送りバントの有用性②
とても久しぶりの投稿になってしまったが、続編を記載する。
送りバント第二弾は、
・1点を取りに行くときには有効であるか否か
を語っていきたい。
前回で記載した得点期待値表(下記参照)は、「特定のアウトカウント・走者状況から、そのイニング終わりまでに見込まれる平均的な得点数」だったが、今回記載している得点確率表(下記参照)は、「特定の状況から少なくとも1点以上が記録される確率」である。
上記から、送りバントの考えられる場面を下記表にて記載する。
上記の表については、送りバントをすることによっての、1イニングの平均得点の変化をを現したもの。下記表については1イニングの1点を取れる確率の変化を現したもの。
上記表については、すべての場面でマイナスとなっており、送りバントによる得点増加の効果は見込めないものの、1点を取りに行く場面での送りバントについては、「無死二塁」の場面と、「無死一、二塁」の場面で増加することがわかる。ただ、一つ言うとバントの成功率は100%ではないため、必ず得点確率が上がるかというとそうではない。
バントの有用性には、かなりの諸説があり、アメリカでも研究されてはいる。特に昨今守備シフトがかなり導入されていて、守備がいないところに転がせばヒットとなることが多くなることから、相手が予測していない場面でのバントについては有効性は高くなる。
しかし、あくまでアウトを上げる前提ではなく、自身が生きるための意表をついた戦術の一つとして有効なだけであり、アウトを差し出す前提では有効な戦術とはいえない。