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気持ちの四捨五入をやめてみる。

僕が働く中で、周りを見渡すと、幸運なことに”真面目で優しい人”が多いように思う。その結果、僕は毎日のようにホクホクしている。

「えっ⁉︎わざわざお礼を伝えてくれてありがとう!」
「えっ⁉︎そんなところまでやってくれてありがとう!」
「えっ⁉︎そんな昔のことを覚えてくれてありがとう!」

というようなことが日々起きているのだから、ありがたい。

ただ気になることがある。それは”真面目で優しい人”たちの多くが「不満」を言わないでいることだ。もちろん言わなくていい不満を口にしないことは、生きる術としても働く上でも大事だ。

だけど、僕の周りにいる”真面目で優しい人”はなんだか違う。それは「不満」を口にしないようにしているのではなく、「不満」に思わないようにしている気がする。目の前の事象に対して「自分の問題」としていることは「自責思考」と呼べば美しいかもしれない。

ただそれが、必要以上に自分を苦しめることになったり、同じ不満を持った人を助けるきっかけになるかもしれないと思うと、不満に感じることも選択肢としてあっても良いと思う。

さらにワガママな僕からするとそういう在り方を是とする社会は、少ししんどいのだ。ごめんなさい。

もちろんポジティブシンキングが、ビジネスの場で有効なのはわかる。だって、経営ってのは「実行の積み重ね」なので、実行を促進させる力がポジティブにはある。

ただ、ポジティブシンキングはあくまで「捉え方」を変える力だ。感情を押し殺したり、蓋をすることじゃないって思う。ボジティブであろうとすれば、褒められることも多いし、なんなら気分も良い。ただ、蓋をした負の感情はいずれどっと溢れる。

だから、ポジティブであろうとすることは良いことだという前提で伝えたい。それが、タイトルにある「気持ちの四捨五入をやめよう」ってこと。

大賛成!という賛同の中にある
「どうなるんだろう・・・」という不安。
ありがとう!という感謝の中にある
「でもちょっと困るなぁー」という不満。
めっちゃ面白い!という興奮の中にある
「実現性は低そう・・・」という懸念。
泣けるー!という感動の中にある
「ご都合主義だな・・・」という俯瞰。

自責の思考法やポジティブという処方術によって、負の感情をなかったことにしなくても良いのではないだろうか。切り捨てずに、存在させる。その気持ちと向き合う。それが少しでも出来たらそこから生まれる良い未来もきっとある。

もちろん「不満を持て!」とまで言いたいわけじゃなくて、心の声にちゃんと耳を傾けてねって話。それが自分だけじゃなくて、誰かを助けることにもなる。だからたまには、不満と向き合うってのをやってほしい。

戸田良輝

追伸
新入社員の方達が少しずつ環境に慣れていく中で、自分の気持ちをほったらかしにすることに慣れてしまうことがあります。そのため、このnoteがそんな心の声に耳を傾けるきっかけになればと思います。覚えていて欲しいことが、新しい人たちだからこそ気付ける違和感が会社を成長させてくれます。その環境に慣れてしまった先輩たちは不満すら抱くことが出来なかったりします。不満が誰かのGIVEになると思ってくれると嬉しいです。

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