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モノクロームメビウス 刻ノ代贖 クリア感想

 PS5版にて本編クリアしました。シリーズはうたわれるもの3部作(PS4版)、うたわれるもの斬2(PS5版)を履修。スマホゲームのロストフラグはやっておりません。

 うたわれるもの 偽りの仮面から登場したヤマトの右近衛大将オシュトルが、まだ何者でもなかった若き日を描いたスピンオフ作品。バトルにおいては、うたわれるものシリーズではシミュレーションバトルだったものから、今作ではオードソックスなターン制コマンドバトルを採用しているのが特徴。

 「RPGをおもしろくするのは、物語だ!」をキャッチコピーにするだけあってストーリーは非常に面白かった。バトルはよくあるコマンドバトルに本作独自の連環システムは良いシステムだと思った。反面、良いところがはっきりしてて実際に面白かったからこそ、「もっとこうしてくれたらなぁ」とか「なんでここをああしたのだろう」といった不満も出る形となってもったいないと感じた。

 ここはちょっと物申したくなったので後半にまとめて書くが、内容が長文で愚痴っぽくなってるかもしれないのでイヤな人はスルーしてください。

 ところで、代贖という単語が出なかったので「贖」だけで調べてみたら「贖罪(しょくざい)」、「贖い(あがない)」が出てきた。贖罪は言われてみれば見たことあるなぁとは思ったけど、贖いは知らなかった。勉強になったが贖うことはないから使う機会はないだろう、多分。

 では感想を、やっちゃいます。

殺りはしません、今は

ストーリー

 前述した通り、若き日のオシュトルが主人公のスピンオフ作品。謎の少女・シューニャと出会うことにより亡くなったはずの父の生存が伝えられ、共にその真実を追うために謎の國・アーヴァ=シュランを目指す、というのがあらすじ。

 その道中、オシュトル同様に偽りの仮面から登場したムネチカ及びミカヅチ、更に謎の動くぬいぐるみ・ハルが仲間となりこの4人と・・・えー、1匹?1体?1個?を中心に物語は進む。ちなみにハルの声優は利根健太朗さん。いつもありがとうございます。アクアプラスは利根さんに何役やらせるつもりやねん。

 これらのキャラ以外にも偽りの仮面からのキャラが多数登場、うたわれるものでは詳しく語られなかった内面が描かれるため従来ファンと新規勢の両方にも楽しめる人間ドラマとなっている。分かりやすいところだと、例えばミカヅチは偽りの仮面では兄・ライコウを心から信頼しているのに対し、本作では歳相応に反抗している様子が見られる。

もともと好きだったライコウの株爆上がり

 うたわれるものシリーズでも恒例である日常パートも健在で、くだらないことでバカやったり脇役たちの補完を兼ねたエピソードが繰り広げられたりと、よりキャラに感情移入しやすいようになっている。ちなみに私がうたわれるものシリーズで気に入っているところの1つが、男達がカッコ良く描いてくれているところ。ミカヅチのような脳筋キャラが妙に聡いところとかね。

あと、こんなコメディのとか

 ただし、本作は偽りの仮面のような続編ありきの構成となっているため、シューニャ関連の結末はお預けとなっている。まぁ、それでもストーリーが面白いという私の評価に変わりないが、ここは留意しておくべき。多分、次回作に続く(私がこれを書いている時点では発表はされていない)。その分、オシュトル、ムネチカ、ミカヅチのエピソードが豊富にある。

左からミカヅチ、オシュトル、ムネチカの3人

 時たま挟まれる殺陣等のムービーもなかなか見応えがある。また、偽りの仮面から登場しているホノカさんの貴重な戦闘シーンが見られるのは嬉しかった。

彼らも登場するよ!

