【前編】リーチ宣言牌から相手の待ちを考える
みなさんこんにちは、魚谷侑未です。
Mリーグ23-24シーズンふり返りnote第7回目です。
前回の【リーチに対する押し返し】をテーマにしたnoteでは、Ⅹ上でたくさんの方のご意見を拝見することができ、とても面白かったです!ありがとうございました♪
今回のnoteは、前回同様2023年10月5日(木)第1回戦からのレポート編となります。
一緒にレベルアップしていきましょう!
2023年10月5日(木)第1回戦
鉄強オーナーとふり返り レポート編
南3局2本場
東家 TEAM RAIDEN/雷電 萩原 聖人 30,400点
南家 U-NEXT Pirates 鈴木 優 20,200点
西家 KONAMI 麻雀格闘倶楽部 滝沢 和典 17,800点
北家 セガサミーフェニックス 魚谷 侑未 30,600点
さて、対局はいよいよ大詰めを迎え、2着で親の萩原さんとは200点差の状況です。
そこに優さんからの早いリーチを受け、迷わず白旗を掲げた局でした。
この優さんのリーチをきっかけに、【リーチ宣言牌から読み取れること】についてお話したいと思います。
これまでのnoteでお話してきた鳴き読みでは、①チー出し・ポン出しの牌をチェックする+②それまでの手出しの牌を覚えておく+③違和感のある手順を排除する、といったテクニックを三段活用しなければならないため、難易度が少し(いや、かなり・・・?)高めでした・・・
対して、リーチ宣言牌は必ず手出し(ツモ切りリーチを除く)、かつ横に向けられているため、慣れてくると、捨て牌を一通り見るだけで待ちの傾向が読み取れます!
ただし、注意しなければいけないのは、あくまでも待ちの【傾向】が読み取れるのであって、鳴き読みほど具体的に待ちを読むことはできません。
これは、明かされている情報の数の違いによるものです。
麻雀は、しばしば将棋や囲碁と対比して、明かされている情報と隠されている情報とがある【不完全情報ゲーム】と呼ばれています。
そのため、麻雀における【読み】は、明かされている情報を手がかりに隠されている情報を推測することによって成り立ちます。
するともちろん、手がかりとなる情報が多ければ多いほど読みの精度は高まります。
逆に、手がかりとなる情報がなければ、読みようがありません。
以上を踏まえて、まずは【リーチの待ちは読み切れないのが基本】であって、【1点や2点に絞り切れるケースは例外】と意識するようにしておきましょう。
鉄強オーナーのセオリー 其の九
【リーチ宣言牌から待ちの傾向を読み取る際には、捨て牌濃度が肝になる!!】
さらに注意しなければいけないのは、リーチ宣言牌に至るまでの捨て牌の濃度が、リーチ宣言牌から読み取れる情報の具体性・信用度に影響を及ぼすということです。
捨て牌濃度の違いは、↓のようなイメージです。
同じ8巡目の5m切りリーチでも、捨て牌濃度が濃いものと薄いものとでは、読みの手がかりとなる情報量に大きく差があります。
【濃度が濃い】捨て牌を見てみると、リーチ宣言牌5mに至るまでに、孤立牌として優秀な6p・35sのカンチャンターツを切っています。
さらに、リーチ宣言牌5mの前に切っている安牌の北もポイントです。
なぜなら、なんの関連もない5mなら安全牌の北と入れ替えるはずなので、あえて5mを残した理由があると考えられるからです。
これを読みの取っかかりにすると、556mや135mといった具体的な形が浮かんできたり、手役やドラとの関連性などをより的確に推測することができます。
対して、【濃度が薄い】捨て牌を見てみると、字牌→1・9牌→2・8牌→3~7牌という至って普通の切り順になっています。読みの取っかかりになりそうなところはありません。
とりあえず、「テンパイまで5mを持った理由が何かあるんだろうなぁ~」と思いを馳せてみますが、具体性に欠けます。
一般的に、【濃度が濃い】捨て牌には、①3~7の牌が3種以上切れている、②カンチャン以上のターツ外しが入っているといった特徴があります。
これは、孤立牌同士やターツ同士の選択をしたという重要な情報で、【濃度が薄い】捨て牌には見られないものです。
そのため、「同じ8巡目の5m切りリーチだから」と両者を同じように読み、読み取った傾向を同じように扱ってしまうのは間違いで、区別して使い分ける必要があります。
ちなみに、よく耳にするリーチ宣言牌に関するセオリーは、そのほとんどが【捨て牌濃度が濃い】ことを前提にしています。今回のnoteにおける以降のお話も同様です。
以上を踏まえて、ここからは、リーチ宣言牌から待ちの傾向を読み取るための知識をご紹介していきます!
優さんのリーチは、この後のお楽しみということで、一旦置いておきます。
鉄強オーナーのセオリー 其の十
【リーチ宣言牌は、手牌に必要で残していたケースが3つ・手牌に必要がないけれど他家のケアで残していたケースが3つの6種類に分類可能!!】
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