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日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFのおすすめ銘柄。注意点も解説

新NISAの始まりを受け個人投資家さんが増えた事や、2024年2月には約35年ぶりに史上最高値を更新、更に7月には史上初めて4万2000円台をつけるなどした事もあり日経平均への投資が人気を集めています。

2024年に入り好調に推移を見せていましたが、8月5日に歴代最大の下落幅をつけたかと思えば翌6日に今度は歴代最大の上昇幅をつけるなど最近は乱高下の激しい値動きを見せています。

そんな中、レバレッジを利かせた日経平均ETFへの注目も高まっているようなので日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFの比較や個人的におすすめの銘柄、そもそもレバレッジとは?といった部分も含めご紹介していきたいと思います。

日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFとは

日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFの説明なので、既に知ってるよーって方は読み飛ばしても大丈夫です。

では、説明していきます。

レバレッジ型(ブル型)ETFとは、対象とする指標の日々の変動率に○倍したレバレッジ型指標に連動するように運用を行うETFの事です。

原指標が日経平均でレバレッジが2倍であれば、日経平均の日々の変動率を2倍にした指標に連動するように値動きします。

その為、信用口座を開設せずとも原指標の2倍の収益が狙えます。

ただ、下がった場合も当然2倍になるのでハイリターンが狙えますがその分リスクも大きくなる商品です。

ちなみにレバレッジとは「てこの原理」という意味です。

レバレッジETFの値動きと対象指標の値動きの比較チャート図
出典:SBIネオトレード証券

レバレッジ型はブル型とも呼ばれます。

ブルとは「雄牛」の事で、角を下から上へ突き上げる仕草から上昇相場を表しています。

雄牛のイラスト図

レバレッジ型(ブル型)は相場の上昇局面で利益を狙う商品ですが、それと対をなすインバース型(ベア型)というETFもあります。

インバース型(ベア型)のETFに関しては別記事でまとめる予定なので、追加したら以下に載せておきます。

インバース型ETFの記事もまとめたので載せておきます。興味のある方はご覧ください。

日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFの比較

日経平均レバレッジ型ETFは連動指数を「日経平均レバレッジ・インデックス」とするETFです。

「日経平均レバレッジ・インデックス」とは、日経平均株価の日々の変動率の2倍として計算された指数の事で、この指数と連動する投資成果を目指すETFが”日経平均レバレッジ型ETF”です。

現時点で東証上場の日経平均レバレッジ型ETFは5銘柄あります。

◦日経平均レバレッジ型ETF一覧

  • 【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信

  • 【1579】日経平均ブル2倍上場投信

  • 【1358】上場インデックスファンド日経レバレッジ指数

  • 【1365】iFreeETF 日経平均レバレッジ・インデックス

  • 【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型

それでは、各商品の基本情報などを見えていきたいと思います。

【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信の基本情報

コード	1570
銘柄名	NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信
連動指数	日経平均レバレッジ・インデックス
運用会社	野村アセットマネジメント
市場価格	22,070円(08/07)
純資産総額	4820.87億円(07/31)
売買単位	1口
"平均売買代金
(直近90日)"	1547億1331万円
"平均売買高
(直近90日)"	5,530,727口
決算日	毎年5月20日(年1回)
NISA	対象外
信託報酬	0.88%
設定日	2012年4月10日

【1570】は個人投資家向けのETF「NEXT FUNDS」シリーズが有名な資産運用会社 野村アセットマネジメントが提供する日経平均レバレッジ型ETFです。

日経平均レバレッジ型ETFの中で最も歴史のある銘柄です。

歴史が最も古い事や国内最大規模の顧客基盤を持つ野村証券を含む野村ホールディングスの会社で取り扱っている事も関係していると思いますが純資産総額がダントツで多いです。

売買高も多く流動性の高い商品です。

恐らく、日経平均レバレッジ型ETFの中で1番有名な商品だと思います。

新NISAの成長投資枠は対象外で信託報酬は0.88%です。
(※レバレッジを活用した投資商品はNISAの対象外となるので日経平均レバレッジ型ETFは全てNISAの対象外です。)

・【1570】のパフォーマンス

【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信の株価チャート

3ヶ月トータルリターン:-23.85%
3年トータルリターン:12.70%
5年トータルリターン:20.11%
(08/07終値ベース)

