モンスターオジサン(現実世界でハーレムは無理なので異世界で作ってみた)


バイトの女『ちょっと、、、店長ってば、私、あのおっさんと一緒のシフト無理って言ったじゃないですかぁ!!』

店長『ごめんって、今日はたまたま人居なくってさ。今日だけでも我慢してよぉ!ね?頼むって。』

バイトの男『くふふ、、ちょっと、店長も真紀ちゃんも言い過ぎじゃん(笑)聞こえちゃうって♪』

バイトの男2『本当っすよ(笑)流石にキレたら何するかわかんないっすよ♪ぎゃははは♪』



(いや、めっちゃくちゃ聞こえてるつーの)

そんなことを内心思いながらもコンビニのレジに立つ俺。
俺の名前は本田信士、今年で36歳になるほぼほぼニートのおっさんである。
今もコンビニのバックヤードでは俺をいじる事に夢中の連中が今もなお悪口の真っ最中だった。
それにしても言われたい放題なのだが、まあ、でも反論する気があればとっくの昔に辞めてるっていう話である。
そもそもこんなのは今に始まった事でも無い。
前の職場でも、そのまた前の職場でも大体同じ様なものだった。
まあ、世間はブ男や彼女無し、嫁無し、金無し、才能無しの人間には厳しいものだ。
そんなのは大体どこもかしこも一緒である。
だとしても言われたい放題なのだが、そもそもここのコンビニの店長もたいしてイケメンでも無いし、今いる学生?の2人組も普通か、もしくは若干ブ男寄りではある。
そして何よりあの娘である、顔も性格も大概終わっているのに、回りに若い女子が居ないってだけでちやほやされているだけの存在なのにあの言い様。
深く溜め息を吐き出しつつも、今日もまた通常通りの毎日にうんざりしながらまた過ごす日々に思いをはせるそんな日常。
そもそも、良い歳してアルバイト何かやってる俺が悪いんだもんなぁ。
勿論、正社員で働くもの良いと思う、でもこの歳で正社員は正直厳しいのも事実。
まず、雇って貰えない。
そもそも、雇って貰えてもゴリゴリのブラック企業が関の山なのだ。
勿論、諦めず資格なりなんなり取れば、なんて話もあるのだが、まあそもそもの金が無い。
そして、給料も激安。
最早、人生詰んでるゲーミングなのである。
せめて親がまともならと思う事もあったが、まあ、この世の中ほぼガチャの様なもの。
殆んどがアンコモン、良くてノーマル、運が良くてレア以上のそんな運だのみ人生なのだから、まあ無理な話。
ちなみに俺の人生はコモンも良いところ、親は借金まみれのギャンブル狂い。
顔も普通以下、体型は中年デブ、才能なんて有りもしないし、勿論彼女と言うか女性経験もほぼ皆無。
唯一、姉弟は居るものの俺なんかより遥かにハイスペックな2人。
仲はまあ、悪くも無ければ良くもないと言った所だろうか。
まあ、そんな俺の人生はある日突然に終わるのだが、人生何があるかわからない物だ。
そう、あの日はまさしく例のコンビニの仕事中だった。
あのボケなす連中が居なくなって、例の女と2人になった時、あまりのやりずらさに俺が外の掃除を買って出て、コンビニ回りを掃き掃除している時だった。
一台の車がコンビニに向かってもうスピードでバックして突っ込んで来たのだ。
まあ、田舎のコンビニだし、多分運転していたのはジジイかババアだったんだろう。
恐らく、アクセルとバックを勘違いして踏み違えたんだろうか。
そのまま、その車に巻き込まれる形で死んだ俺。
恐らく即死。
気がついた時には痛みも辛さも感じずに視界だけがボヤけて、今までの特に良いとも悪いとも言えない日々の走馬灯を見ると、次の瞬間には完全にブラックアウトしていた。
まあ、痛みを感じる事無く死ねたのは良かったと思う。

しかし、その時につい、いつもいつも思ってる事を思ったのがいけなかったのだろうか。
こんな世界糞くらいだし、皆死んじまぇと。
そして次の瞬間に、俺は何故か地獄に居た。
正確には、地獄なのかな?と言う場所に居た。
俺の回りには、おびただしい数の身体も何もかもがグチャグチャの黒い何かがその場に漂っている。
見ているだけで吐き気を催すそんな物が視界いっぱいに広がって列を成していた。
身体から力が抜けてその場にへたりこむ俺。
その黒い何かは、よく耳を澄ませば何かを永遠とブツブツと呟いている。
近付けば聞き取れそうだが、とてもじゃないが近寄りたくはない。
それより何より、さっきから身体が物凄く寒いのだ。
自身の身体をなめ回すように見るが特に傷も無ければ血も出ていない。
あれだけの事があったはずなのに身体はほぼ無傷。
そんな感じで、密かにテンパっていた俺に何処からともなく女性の声が聞こえてきた。



女性の声『お前の罪は何だ。』

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