輝き人! NO.18 涼 風花 / fuuka ryo

昨今ペンを持つより、パソコンのキーボードやスマートフォンのタッチを叩く人は多い。
ふとそのペンを握る時には、久しぶりの感動を覚える人もいるのではないであろうか。
漢字を思い出すことはもとより、その書き順が正しいと自信を持てる人は手を挙げてみてほしい。
今回輝き人!として取り上げる女性は和服が似合う大和美人。
この時代に文字を書く魅力とはなんなのか? みなさんも少し考えてみたらいかがだろうか。

―PROFILE-
涼 風花
Fuuka Ryo
1985年10月12日生まれ。美人すぎる書道家。
1985 年 栃木県日光市に生まれる。
7歳から書道を始め、14 歳で書道師範資格を取得し硬筆資格も持つ。
親を心配させまいと手に職を持つ為に歯科衛生士の資格を取得し、歯科衛生士として22 歳で上京。
2010 年「美人すぎる書道家」として新聞に取り上げられ、アメーバブログのアクセスは月間20 万を維持し続けている。

interview

ジャーナル編集部:本日はどうぞよろしくお願いいたします! 早速なのですが書道家とはどんな活動をされているのですか?
涼:一概に書道家といえど、人によって様々な活動をされております。
みなさんが一番に想像するのは教室を運営している方だと思いますが、こちらは誰でも運営することができます。
ただ、師範の免許を持っている方が生徒さんが集まりやすいと思います。
また他にも、デザイン書道教室をしている方もいらっしゃいます。中でも一番、難しいのは作品を販売して活動することではないでしょうか。
公募展に参加して、作品を評価されることによって徐々に有名になったりします。
ジャーナル編集部:その中で風花さんはどの位置にいるのでしょうか?
涼:私は涼風花としてマルチに活動しておりますので、先ほどの分類で分けるのであれば最後にあたる活動だったり、
お店の看板に始まり、企業様のロゴの作成や各種イベント会場でのパフォーマンスなどをさせていただいております。
またペン字での仕事もさせていただいており、企業様に伺い、ペン字教室、商品プロデュースもしております。
ジャーナル編集部:書道家といえどほんとに多彩な活動なのですね。書道にとらわれず、文字を扱うお仕事と捉えるとほんとに汎用性がありそうです。
涼:まさにそうだと思います。私は時代劇が好きなのですが、劇中に使用されている巻物等のセットに書かれている文字は
書道家の方が代筆しておられます。NHKの大河ドラマですと私の師が書いていたりします。
ジャーナル編集部:そうだったのですね。確かに役者さんといえどできることとできないことがありますしね。
それではいつか風花さんも書かれるのですね!
涼:書かせていただきたく思っております。
ジャーナル編集部:書道家としての活動とは別に日光観光大使としての活動をされているとか。
涼:はい。私の出身が栃木県日光市ということもあり、任命されました。
お仕事としては地域のイベントであったり、ひな祭り、夏祭り、冬祭りなどのゲストとして伺わせていただき、書道パフォーマンスをさせていただいております。
また栃木未来大使もさせて頂いており、栃木県をよりよくするために意見交換会にも出席させていただき、知事さんや地域の代表の方の中に混じりながら、発言させていただいております。
また都内においても地元の物産を書道家として文字を書いてアピールしたり、パフォーマンスを織り交ぜながら、紹介しております。
ジャーナル編集部:都内、地方を舞台に本当に幅広く活動していらっしゃるんですね。
ここまで聞くとやはり気になるのは風花さんが書道を始められたきっかけです。お聞かせくださいますか?
涼:書道をはじめたのは小学2年生の時でした。
祖母にお小遣いをあげるから行っておいでと促され、書道教室に通い始めました。
ほんとに地元の子が通うような普通の書道教室で、そこで教えていただいた先生が人として、とても尊敬できる方で書道も、その教室も好きになりました。
その後、中学2年生の時に師範の資格を取得し、ペン字に関しては高校2年生の時に取得しました。
ジャーナル編集部:小さい時から積み重ねていたのですね。
書道を始められるきっかけが祖母の薦めとのことですが、涼さんにとって祖母とはどんな存在でしたか?
涼:「働かざるものは食うべからず」というのが祖母の口癖で、祖母は中学を卒業してから美容師の資格をとって働いていたと聞いております。
子供が3人いながらも、自分のお店を持ち働いていた状況を考えると、自分にとっては尊敬できて、また偉大な人です。
ジャーナル編集部:たくましく、素晴らしい人ですね。
その姿を見て育った風花さんもまた、中学、高校で師範代の資格を取られたのも納得がいきますね!