戦闘

 今作はシンボルエンカウントによるコマンドバトルとなっており、似ているゲームを挙げるとしたらドラゴンクエストXIやペルソナ4・5あたりが分かりやすいかと。

 シンボルエンカウントはシンボルに攻撃すればコマンドバトルで先制攻撃となって優位に立てたり、敵とのレベル差が一定以上離れるとシンボルに攻撃することでコマンドバトルを省略し同等の経験値とお金を得ることができるようになる。作中では切り捨て御免と呼称されているシステムで、これによりレベル上げ作業が捗るようになる。

 さて、ここからはコマンドバトル。

コマンドバトルの画面

 今作のコマンドバトルの特徴である連環システムは、画像に映っている左上の連環から行動順を確認でき時計回りに1周回る毎に行動できる。連環には3つの輪があり、内側にいくほど輪が小さくなるなるためより早く行動できるようになっている。これはなかなか面白いとは思った。

 コマンドバトルは基本的に戦技と呼称されているスキルを駆使していく。攻撃用戦技と併せてバフデバフ用の戦技もあるのだが、これがまた個性の塊で撒き方には2種類ある。1つは指定したキャラの連環上にのみバフデバフ効果を発揮するもの、もう1つは指定したキャラを中心に扇状に設置しそこにいるときにバフデバフ効果を発揮するもの、となっている。

 難易度は高めではあるがレベルさえ上げればどうにでもなる調整となっていると同時に、うたわれるものシリーズ恒例のレベルが上がると貰えるBPというポイントを使って各種ステータスを任意で強化できるのでゲームの特徴をしっかり把握して割り振ることとなる。なので、レベル上げ作業は要所要所で必要になっている。

 さらに先ほどのぬいぐるみのハルもコマンドで呼び出すことが可能で、バトルでは仲間が下がりハル単独で動くことになり行動回数に制限があるが独自の強化作業を怠らなければ誰よりも高い火力のダメージを与えることができるボスキラーとして運用することができる。

 なんにせよ、基本はよくあるコマンドバトルではあるのですんなりやれるのではないかな。

フィールド

 フィールドの作りに類似している他作品はドラゴンクエストXI、ライザのアトリエあたりかな。ヤマトという広大な國を再現できているように思う。オープンワールドというほどの構造ではないが、それに近い広さではないかな。探索が好きな人ならやりがいはありそう。

総評

 ストーリー重視にする人にはうってつけのゲームかなと思われる。キャラも生き生きとしているし、声優の演技も素晴らしい。戦闘もオードソックスなものでレベルを上げれば難しくはないと思うので、値下がりしている価格的にもおすすめしてもいいくらいの良いRPGと感じた。ただ、ゲーム部分はもう少し頑張ってもらいたいなぁというのが本音でもある。

レベルも99まで上げた

惜しい点・残念な点

 さて、ここからは個人的に物申したいことをダラダラ長々と挙げていこうかと思う。中身としては「非常に見にくい」というのが中心となる。まぁここは愚痴に近いものだし、人によっては「歳取ったからやろ」とか「24インチの小さいゲーミングモニター使ってるからや」とツッコまれたら何も言い返せないが、「それはあなたの感想ですよね」という返しに対しては「はい、私の感想文ですから」と胸を張って言い返せます。・・・何の話だっけ?

 はい、殺っちゃいます。特にフィールド、貴様だ!

ストーリー

 ストーリーに関してはあまり言うことはないのだが、やはり問題のエピローグには言及すべきか。類似する他作品を挙げるならば、偽りの仮面や閃の軌跡シリーズかな。まぁ、閃の軌跡ほど演出の芸術点が低いわけではないが、ドラマやアニメでよくある気になる引きを見せられて「次回に続く!」という形にされているので、人によってはこのゲーム1本でストーリーがまとめられていないところで不完全燃焼になるかも。

 個人的には終盤でシューニャの謎の一部が明かされ、その伏線からあのエピローグに繋がるので演出的にはアリかなと思った。・・・耐性付いたのかな。ただ、引きの優秀さでいえば偽りの仮面を超えることはない。あぁいうラストなら完結してなくても満足度は高いんだけど、難しいよね。

戦闘

 再びコマンドバトルの話へ。先ほどの画像をもう一度出しまして。

 まず、バフデバフは何が付与されているか分かりますか?

