【自己流】プロットの書き方について

 ストーリーの作り方について質問があったので、一旦は短く回答したものの眠れなかったのでちょっと考えをまとめてみました。
 
 タカツキユウトのプロットの書き方です。

 天啓型の人と全部まとめて降ってくる型の人には参考にならないと思われるけど悪しからず。
 参考になるかもしれないのは、書きたいこと、書きたい要素がある人かな。アイデアがある程度あることが前提です。
 あと、長編向けの考え方です。
 
 
 ともあれ、まず最初に一つ、テーマでもシーンでもいいから、ぼーんとランドマークを置きます。
 衝撃のラストでもいい。
 萌えるシーンでもいい。
 訴えたいテーマでもいい。
 言わせたい台詞でもいい。
 描きたいキャラ像でもいい。
 なんでもいいです。中心に置こうなんて考えず、とにかく白紙の何処かにランドマークを置いてください。
 
 それが置けたら、もうちょっと色々考えて、書きたい要素をぽちぽちと配置していってください。
 これも何でもいいです。シーンで始まったからシーンで揃えないといけない、ということはありません。とにかく、物語に入れたい要素を順不同にで結構です、置いていってください。
 この作業は白紙かドットの紙でやるのがおすすめです。
 
 さて。これで大きなランドマークの周りに、少し小さなランドマークが立ちました。
 更に細かく書きたいことをポイントとして配置します。
 ある程度まで出力出来たら、流石に並べ替えが必要です。時系列、場面別。物語の全体像を思い浮かべながら、要素の塊を動かしていきます。
 
 おおよそ並べ替えられたら、最後に肉付けです。場面と場面を繋ぐのに足りない要素。世界観を表現するのに足りない要素。キャラクターの関係性を表現するのに足りない要素。それらを足していくことで、更に多くの点を打つことが出来ます。
 
 最後は簡単。点を線にすれば物語の完成です。
 
 
 簡単に言ってくれちゃうけどさあと思われるかもしれませんが、私はほぼこのやり方で長編を作っています。昔からそんなに変わっていません。緻密になったくらいです。
 
 なので、メモは沢山取ります。デジタルもアナログも大いに活用します。書き散らかすにはアナログが向いていますが、並べ替えやコピペ作業はデジタルの方が向いていますので。臨機応変に。
 
 個人的に、この点を打つ作業を面倒がらずにやると、シナリオの齟齬や矛盾も出にくくなりますし、書き進めていってこんな筈じゃなかったけどあーら不思議、ミラクルが起きちゃったという事も無くなります。ミラクルは起きれば嬉しいし楽しいですが、それはプロットの敗北だと思っているので。
 ただ、プロットを組んでいる間のミラクルはいくらでも歓迎です。私にももっと降ってこないかな、ミラクル。
 
 
 大昔は一挙動ごとに細かくプロットを書いていました。それはもう、本当に細かく。それを書くのは大変でしたが、執筆はスムーズでした。なにせ、プロットの動作を繋ぐ言葉があればいい状態にまでなっているのですから。
 でも、それでは柔軟性が低く息苦しさを感じたので、今の形になりました。場面毎のカメラワークには多少悩みますが、書きたい要素が詰まっているプロットなので、余程キャラが大暴走しない限り安心です。手綱はしっかり持ちましょう。

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