rei『生きてるだけで、疲労困憊。』【基礎教養部】
今月から3か月間、シトさんとTakuma Kogawaさんとやっていきます。仲間内でやるかやらないか(阿部?)、いややらないのかできないのかだったかな?そんな話を先月はやっていましたが、僕については「書けることを書いてみる」という今までと同じ態度で臨むので変更はないかなと思います。時にはくそみそな記事を書いてしまうかもしれませんが、これからもよろしくお願いします。
今月はTK氏のチョイス、reiさんの『生きてるだけで疲労困憊』を読んだ。ASDやADHDのような発達障害と呼ばれる症状を子供時代から持っていた著者の体験を時系列順に社会人をやるまでのことが記されている。
TK氏の800字書評とnote記事は以下。
僕自身どちらかというと内向型の人間なので、各所にちりばめられた「オタクあるある的エピソード」は共感できる部分があったかと思う。前半部分の発達障害の人ならではの経験は勿論つらい部分もあったが個性的な仲間たちとのエピソードが面白おかしく書いてあり、読み易かった。インターネットでエロを知ったというのは世代的に(著者の方が少し上だが)僕も同じなので、共感できた。僕の場合は父親のノーパソを使わせてもらっていた時、Yah○○!の検索履歴から偶然見つけてしまったのが最初の出会いだったのを今でも鮮明に覚えている。危険な広告を何回かクリックしてしまい、画面上にずっと残り続けてしまう羽目になった時は死ぬほど焦った。
そんな話はさておき、実は僕も発達障害的な疾患?がある。ある、と判断できるのはやはり普通の人(健常者)とその部分に差異を感じるからである。僕は周りの雑音が異常に気になることが多い。勿論気にならない意識状態のときもあるが、大学での講義中は特に、部屋を出入りするときのドアの音、ルーズリーフをビニールから取り出すときのベリべリする音、話し声etc…を気にしすぎてしまい、物凄くストレスがかかる。静かな田舎で小中高時代を過ごしてきたので、音に敏感になったのかもしれない。幼児もある程度不潔な環境に身を置かせないと却って免疫がつかずに育ってしまうという風説を聞いたことがある。こういうのを一般的にはHSP(Highly Sensitive Person)というらしい。名前がついている障害だったので、人に説明するとき楽だし、名前がないことによる一定の苦しみからは解放されている部分もあるのだと思う。でも、例えば僕が小学生だった場合、判明したある日突然「なかよし学級」に分別されるのは嫌かもしれない。でもそうなってしまった場合、嫌だろうが何だろうがそういうラベリングをされてしまったのだから、僕たちはどう生きるかを考えていかなければならない。考えなければならないとか言える時点でもう環境に恵まれた人間の浅いポジショントークと取られても仕方がないし実際そうなのだが、少なくともそうではなかった著者の体験が(割とうまくいっている方だと思う)この本には書かれているのでもしかすると参考になるのかもしれない。僕にとって読む価値があったかと言われると正直よくわからない。
まとまりがない話を羅列しているだけだが、冒頭で挙げたトピックについて思い出した話を書いて終わる。
個人のやらないのかできないのか、みたいな話は結局他人にはどちらか判断できない。まあその中でもやれるけどやりたくないからできないフリをする、のがあんまりよろしくない態度だよね、という話に尽きる。いや多分もっと深い議論を僕らの仲間内ではしていたのだろうけれど。とにもかくにも、下手をすると自分でも「やらないのかできないのか」が判断できない場合があると僕は思う。こういう話を聞いたことがある。医学部を目指す学生は多浪してしまうことも多いというのは馴染みがなくても聞いたことはあるだろう。毎年模試の成績は悪くないものの、本番近くになると体調を崩して試験でも力を振るえず落ちてしまう、というのが2、3年続いている予備校生がいたらしい。講師にカウンセリングを受けてみることを勧められ、言われたとおりに受け続けた結果体調不良の思いもよらない原因が判明したらしい。というのも原因は、彼が中学生の時の両親の会話で、恐らく喧嘩でもしていたのだろうが、「子供が大学に受かったら離婚する」と母親が言っていたのを無意識にずっと覚えていたせいで、毎年受験期が近づくと体調を崩していたというのだったらしい。実際に原因だったと確定したのは、本人がそれを自覚することで次の年に体調を崩すことなく無事合格することができて初めての事だったと思うが、ビンゴだったようだ。
話を聞いたのは予備校の講義中で、デカルトのいう無意識を教えるためにしてくださった話だと思うが(もしその時の講師の方から消して欲しいというお申し出があれば当該部分は消去します)、発達障害だの、やらないorできないの話題を何かしら考えてみようと思ったとき、ふとこの話を思い出したので挙げておこうと思う。きっとTK氏の記事でもこの部分について何かお書きになられていると思うのでそちらを是非参照していただきたい。
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