 正解は・・・えーっと、確かこちらの「攻撃」と「速度」アップを、敵には「速度」低下のデバフを連環上にぐるぐる回し、「防御」アップだっけかを扇状に設置。敵からはこちらの「速度」低下のデバフを連環上にぐるぐる回されていたんだっけか。ちなみにこちらは青色、敵は赤色です。ぐるぐる回してというのは画像ではわかりにくいのですが、流れ星のように尾を引いて時計回りに回っているのがバフデバフを表現しているのがあるんですが、まぁそれです。つまり合計4つが連環上をぐるぐる回っています。

 何が言いたいかというとバフデバフは何が撒かれているか画面では連環上でしか見えないので自分で覚えていないとダメなんですよ。画面上に攻撃アップの印とか一切ないんです。そら聞かれても分かるはずがないんですよね。さらに何ターン効果が維持されるのかも明記されていないので、逐一連環を自分で確認しないといけない。状態異常は表現されているのになぁ。

 あと面倒なのは扇状のバフデバフは指定したキャラの上に設置なので、敵のターンが回るころには扇状を過ぎ去るなんてことが起こって恩恵を得にくいという問題がある。画像で例えると、連環の右下にシューニャがいるときに扇状の防御アップのバフを設置したらシューニャが真上に移動してしまったときに敵のターンとなりシューニャが攻撃されるも扇状のバフの上にいないため効果が発動しない、という感じ。せめて連環上の好きなところに設置なら良かったのに。

 では次に、防御・逃走コマンドはどこにあるかわかりますか?

 正解は・・・十字キー左右ボタンを押したら左下のコマンドが切り替わって出てくる、です。恥ずかしながら私は中盤の7章まで気づきませんでした。たまたまボタンを押し間違えたら出てきたんですよね。そんな説明文はないし、チュートリアルでは防御・逃走の説明はあっても出し方は省略され説明してくれませんでした。こんなUIなら十字キーの上下ボタンだと思うじゃないか。

 次は連環。これとても良いシステムなんですが、私は敵に有利なシステムと思ってます。

 内側の輪に移る方法はいくつかありますが、その中でも、
・「よろめき」を発生させ「よろめき」中に攻撃を当てると「崩し」が発生
・相手を「崩す」と当てた側が内側へ、当てられた側が外側へ弾かれる、となっています。

 ちなみにこんな大事なシステムなのに「よろめき値」は見えません。よろめき値という名称はゲーム中で明記されてるのに、見えませんとも明記されてるという謎。このよろめきは敵のほうが発生させやすく、ボスが複数いたりすると敵Aによろめかされ、すぐさま敵Bに攻撃を当てられ崩される、なんてことが起こります。よろめいても防御すれば崩されないのですが、体感でこちらが外側の輪で燻ることのほうが多い気がします。連環を気にするくらいなら火力で押してる方が楽ですし。

 ちなみにこの連環は時計回りに回るのですが、正確には一瞬で動くので微妙に行動順が把握しにくいです。キャラが連環上で被るとどっちが先に行動できるか分かりにくいこと。時計の針のように回る表現にしてくれたら、各キャラの素早さがより分かりやすくなるのにもったいないなぁと思った。

 最後に、どのコマンドバトルでも常にデメリットが上がる部分としてテンポの悪さがありますが、このゲームも例に漏れずという。高速化もないなか、特に序盤は戦技が少ないため戦闘に時間がかかりやすかった。なので、私は序盤のうちに今いるフィールドで切り捨て御免ができるレベルに上げ、それからはひたすらにそれで狩る作業をしました。その成果がこちら。

