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服や写真のあれこれ 3

気づけば2月。それも1週間経ちそうですね。
最近都内でも冷蔵庫より寒い時間があるみたいなので、
油断せず暖かい格好をお勧めします。昼の陽気に合わせて失敗したので反面教師にしてください。

さて、前回から色々質問や書いて欲しいことがいくつか届きまして。
一つずつ回答できればと思っています。
沢山書きたいことはあるのに、仕事が楽しすぎて優先してしまうので
note・マガジンはゆるくのんびり気長に付き合ってもらえたら幸いです。

今回は「写真と衣装の仕事をする経緯」に関して。
一番最初に頂いた記事書いて欲しいことでしたので、題材にします。
果たしてこの情報必要なのか...。
先に言うと、何日かかけてちょこちょこ合間に書いていたら長くなってました。。リクエストした方は折角なので読んでもらえたら嬉しい

先に結論から言えば
写真の仕事は友達の結婚式撮影後、そのとき担当していたプランナーから仕事がきた。
・衣装の仕事はスタイリストに師事して学んで独立して仕事がきた。
・写真も衣装も面白くて片方に選べなかったので、両方フリーランスで活動している

ざっくりはこんな感じですが、もうちょっと詳しく書いてみます。

僕が写真や衣装を仕事にしようと思ったのは割と最近の話です。
そもそも大学の3年までは服に興味は殆どなく、写真に関しても大学に入るときに祖父が趣味だったフィルムの一眼カメラを譲り受けたのが最初です。
教員家庭の中で育ち、道辿って漠然と学校の先生になろうと思って大学に行きました。

高校のときに生物が好きだったので教員免許の取れる農学部に入りました。
その後、大学生活で180度というか、540度くらい回って
今に至ります。

まず、ファッションスタイリストの仕事に就くことになった経緯。
大学生活の中で教員でない楽しいことを見つけて、ふらふらとしていた大学3年春。サークルが同じだった芸術学部の子に誘われて、ファッションのランウェイを観に行くことになりました。
今思えばこのきっかけがなかったら随分違う道を歩んでいたと思います。人生変えてくれてありがとう笑

かなり奇抜なコレクションで、観たときの第一印象は
「なんで頭にあんな変なものを乗せているんだろう?」
「日常や、特別な日ですら絶対着ない服でランウェイ歩いているいるのはなんでだろう?」
全く知らない未知の世界を現実で体感して、そこで興味が湧きました。
当時「服は着れれば良い。」と断言した記憶もあります。それくらい興味なかったな笑
純粋に疑問を解決したくて興味が湧いたのですが、服飾関係に縁遠いので専門学校の門をたたきました。専門学校は塾のようにいつでも入れるものと思っていたので、入試と面接があることにまず驚きました。

無知って本当怖い。(このときは結局知らぬが仏でおさまりました)

1年間は大学で卒論書きながら、専門(スタイリスト科)で服飾の勉強をして両方卒業しました。
この時すでに服の面白さで完全にのめり込んでいて、1年では基礎の基礎で全く足りなかったので卒業してからは映画・CM系の衣装に強いスタイリストに2年間師事しました。
この2年は写真の仕事とバイト片手間に学んでいたのですが、その後紹介でがっつり3年アーティスト衣装に強いスタイリストに師事して月2.3回のブライダル撮影以外は全日学び、フリーランスになりました。
スタイリストはそんな経緯です。