【1579】日経平均ブル2倍上場投信の基本情報

コード	1579
銘柄名	日経平均ブル2倍上場投信
連動指数	日経平均レバレッジ・インデックス
運用会社	シンプレクス・アセット・マネジメント
市場価格	236.2円(08/07)
純資産総額	398.39億円(07/31)
売買単位	10口
"平均売買代金
(直近90日)"	109億6722万円
"平均売買高
(直近90日)"	36,933,281口
決算日	毎年2月20日(年1回)
NISA	対象外
信託報酬	0.825%
設定日	2013年5月8日

【1579】は独立系運用会社の中では国内トップクラスの運用資産額を誇るシンプレクス・アセット・マネジメントが提供する日経平均レバレッジ型ETFです。

歴史も2番目に古く純資産総額も潤沢です。流動性も十分です。

他ETFとは異なり売買単位が10口となっています。その為、市場価格は236.2円(08/07終値)ですが、最低購入価格は23,620円となります。

新NISA対象外で信託報酬は0.825%です。

・【1579】のパフォーマンス

【1579】日経平均ブル2倍上場投信の株価チャート

3ヶ月トータルリターン:-23.08%
3年トータルリターン:12.99%
5年トータルリターン:20.61%
(08/07終値ベース)

【1358】上場インデックスファンド日経レバレッジ指数の基本情報

コード	1358
銘柄名	上場インデックスファンド日経レバレッジ指数
連動指数	日経平均レバレッジ・インデックス
運用会社	日興アセットマネジメント
市場価格	41,070円(08/07)
純資産総額	63.58億円(07/31)
売買単位	1口
"平均売買代金
(直近90日)"	10億2497万円
"平均売買高
(直近90日)"	19,796口
決算日	毎年7月10日(年1回)
NISA	対象外
信託報酬	0.77825%
設定日	2014年8月25日

【1358】は三井住友信託銀行の傘下である資産運用会社 日興アセットマネジメントが提供する日経平均レバレッジ型ETFです。

市場価格が他ETFより高い為、購入しづらさがネックとなります。

また純資産総額、売買高も他より少ないためやや注意が必要です。

新NISA対象外で信託報酬は2番目に安い0.77825%です。

・【1358】のパフォーマンス

【1358】上場インデックスファンド日経レバレッジ指数の株価チャート

3ヶ月トータルリターン:-23.16%
3年トータルリターン:13.26%
5年トータルリターン:20.23%
(08/07終値ベース)

【1365】iFreeETF 日経平均レバレッジ・インデックスの基本情報

コード	1365
銘柄名	iFreeETF 日経平均レバレッジ・インデックス
連動指数	日経平均レバレッジ・インデックス
運用会社	大和アセットマネジメント
市場価格	33,860円(08/07)
純資産総額	105.74億円(07/31)
売買単位	1口
"平均売買代金
(直近90日)"	24億963万円
"平均売買高
(直近90日)"	56,943口
決算日	毎年1月10日(年1回)
NISA	対象外
信託報酬	0.825%
設定日	2015年1月5日

【1365】は国内トップクラスの規模の運用資産を有する大和アセットマネジメントが提供する日経平均レバレッジ型ETFです。

他と比較して何かが突出している訳でも大きく劣っている訳でもなく、これといった特徴のない銘柄です。

純資産総額は100億を超えているので繰上償還(上場廃止)の可能性は低いですが、個人的にはおすすめでない銘柄です。

新NISA対象外で信託報酬は0.825%です。

・【1365】のパフォーマンス

【1365】iFreeETF 日経平均レバレッジ・インデックスの株価チャート

3ヶ月トータルリターン:-23.94%
3年トータルリターン:12.61%
5年トータルリターン:20.20%
(08/07終値ベース)

【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型の基本情報

コード	1458
銘柄名	楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型
連動指数	日経平均レバレッジ・インデックス
運用会社	楽天投信投資顧問
市場価格	26,085円(08/07)
純資産総額	346.57億円(07/31)
売買単位	1口
"平均売買代金
(直近90日)"	109億9646万円
"平均売買高
(直近90日)"	333,191口
決算日	毎年3月15日(年1回)
NISA	対象外
信託報酬	0.385%
設定日	2015年7月14日

