平行する視線

小中高を共に過ごした親友が、見覚えのない、というか軽く別人格が現れた、ともいうべき変貌を遂げた親友あるいは幼馴染がいる


見た目が、ではない。スタンスというか、人格が変わったと感じてしまう。これは、ぼくの独占欲というか、それに近いものなのかもしれない。ただ一番むず痒いと感じてしまうことのひとつは、彼の関西弁である。


その友人は大学が近畿圏の大学に通っており、滋賀在住である。どうも、大学一年生くらいの時は、ぼくが知っている小中高の彼であった。

ただ、何かを境に、言動が「起業!」とか「やりがい!」という類のことを口にし始めた。

まあ、つまりは、見えない何かに拠り所を持ったともいえる。


そして、今日、ひょんなことで彼と話した。どうでもいいような内容であるがブラック企業とは、的な内容であった。ブラック企業とは、ぼく含め他3人はワークライフバランスの平衡がとれていないということで一致したが、彼は「やりがいさえあれば、どれだけ働こうが(働かされようが)時間は関係ない」という旨のことを発していた。


まー。だからどうとかではないが、落ちはないが、

変わったな、とも思えるし、やはり見えない何かを拠り所に置いているのだな、と。どうしようもないが、ぼくが嫌いというか、苦手な何か。

ぼくは、楽しいなら好きなら何しても、されてもいいとは思わない。

就活をして、考える機会が多かったからかわからないが、結局仕事なのである、楽しかろうが、好きであろうが。

仕事とは別に、確かに生活という場があるとは思う。


いつしか、かの親友とのまなざし、視線は平行線をたどるのである。


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