写真に関しての経緯
大学で祖父から受け継いだフィルムカメラの使い方がわからず。
フィルムと現像代などコストとても高かったので、気兼ねなく撮影できるデジタルの初心者用(エントリー機)1眼レフを買って撮影していたら
余りにも楽しすぎてのめり込んでしまったのがきっかけです。
とにかく人、風景、物、色んなものを撮って遊んでいました。
人の写真見てこれはどうやったら撮れるんだろう?とか10年経った今でも飽きずに繰り返してます笑
自分が使っているカメラの撮影できる限界を知っては新しいレンズを買ったりして勉強会という名の撮影旅行企画したり独学で楽しんでいました。
そんな中、友達の結婚式で写真を頼まれました。そのとき撮影した写真が結婚式を担当していたフリーのウェディングプランナーの方の求めている趣向に合っていて、最初の仕事をいただきました。
当時たまたまバイトでウェディングのスチールでなく映像に関わっていたのですが、それがなければとてもではないけれど責任ある仕事を引き受ける気持ちは持ち合わせていなかったと思います。
そこから撮り逃しの効かない良い緊張感のある撮影を続けていくうちに、
瞬間に強い写真が撮れると自信がつくまでには成長して、色々な写真の仕事を任される今があります。

余談で両方を同時にフリーランスにした理由は、
単純に両方面白すぎて選べなかっただけなのですが
衣装も写真も密接な関係にあって、メリットが沢山あるのも理由の一つです。
例えばスタイリストの現場では
毎回違うライティングの組み方や写真も同時に学べたり。
レンズを見ればどの画角で撮っているかがわかるので、今は全身の撮影か寄りの撮影か大体の判断ができるのも長所。
写真の現場では着崩れに気づけたり、服の表情の見せ方がわかるのでブランドのルックにも技術を活かしたりしています。
中々集中してしまうと見えない部分にも視野が広がっている感覚。

逆にデメリットは
両方とも荷物が多いので、衣装と写真両方やるときが物理的に辛い。笑
あとは
写真も衣装も片方だけでも生涯勉強しても足りない底なしなことを、両方やっていること。興味の対象物が半分しか学べないのは悲しいですがこれは現状仕方ないので割り切っています。
加えて映画などの長期撮影の媒体は中々受けるタイミングが難しいです。

...長すぎる。笑
補足:
過去を振り返ってついでに言いたかったことは、きっかけはなんでもよくて興味や探究心で0からでも仕事にできるくらいの技術はつくという話。
好きなこと・興味あることって5.6時間平気で没頭してしまう経験ないですか?それの延長です

以上。

ここから先はスタイリストやフォトグラファーという職業に興味ある人宛

スタイリストやフォトグラファーという肩書きは両方表向き華やかですが、表の華やかさ0.1割と裏での地道な作業の連続9.9割な仕事です。多分どの職業でも同様だとは思いますが中でも華やかと言われることが実際あり、アシスタントの面接に来る子が抱いていることが多いので。
それでも大丈夫な自信があれば、趣味と全く違う仕事での楽しさがあるので是非

自惚れているわけではないけれど、縁の下の力持ちというか周囲のために何かできる地道な作業が元々好きで性に合っていたことがベースにあり、そこに興味や探究心が重なって仕事になっています。
それに加えて540度方向転換しても見守ってくれた親への感謝から成り立っています。笑
もっと早くからこの天職に気づいていればと思うこともあるけれど、それは大学生活までの環境や経験があってのことで。大学は今や顕微鏡のピント合わせくらいしか活かしていないけれど必ずどこかで見えなくても繋がってくることが分ったのはとても大きな収穫です。
仕事の仕方は様々ですが、僕の経緯は周りの同業者と比べたらかなり特殊なのであえて赤裸々に記事にしました。

実際経験を元に考えたスタイリストやフォトグラファー(写真家)最短の道は自分の撮りたい・着せたい衣装を扱っている現役のプロに師事してそのセンス・技術・ノウハウを学ぶこと。
間違いなく最短だと思うので、本気でなりたいならそこでしがみ付くことを特にオススメします。

読んでいただきありがとうございました:)

今回使った写真はだいぶ前の作品撮影。
タートルネックのゆるさが好みで、
全体的にゆったりとリラックスしたスタイリングにした記憶ある。
※HPの全身画像参照

初めてレインボーブリッジ歩いた、懐かしい思い出



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