レベル50以上が3人、ミカヅチのみレベル20

 4章にミカヅチが加入したばかりのころ。明らかに推奨レベルを超えていました(笑)。でもおかげで以後の戦闘は快適でした。緊迫した戦闘を体験したい人は非推奨です。ちなみに難易度普通のラスボスの推奨レベルは約60らしいです。

フィールド

 このゲームの1番の不満点はここに集約されている。ゲームの快適さからは程遠く、ほんとに眼が疲れたわ。

 まずはこちらを。

 ここは序盤で訪れる森の中なんですが、まずオブジェクトの透過処理がされていないので、木々を通り抜けると画面奥から手前にまでガッツリ枝葉が流れてくるためかなり眼にダメージが。まるで車酔いのメカニズム。

 更に木々の主張が激しいので道が分からなくなったり、敵シンボルを隠されてしまったり、宝箱を見失いかけたりとかなりの弊害となっている。なので、クリアするまで常に左下のミニマップを凝視することになった。そんなの森だけではと思うでしょうが、平原にも木はあるし何なら人の背丈くらいの長い草が生えてたりします。カメラを上から見ると木に、下から見ると草に邪魔されます。更に洞窟でも天井や壁の透過されず、同様のことが起こります。ゲームの大半はこれと付き合うこととなる。

 次はブラーですかね。ブラーの解説はプレイ中にたまたまこの動画がよそ様から公開されていたので、これを参照に。

 主にカメラですね。フレームレートの問題なのか結構な残像が発生するんですよね。特にフィールドでダッシュするときとか。あと自動的に操作キャラの背面に追尾してくれる補正もされるのですが、これはオフにしたかった。カメラをぐるぐる回すと3D酔いというよりもこれで見にくくなるんです。まさか全体マップ表示中に上下左右にマップを動かすときでさえブラーが発生するなんて思わないじゃないですか。

この残像もブラー?

 あとは宝箱と採取ポイントですかね。これも小さすぎ&自然に溶け込みすぎて見にくい。ミニマップ見ながらでないと簡単に見逃す。しかもミニマップにそれらのアイコン表示をさせるのになぜか制限かかっているのも謎。4章以降でないと開放できないため目を凝らしながら草木をかき分け探索していたからめちゃくちゃ眼が疲れた。

 オブジェクトにブラーや宝箱・採取ポイント、これらがかなりの眼の負担となった。フィールドがリアリティに寄りすぎなのかな。テストプレイするときとか開発陣は何も感じなかったんかな。

終わりに

 正直、まだまだ言い足りないくらいではある。誤解なきよう言い訳すると、私はこのゲームは気に入っているほうである。好きだからこそ言いたくなったのであって、嫌いなゲームにこんな長文書く労力はない。

 なんにせよ、こんな駄文を読んでくだった方には一言御礼申し上げます、と同時にパンツもお礼に公開しましょうか。

 ほんとうに、ほんとうに、ありがとうございます。お疲れさまでした。

 あ、それよりパンツ見せろ、ですか。ではここじゃなんですし、見たい方は下へどうぞお進みください。









ではまずミカヅチから。

ミカヅチの・・・見えない!

 正直、褌姿にプリケツを拝めると期待していたのですが、女性陣より鉄壁でおそらく作られていないのかと。いやはや残念・・・え、これじゃない? あぁ、では。

シューニャの後ろ
シューニャの前

 シューニャの。これはある意味で褌?最後に。

ムネチカの後ろ
ムネチカの前

 ムネチカの。

 ただ、やっぱり開発陣の皆様には是非ともミカヅチとオシュトルの褌姿を作って・・・え? ホントはあるだろって? 仕方ない。こんな駄文をここまで読んでいただいたので、私の独断でとあるイベントCGを公開しましょうか。

 はい、以上。
 というわけでここまでお付き合いいただき、ありがとうございました。

これまた恒例の、男祭りじゃぁぁぁ!

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