックにリズムが刻まれる様は、ジャケットのカラフルさから想起されるものとはまるで異なる、深いダンスミュージックとなっている。
8. Joe Armon-Jones & Mala / A Way Back
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UKジャズシーンの中心人物でありEzra CollectiveのメンバーでもあるキーボーディストJoe Armon-Jonesと、ダブステップのパイオニアでもあるMalaによるコラボEP。Joe Armon-Jonesによる繊細でスピリチュアルなキーボードも最高だが、Malaによる低音がめちゃめちゃ効いてて、全体的にキリッとした表情になっている。Massive AttackやPortisheadなどのブリストルサウンドからの発展を見たような気がする。
7. Luis / 057 (Schwyn)
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ディープレゲトンで有名なDJ Pythonの別名義LuisのEP。Aphex Twinや初期のAutechreを彷彿とさせるような冷たいアンビエントと多彩なリズムによる全5曲で、親友に捧げられたものらしい。ノスタルジアを誘うように子供の声がサンプルされたダウンテンポなM1、多幸感溢れるテクノトラックのM5が特にお気に入り。
6. Rhyw / Honey Badger
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M1 "Honey Badger"のBPMが速くなったり遅くなったりする展開がカッコ良すぎて悶絶。なんだこの激ヤバアタッキングテクノはと思ったが、同じく激ヤバアタッキングテクノでお馴染み(?)KarennのレーベルVoamからのリリースということで、なんとなく納得。このキックの強さはフロアで聴いたらぶち上がり間違いなしでしょう。
5. Off The Meds / Best OFF
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スウェーデンのAxel BomanやKornel Kovacsが主宰するレーベルであるStudio BarnhusからのEPで、3人のスウェーデン人プロデューサーと一人の南アフリカ人MCによるユニットらしい。ファンキー、ベース、ダンスホールにどこか呪術的で個性的なボーカルが融合し、あまり聴いたことのない音楽になっている。中毒。
4. Overmono / Cash Romantic
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ずっとアルバムリリースを待ち侘びてるユニットの一つです。自分がイメージするUKダンスミュージックのど真ん中がOvermonoの楽曲って感じ。UKガラージ、2ステップ、テクノのハイブリッドで、声ネタもうまく活用して、フロアでもホームリスニングでも十分に機能する内容になっている。EPサイズなので、これまでの単発シングルと比べると、アゲるところと内省的な雰囲気とのバランスが特にちょうどいい塩梅に落ち着いている気がする。ほんとアルバムはよ!
3. NewJeans / NewJeans
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アルバムが好評だった250 (イオゴン)がプロデュースということで(個人的に)話題にもなった韓国ポップスのニューカマー。K-PopはTWICEとBlack Pinkくらいしか知らないニワカですが、これは音楽好きに受けそうな音。分かりやすいのはM2"Hype Boy"だけど、M3"Cookie"みたいな内省的でどこかアンニュイな雰囲気がなかなか良い感じ。
2. Two Shell / Icons
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これはかなり盛り上がってた気がするし、自分も漏れなくどハマりしました。UKアングラの覆面デュオということだが、あまり彼らに関する情報はない。ただ、楽曲から迸るエネルギーが半端ないことこの上なく、テクノにサイバーパンクやハイパーポップ風味を混ぜ合わせ、ダンスフロア仕様に昇華させた内容には、素直に脱帽、全裸になって踊り狂うしかない。このEPの全5曲全てがキラーチューンだし、シングルのHomeも激ヤバ。必聴。
1. Nia Archives / Forbidden Feelingz
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個人的2022年のヒットはドラムンベース/ジャングルを軸としたNia Archivesの諸作。特にこのEPは本当に最高だった。Niaの歌声自体はどちらかといえば憂いを帯びたものでErykah BaduやSloangeといったネオソウル系シンガーを思い出すものだが、その背後では力強いジャングルビートが鳴りまくっててそのコントラストが絶妙。昨年はPinkPantharessが各媒体のAOTYを席巻していたが、個人的にはNia派。というかジャングルやレゲトンあたりの音楽が今年は明確に来てましたね。
というわけで軽めに好きなEPをまとめたところで、次は年間ベストアルバム記事をあげます。
それにしてもEPはほとんどがUK発、かつダンスミュージックばかりで我ながら偏りすぎでは・・・ベストアルバム編ではきっとそうはならないでしょう、うん。
とりあえずNia ArchivesはこのEPだけでなくシングルも全部やばかったので、ついでに貼って終わろう。
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