【1458】は楽天グループの資産運用会社 楽天投信投資顧問が提供する日経平均レバレッジ型ETFです。

現状5銘柄ある日経平均レバレッジ型ETFの中では1番最近開設されたETFですが、純資産総額は2位の【1579】に迫る勢いで増えています。

それに伴い売買高、流動性も多くなってきています。

新NISA対象外で信託報酬は1番安い0.385%です。

・【1458】のパフォーマンス

【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型の株価チャート

3ヶ月トータルリターン:-23.67%
3年トータルリターン:13.03%
5年トータルリターン:20.74%
(08/07終値ベース)

日経平均レバレッジ型ETFの比較表

コード・銘柄名、連動指数、純資産総額、信託報酬のみを抜粋した簡易的な比較表です。

日経平均レバレッジ型ETFの比較表

日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFのおすすめ銘柄

これから日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFへの投資を考えている方におすすめなのはズバリ『【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型』です。

✅おすすめ銘柄:【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型

個人的なおすすめは【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型です。

ではなぜこの銘柄がおすすめなのかを説明していきます。

◦1番にチェックすべき項目は”信託報酬”

同じ連動指数を対象とするETFの場合、値動きに差は殆ど出ません。

以下の図を見てもらうと分かりやすいと思います。

日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFの各銘柄の比較チャート図

こちらは、日経平均レバレッジ型ETFの各銘柄の過去3年間の値動きを比較したものです。
(【1570】が2021年4月30日に受益権口数1口につき2口の割合で受益権の分割を行っているので過去3年分で比較しています。)

見てわかる通りどの期間を見てもほぼ線が重なっている事が分かります。

同じ指数への連動を目指すETFなので値動きも当然ほぼ同じになるのです。

どのETFを選んでも期待出来るリターンにほぼ差が出ないのであればかかるコストが少ない方がお得な銘柄となります。

日経平均レバレッジ型ETFの中で信託報酬が1番安いのは【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型です。

しかも他ETFの半値以下の安さなので迷わず【1458】が1番のおすすめ銘柄です。

【1458】は楽天グループの会社が提供元となっていますが、SBI証券やマネックス証券、auカブコム証券や松井証券などなどでも売買可能です。

✅次点でおすすめ銘柄:【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信

次点でおすすめは【1570】です。

信託報酬が1番高いのになぜ次点でおすすめなのかと言うと、詳細は後術しますがレバレッジ型ETFは長期保有にはあまり向いていないと言われています。

その為、多くの方が比較的短期で売買を行っている商品です。

短期売買の時にも、そもそもETFや投資信託を選ぶ時にも大切なポイントとなるので「流動性」です。

流動性とは簡単に言うと取引のしやすさです。

売買が少ない銘柄は買いたい・売りたい時に売買が成立しない可能性があります。

例えば1000円で買いたいと思った時に、出来高の多い銘柄であれば1000円で買えたのに、出来高が少ないせいで1000円で売りたい人がおらず1010円でないと買えなかった、という事が起こります。

こうしたリスクを流動性リスクと呼び、例の場合だと9円がムダになった事になります。

【1570】は純資産総額も潤沢で売買高も多く、流動性の高い銘柄なので流動性リスクが一番低いです。

ただ、【1458】に比べると信託報酬が高いので、信託報酬の差以上に流動性を優先させたい方にはおすすめの銘柄かなと思います。

✅その他チェックしておきたいポイント

信託報酬や流動性に触れましたが、選ぶ際にもう1点チェックしておきたいのが純資産総額です。

純資産総額が少ない場合、ETFの提供元の会社の儲けが少なくてこれ以上続けられない状態となり強制的に繰り上げ償還される可能性が出てきます。

また、純資産総額が多ければETF提供元の儲けは増えるので信託報酬が下げられる可能性も出てきます。

そうした事情があるので純資産総額もチェックしておきたい項目ですが、日経平均レバレッジ型ETFに関しては日本を代表する株価指数のレバレッジ型なのでどれも人気があり、一番純資産総額が少ない【1358】でも約63億円以上あります。

