【鬼滅の刃考察#06】無一郎はどこまで強くなれたか?

今日もひっそりマンガ語り。
ゆうTO3です。

本日は鬼滅の刃考察の第6回です。
今回は時透無一郎の考察。

いつものようにネタバレ全開で行くので、原作未読派は見ないようご注意ください。

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時透無一郎、鬼殺隊最高位の剣士、『柱』の一人で、霞の呼吸を使う『霞柱』

柱の中でも最年少の14歳で、刀を握ってわずか2ヶ月で柱にまで昇格した天才だ。

もちろん才能だけで、柱になったわけではなく、血の滲むような努力をしているし、柱になってからも鍛練を積んでいる。

しかし、他の鬼殺隊隊士も凄まじい努力をしているのは同じであり、2ヶ月で柱になったのはやはり異常であると言っていい。

この「2ヶ月」という数字は、主人公の炭治郎が鬼殺隊に入るまで、2年の修行をしたことと対比されていると思う。

無一郎が異常なまでに天才であると同時に、炭治郎は主人公として特別な力を授けられたわけではなく、あくまで地道な努力の積み重ねで強くなったということを読者に示す意図があると思う。

そんな時透無一郎は、「始まりの呼吸の剣士」の子孫として、鬼殺隊にスカウトされた異色の経歴を持つ。

「始まりの呼吸の剣士」と言っても、「日の呼吸」を編み出した継国縁壱(つぎくに・よりいち)の直系ではなく、その双子の兄である継国巌勝(つぎくに・みちかつ)の子孫である。

無一郎も双子であり、双子の兄を鬼に殺されたことが、記憶障害の原因となった。

継国の血筋は双子が生まれやすいのかもしれない。

では、天才である無一郎は縁壱のような「最強の剣士」になる可能性はあったのだろうか?

仮定の話にしかならないが、結論から言うと、
「この時代の最強の柱にはなれたかもしれないが、それでも縁壱には遠く届かない」というのが妥当なところだろう。

あと、4~5年の月日があれば、無一郎の心技体の全てが充実し、冨岡義勇や不死川実弥や煉獄杏寿郎、そして柱最強の悲鳴嶼行冥を超える剣士になった可能性は十分にある。

柱になったスピード、痣の発現から、上弦の鬼の単独撃破など、無一郎の戦闘センスは他の柱を上回っている。

しかし、継国縁壱は生まれたときから痣の発現と「透き通る世界」を体現していた超特異体質であり、
黒死牟から「人の理の外にいる」、
あの無惨様をして「本当の化け物」と言わしめた人物である。

歴史上唯一、無惨をたった一人で死の縁まで追い詰めた人物であり、無一郎の天賦の才をもってしても、とても届かなかったであろう。

若すぎたゆえに黒死牟戦で命を落とすことになったが、彼自身が死後の世界の入口で兄に語ったように、彼の人生は少しも無駄では無かったし、彼は幸せだったのだろうと思う。

格上の相手に対する怯みを一瞬で克服し、左腕を切断されても諦めず、最後は胴体を両断されながらも、命の火が消える瞬間まで諦めずに戦い続けた心の強さこそが、才能を超える彼の真の強さであり、生きた証だったのかもしれない。

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