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毎日の朝市と私の日常

こんなにも朝早く起きるとは思わなかった。
都会に住んでいるとなんとなく過ぎ去る朝。今は、仕事前に勝浦朝市に行くことが日課となって、毎日は朝市から始まる。

朝起きると、「朝市」が頭の中をよぎる。
雨の日はないから少し寂しい。

電車で上総興津駅〜勝浦駅到着。たまに40分かけて自転車で行く朝市もまたいく。

勝浦朝市にはコーヒー屋さん、野菜を売るおばあちゃん、干物を売るお母さん。

勝浦朝市は430年続く歴史。昔は隣のお店との間が50センチもないくらい狭かったのも今は1m以上。平日は出店するお店が少なかったり、高齢化が進む。

それでも、私は平日に朝市に行く。

何が楽しいって、農家さんやお魚屋さんとお話しをしながら朝市の歴史を聞いたり、どこからきたの?から始まる毎日の日常を話す。

「昔はね、賑わっていたんだよ」
「年末は忙しくて」
「朝市が休みの水曜は病院が同窓会みたいだよ」
「干して、それを冷凍して、これがこだわり」
「今日はサザエがとれたっぺよ」
「若いものと話すからボケないんだよ」

「勝浦は涼しい」と最近はメディアに掲載されることも多くなったんだけど、
実は高齢化も進み、体調を崩して何十年も出ていた出店者さんも辞めてしまったり。

こんな話を聞きながら、仕事の時間になり、電車に戻る。

こんな日常の懐かしさや、家でとれた野菜や仲良くなって「これを持っていき」と頂いたナスは幾つだろう。商売上手なお婆さんたちが多く、これまけてやるから、これも買うかい?

漁師町で生まれ、代々やってきてここで50年やってきたのも自分の歳で締めてしまうのは悲しいのかな。それとも時代とともしょうがないのかな。
10年後、ここにきたとき、勝浦朝市はどうなっているだろう。私はお客さんとし、少しでも朝市の仲間入りができたかな。朝市を創る、そして土日は手伝うことができたかな。

今までいちばって大好きだったんだけど、ここに来て改めて朝にワクワクするものに出会えた。コーヒー屋さんのコンセプト通り、私の日常にはスパイスが入ったように、温かく、刺激的なものに変化しつつある。

この先、スーパーでは味わえない、会話を通して買い物をすることへの重要さや続いてほしいこの歴史。


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