30億円以上あれば繰上償還(上場廃止)の可能性は低いと言われているので、今回の場合であればあまり気にしなくても大丈夫そうです。

レバレッジ型ETFの注意点

レバレッジ型ETTFは日々の変動率に対して2倍になるように算出されています。基準日と比較した時に常に2倍になる訳ではありません。

2営業日以上保有した場合は複利効果によって基準日との変動率は変わってきます。

特に上昇・下落を繰り返す相場においては複利効果によりレバレッジの効果はだんだんと減っていきます。

◦上昇局面でのレバレッジ型の動き

上昇局面でのレバレッジ型の動き
	基準日	1日後	2日後	3日後
日経平均	100	110	115.5	132.8
レバレッジ指数	100	120	132	171.6
前日との変動率				
日経平均		10.0%	5.0%	15.0%
レバレッジ指数		20.0%	10.0%	30.0%
倍率		2.0倍	2.0倍	2.0倍
基準日との変動率				
日経平均		10.0%	15.5%	32.8%
レバレッジ指数		20.0%	32.0%	71.6%
倍率		2.0倍	2.1倍	2.2倍

前日との変動率だと2.0倍、2.0倍と一定の倍率となっていますが、基準日との変動率だと2倍、2.1倍、2.2倍と倍率が大きくなっている事が分かります。

レバレッジ型は上昇局面だと複利効果により上昇幅が拡大していきます。

◦下落局面でのレバレッジ型の動き

下落局面でのレバレッジ型の動き


上昇局面と同じ、前日との変動率だと2.0倍、2.0倍と一定の倍率となっていますが、基準日との変動率だと2.0倍、1.9倍、1.8倍と倍率が小さくなっている事が分かります。

レバレッジ型は下落局面だと複利効果により下落幅がだんだんと減っていきます。

◦上昇/下降を繰り返す局面でのレバレッジ型の動き

上昇/下降を繰り返す局面でのレバレッジ型の動き
	基準日	1日後	2日後	3日後
日経平均	100	110	90	100
レバレッジ指数	100	120	76.4	93.4
前日との変動率				
日経平均		10.0%	-18.2%	11.1%
レバレッジ指数		20.0%	-36.4%	22.2%
倍率		2.0倍	2.0倍	2.0倍
基準日との変動率				
日経平均		10.0%	-10.0%	0.0%
レバレッジ指数		20.0%	-23.6%	-6.6%
倍率		2.0倍	2.4倍	-

上昇・下降を繰り返す局面では、原指標(日経平均)は元の水準に戻っていますがレバレッジ型は基準日の水準を下回っています。

これは複利効果によりインバース型の効果がだんだんと減ってしまった為です。

長期保有した場合、上昇局面もあれば下降局面もあります。

上昇・下降を繰り返す事で複利効果によって原指標のパフォーマンスを下回ったりする事があるのでレバレッジ型は一般的に長期保有は向いていないと言われています。

上昇局面であれば複利効果で上昇幅は拡大していくので多くの恩恵が得られる商品です。

まとめ

最後にもう一度、日経平均レバレッジ型(ブル型)ETFのおすすめ銘柄をまとめておきます。

✅全ての人におすすめ

【1458】楽天ETF-日経レバレッジ指数連動型

・主な特徴
信託報酬が1番安い
純資産総額も十分
流動性も低いわけではない

✅純資産総額・流動性を優先したい方におすすめ

【1570】NEXT FUNDS 日経平均レバレッジ・インデックス連動型上場投信

・主な特徴
信託報酬は安くはない
純資産総額は圧倒的No1
流動性もNo1

以上となります。

もし今後、【1458】よりも信託報酬の安いETFが登場したらおすすめも変わってきますので、状況が変わればその都度このページを更新しておきます。

ではでは、またねー

(あくまで個人的なおすすめです。買い推奨とかではないです。
投資は自己責任でお願いしますね)


かりんちゃんのブログ↓

最近、日本株もちょこちょこ再開しだして、XやYoutube、ネットなどで色々と情報収集している時に見かけたかわいい子。

わたしが日本株を触る時はけっこうその時々で話題になってる”テーマ株”を重要視しているんだけど、そのテーマ株をまとめるのが上手で早いひと。

それに分かりやすいからとても参考になる

ゆうなと同じようにX以外にもブログとかで情報発信してる子と仲良くなりたいって気持ちもあってかりんちゃんのブログを紹介中。
日本株さわってる人はおすすめだよー😉🔽


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