ジャーナル編集部:もともと上京する際は女優を目指していたとお聞きしました。
涼:幼い頃はよく、祖母と一緒に時代劇を見ていたのでその影響が大きかったのかもしれません。
私が時代劇に出れば、きっと祖母も喜んでくれる。そのためには東京の事務所に入らなければと考えていました。
一方で家族からは大反対され、「東京になんていったら、売られっちゃうぞ」なんていっていました笑
それでもどうしても、東京に出たくて必死に考えましたが、その時、思いついたのが資格をとって仕事に就けばきっと家族も安心してくれるだろうと思いました。
そこで見つけたのが国家資格の中で当時一番早く取得できる歯科衛生士の資格だったので必死に勉強しました。
ジャーナル編集部:勉強は得意でしたか?
涼:得意ではないです。
でも、それしか東京に出る道がないと思えたのでやるしかありませんでした。
ジャーナル編集部:無事に資格も取得し、家族も説得できそうです。
その後は?
涼:22歳で上京して2年ほど、劇団と事務所に所属しました。
事務所の方にはお客さんが呼べる人が主役になれると言われ、まずは自分でお客さんを呼べるようにとレースクイーンを勧められました。
ジャーナル編集部:レースクイーンですか。なんかとても時代劇とは離れている気がしますね笑
涼:仰るとおりです。レースクイーンと言えば、露出度の多い服を着なくていけなくて。
ジャーナル編集部:そうでしょう。
涼:段々と水着の仕事も増えていき、これはどう考えても時代劇と結びつかないぞって。
ジャーナル編集部:さすがに時代劇に水着の方が出演したら、視聴者の皆さんが驚きますよね。
涼:そこから少し考え、もともと書道師範の資格を持っていたので、それを活かした仕事をしていこうと決めました。それが2010年のことです。
ジャーナル編集部:なるほど。紆余曲折があったのですね。
涼:はい。着物を着て、書道家で活動していればいつかは時代劇に出られるかもという期待もありました。
ジャーナル編集部:現在はどのように考えていますか?
涼:現在は書道家としての活動に専念しているのでいつか機会が有れば時代劇に関われたらと思っております。
ジャーナル編集部:ではもし時代劇に出られるとしたらどんな役、どんな偉人を演じてみたいですか?
涼:紫式部だったり、殿とか姫とかに仕えて手紙を代筆するような役をやってみたいです。
ジャーナル編集部:是非とも大河ドラマに出ている風花さんをみてみたいですね。

ジャーナル編集部:昨今、文字を書く機会そのものが少なくなってしまいましたけども、そういった環境の中で、風花さんが思う書道家としてのあり方ってどういうものなのでしょうか?
涼:文字を書くことが少なくなったからこそ、手書きの手紙やメッセージをもらえたらすごく嬉しいのではないでしょうか。
今はパソコンで文字を書いたり、メールを使用したりすることが当たり前ですけど、その分読み飛ばすことも多くなってしまいましたよね。
手書きであれば記念に取っておいてくれたり、ちゃんと読んでくれると思います。
自分の気持ちを伝える時には、今の時代だからこそ、手で文字を書くということが重要なのではないでしょうか。
みなさんにもぜひ筆を持って書いてほしいですね。
ジャーナル編集部:ちなみに風花さんはこれまでにもらった手紙を取っていたりしますか?
涼:はい。
小学校の時に友人方いただいた年賀状を今でも取ってあります。また同じ時代に流行った交換日記というものもまだ大事に取ってありますね。
ジャーナル編集部:いい思い出ですね。

