モンスターオジサン(現実世界でハーレムは無理なので異世界で作ってみた)

エピソード3  永遠の友

信士『あ、あの!!これ!!その!!おっぱ○ですけど!!?だ、大丈夫なんですか!!?。』

そう言いながら俺はその投げて寄越された柔らかく、そしてほのかに人肌の熱が残るそれを両手のひらで大事に受け取る。
今のいままで触った事が無いような感触とその張りの良さ、弾力、そして滑らかな黒い物体。
そして、それを千切って寄越した女神様の身体の部分を何度も往復して見る。
既に千切られた部分は回りに纏わりついている黒い何かが寄せ集まり修復して元に戻ってはいたが、それにしても今更ながらにまじまじと女神様の身体をなめ回すように真剣に見つめる。
エロい!
その一言に尽きる。
そんな事を考えつつ、再度手のひらにある黒いおっぱ○と女神様のその身体にこびりつく黒い物体を眺めた。
よく見れば結構グロい、無数の目玉や小さな口らしい物が複数蠢いているじゃないか。
それに手のひらにある元おっぱ○には黒い触手が無数に生えて来ており、いつの間にか俺の指に絡んでいた。
あ、結構きつめに締め付けて来ますね。
そんな感想を抱いていると、女神が呆れた顔で言う。

黒髪の女神『呆れたヤツだ。何を興奮しているのかわからんが、それは私の身体の一部。つまり、私の分身体じゃ。私と同等の力を持ち、私と意識が繋がっている。勿論、それ自体にもちゃんと意志があるぞ。ほれ、挨拶せんか!。』

そう女神様に言われると、俺の手のひらに収まっていた黒い元女神様のおっぱ○に大きな目玉が出現してこちらを眺めてきた。
大きな瞳がこちらを興味深いそうに見つめる。
お互いに目と目が合う。
正直な話、かなり怖い。
しかし、何だかよく見れば可愛いような気もしない事もない。
いや、やっぱり少しだけ怖いかも。
そんな感想を内心抱きつつも、しばらくその物体を観察する事しばし。
すると、その物体が少しだけ身震いする。

黒い物体『ギロ?ギロギロ!ギロギロギロギロ。』

いつの間にか上の方に小さな口のような物が出来てそこから鳴き声的な物が発せられた。
しかも、何を言ってるのかわからない。
そんな風に俺が頭を傾げているとその黒い物体がもう一度喋りかけてくる。

黒い物体『ギロ?ギロギロ!ギロギロギロギロ!(あれ?聞こえますか!聞こえたら返事してくださーい!!)。』

え、なんて言ってるのか分かる気がする。
いや、でもギロギロとしか言ってないし。
試しに頷いてみると、その黒い物体は嬉しそうに目蓋を閉じてギロと鳴いた。
あ、やっぱり意思疎通出来てる!!

信士『何でだ!!何て言ってるのか何故かわかるんだけど!!お前スゲーな!!。』

そう言いつつ、その黒い物体を両手で持ち上げてその場で上下に揺らしつつその黒い物体の反応を見る。
すると、その黒い物体も手に触手を絡ませながらブルブルと震えつつ嬉しそうにギロギロ鳴いた。
案外、よく見たらキモ可愛いかも。
元居たあちらの世界でも存外こういうちょっと気持ち悪いけど不気味で何だか愛着がわく系の物も何個か持っていた事があった。
それに近しい物を感じる。
何だかんだで気に入ったその黒い物体を両手で大事に包みながら観察する。
すると、そんな俺を見ていた女神様から声がかかった。

黒髪の女神『うむ。互いに気に入ったようで何より。どうせなら名をやったらどうだ?その方がお主も呼びやすかろう?。』

そう女神様に言われる。
確かに、このまま名前を付けずに一緒に行動を共にするのも色々と困るかも。
名前、名前か。
クロ、いや流石に犬じゃないんだし。
目玉おや○、いやそもそも性別が決まってないからそれは無いな。
だったら、ギロ!!ギロギロ鳴くし、丁度良いかも。

信士『よし!お前の名前はギロだ♪どう?嫌なら別のを考えるけど?』

すると、少しだけ迷ったように瞳が左右に動く。
駄目か、流石に安直すぎか。
そんな事を思っていると。

ギロ『ギロ!!ギロロロロロ!!!(まあ、なかなか可愛い名前かも!)。』

そう返事が返ってきた。
どうやら気に入って貰えたようだ。
すると、その様子を長々と見守っていた女神様から声が掛かる。

黒髪の女神『ギロか。まあ、我の分身体に付ける名前にしてはちと不敬じゃが。本人が気に入ったなら何も言うまい。さて、準備も出来た事じゃし、そろそろ腹は決めたか?』

そう言うとこちらを真剣な眼差しで見詰めてくる女神様。
どうやら時間がいよいよ来てしまったらしい。
正直な話、聞きたいことはまだまだ山程ある。
まず、女神様の名前すら聞けてない。
他にもこれから行くはずの場所の事も。
しかしまあ、正直何とかなりそうな気もしなくもない。
少しの不安と、大きな期待。
色んな感情が湧き出てくるが、いつの間にか俺の肩にしがみついたギロがこちらをその大きな瞳で見つめて鳴く。

ギロ『ギロギロ!!ギロロロロロ!!(大丈夫!!私が居ますから!!)。』

そんな事を言う頼もしい相棒に少しだけ揺れていた心の中の不安な気持ちは不思議と消え去っていた。
俺は片手でそんな相棒の頭を軽く撫でると、女神様に大きく頷く。

信士『お待たせしました。もう、大丈夫です!お願い出来ますか?。』

そう俺が言うと女神様は少しだけ微笑み、手をこちらへと伸ばす。
すると、一瞬身体が浮遊した感じがして、いつの間にか俺の身体は光の中へと消えていった。


黒髪の女神『良き人生を。』


と、その言葉を最後に光の中へとまるで溶けるように意識はまどろんでいった。
新たな人生はどんなものになるだろうか。
肩に感じるもう一つの温かさに何故か絶大な安心感を抱きつつも、俺は異世界へと旅立ったのだった。




この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?