ジャーナル編集部:書を仕事にしている感覚や仕事をしていて生じる悩みはありますか?
涼:やはりあります。どうしても正解というものがない世界なので、締切などを越えてでも書きたくなることも有ります。
仕事を始めた頃はそれがすごく苦痛で、自分が仕事に対して納得できずに、泣きながら作業をしていた時期もありました笑
ジャーナル編集部:それはどのように克服したのですか?
涼:悩んでも仕方がないというのが答えです。
やらなくては、進めないし、とりあえず進まなくちゃと前に前にがむしゃらに進みました。
そうしているうちに、これだけやったのだからという自信が生まれてきました。
正解がないからこそ不安になり、その不安の中で正解が得られず、辞めて行く方は本当にたくさんいらっしゃるのですが、そこで辞めずに根気よく継続していくことが大事だと思います。
ジャーナル編集部:継続することですか。昔と比べて現在はどうでしょうか?
涼:まだ5年しかたっていませんが前には進めていると思います。
もちろん不安や悩みは常にありますが以前ほど考え込むことはなくなりました。
ジャーナル編集部:昨年(2015)を振り返ってみて、漢字一文字で表すとしたらどんな漢字でしょうか?
涼:2015年は共立アカデミーという共立女子大学での美文字講座を始めたという事もありますが共立の”共”という漢字です。
アカデミーで教えながらも生徒の皆様と共に学び、本を作りながら自分も共に学んだ一年でした。
因みに共という漢字は両手で物を捧げている姿で、両手を共にしている様子から「共に」という意味になりました。
人偏が付いた供えるという漢字は人が物を捧げているという意味です。
ジャーナル編集部:では今年は?
涼:”未”です。一画目にあたる”一”という部分以外を見ると「木」という漢字で、
その一画目は木のまだ伸びきっていない様子を表しています。
これからまだまだ成長してゆきたいという気持ちで選ばせて頂きました。
今年5月からも共立大学アカデミーの美文字講座をさせて頂きます。
ジャーナル編集部:では続いてご自身の恋愛観を表すとしたらどんな漢字になるでしょうか?
涼:”敬”です。
やはり恋愛はお互いが尊敬できる関係じゃないと長続きはしないと思います。
ジャーナル編集部:字が汚い人はどうしたら、少しでも綺麗な字を書けるようになれますか?
簡単にポイントを教えてください。
涼:3つポイントがあります。

①右上がり6度の角度で書くこと。昔、中国の名筆と呼ばれる方はほとんどこれです。
②全てを右上がりに書くとバランスが悪くなるので右下は下ろすように、伏せるように書く。
③縦三本以上や横三本以上の線を使う漢字では、その線の間隔を等間隔に書くようにする。
同じ間隔にすることで、文字全体のバランスが凄くよくなります。
ジャーナル編集部:では最後に読者の方にメッセージをいただけますか?
涼:私が学生だった頃は正直何をしたらいいのかわからなかったです。とにかく今あることを精一杯こなしてみてはいかがでしょうか。
途中でやめてしまう方は大勢います。それは受験であったり、資格の勉強でも同じです。
続ける事は本当に難しいですが、始めたことをやり続けることが一番重要だと思います。
自信がないからこそ、少しづつ積み上げていくことが大切なので、まずは目の前にあることに向かって取り組んでいけるように、私も頑張ります。
ジャーナル編集部:本日はどうもありがとうございました。
涼:こちらこそ、どうもありがとうございました。

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