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最大の敵は己だった。仲間と共に戦った第3回全日本eスポーツ実況王決定戦の感想と、ファイナリスト達の魅力について

2023年12月9日。Gメッセ群馬で開かれた第3回全日本eスポーツ実況王決定戦(以下、実況王)にて、準優勝という結果を収めることができました。

応援してくださった皆さん、そしてお祝いの言葉をかけてくれた方々、本当にありがとうございました。

記事を書いているのは一夜明けた12月10日。正直に言うと、まだ気持ちの整理がついてない部分もあります。

だからこそ、今の率直な思いや、大会を通じて感じたことを記すことにしました。今後の糧にするために。

また、普段は役割上あまり絡むことのないキャスター仲間とたくさんお話ができて、全員とても魅力的な方たちだと改めて知りました。皆さんにも是非知ってほしいので、お一人ずつご紹介したいと思います!(ここだけでも読んで!目次から飛べるよ!)


嬉しさ0%、悔しさ100%だった当日

準決勝という結果となり、たくさんのお祝いコメントを頂きました。

でも当日は、全く受け止めることができませんでした。

その理由は、決勝戦で自身の点数としては最低値を出すという結果になったからです。

1回戦、後攻
準決勝、後攻
決勝、後攻

決勝戦は「冒頭に噛んだ」というたった一つの出来事から瓦解した実況。終わった直後に敗北を悟りました。

想定していなかった自身のイレギュラー

今回の実況王は1回戦の課題動画がイレギュラーだらけでした。最初の4ラウンドで終わったり(通常は最終ラウンドで動画が終わる)、名前の記載が異なったり、タイムアウトが入ったり。

これはおそらく意図的に選ばれた動画です。キャスターにとって想定外の事態は日常茶飯事。その状況への対応力というのを見るためでしょう。

そして自分はこういったイレギュラーについて、ある程度は想定していました。例えば途中で音声が途切れるとか、だれかの接続不良が発生するとか。

結果としてタイムアウトという予想外の事態にも冷静に対処できたのかなと思います。

もっと上手くできたらとは思いますが、最低ラインはクリアした実感がありました。

しかし決勝戦。開始直後に嚙みました。これは全くの想定外で、自分にとってはイレギュラーでした。

自分がとても大事にしている「冒頭の発声をしっかり行う」という部分での失敗。そして冒頭の発声をしながらゲーム内の状況を整理するプランが崩れ、巻き返せずに終わる結果となります。

これまで様々なコミュニティ大会で実況してきて、噛むなんてことは当たり前のようにありました。言い間違えもしかり。それでも気にせず実況を続けて挽回、巻き返しをしてきた経験も多数ある。

できて当たり前。だから「噛んだらどうしよう」なんて考えは1mmも頭によぎらなかった。

最大の敵は、己。

分かっていたはずなのに、意識はすべて外に向いていました。

今となってはこれが敗因だと思っています。

ゲーム理解度に対するコンプレックスは解消された

反省点ばかりだと滅入る(笑)ので、ここからは嬉しかったことも記します。

まずは「ゲーム理解度が高い」と認知頂いたことです。

審査員からのお言葉や配信視聴者からのコメントはもちろん、なによりも公式大会の実況解説をしているyueさんがウォッチパーティーで「ゲームの理解度は頭ひとつ抜けている」と仰っていたのが本当に嬉しかった。マジで。

yueさんありがとう

というのも、自分自身はどのゲームにおいても「理解度」という部分について常にコンプレックスを持っていました。

自分はどのタイトルをやりこんだとしても高ランク帯に行くことはなく、だいたい初心者~中級者の付近をウロウロしています。上級者と比べた際の知識量や頭の回転の早さ、大会シーンの理解など、本来キャスターであれば習得しておきたい部分が足りていないと感じることが非常に多いです。

ことVALORANTにおいては「タクティカル(戦術)シューター」と呼ばれるように、ゲーム理解度がとてつもなく重要なタイトル。

その中で自分がどこまで理解度を高めることができるのか。そして実況に落とし込めるのか。大きな挑戦でした。

だからこそ、少なからず認めて頂いたという事実は大きな自信になりました。

支えてくれる大勢の仲間

そして一番嬉しかったのは、自分を応援してくれる仲間がめちゃめちゃいるのを実感したことです。

ボードが目立つね(笑) ほんとみんなありがとう。

リプやいいねはもちろん、個別にDMやLINEをくれて応援してくれたり、祝ってくれたり、悔しかったよね…と寄り添ってくれたり。

実況前の応援については、自惚れかもしれないけど「背負ってるな」という実感がありました。勝ちたいという自分の気持ちがあるのはもちろんだけど、それ以上に「これだけ応援してもらえてるなら、その期待に答えたい」という気持ちが圧倒的に強かったです。

それゆえに負けた時の悔しさも大きい。今はこの敗北が自分にとって必要な結果だった、と思っています。

最大の恩返しは、より大きな舞台でキャスターの仕事につくこと。そう信じて突き進むのみ。これからもよろしくね。

ファイナリスト&オンライン優勝者の紹介!

ここからは実況王のファイナリスト7名+オンライン部門で優勝した方々をご紹介します。ここだけでもじっくり読んで!

以下敬称略。見出しの名前からXに飛べます!

MantaWay

ヘアセット前だから怒られるかもだけど遠慮なく…!

MAKING THE ROAD所属。第一印象は「超親しみやすいフレッシュな営業マン」

前日のリハーサルで自ら全員に話しかけ積極的に交流を図るとともに、事前にリサーチしたであろう情報をもとにすぐさま打ち解けるコミュ力おばけ。

チーム運営をしていることもあってeスポーツ業界への知見も深く、濃い目の話もできました。

タルコフのガチ勢なので、沼に引きずり込まれないよう注意が必要です!

さくやきん

愛されキャラすぎる

ストリーマー&キャスターのみで生活している強者。

オンラインで交流があったとはいえ、リアルでは初めて会ったのにすぐさま親友かなってくらい打ち解けられた(と思ってる)。

初戦の相手がさくやきんだったけど、仲良くなれていたからこそ自分の実力を発揮できたのかもしれない。

なお食べることが大好きな彼は、控室にハーゲンダッツを置きっぱなしにしてたのに「ちょうどいい具合!」とか言いながら袋を開けて溶け切ったアイスを下半身にぶちまけました。キャラのブレなさが好きです!

GORIX

ギャップの塊

LoLをメインに活動してきたキャスター。

その実態は週刊少年ジャンプの主人公よろしく強烈な第一印象でありながら、裏ではとんでもなく腰が低いけどたまにぶっこんでくるエンタメ適正100点の鬼才。

自分が番組制作する側だったら絶対に呼びたくなるくらい好きです。最高。

紫のアウターに青のインナーにピンクのキャリーケースで金髪なので遠目で一番わかりやすいね!今度LoL教えて!

逢沢光明

イケボは正義

ガジェットリンク所属の声優さん。

イケボっていいよね。憧れの職業の一つ。雑談してるだけで癒されます。その裏にどれだけの努力があったことか…。

落ち着いた声で淡々としている印象だったけど、実況では声を張ってたし、控室では笑顔もたくさんあってよく話す人でした!

なおサッカーガチ勢のようです。eFootballの案件は逢沢さんまでどうぞ!

西井綾音(あたた)

美しい…

ASH WINDER CULTURE air所属で、セージのコスプレイヤーさんだったり、レースクイーンだったり、RIZINガール2023(ラウンドガール)だったり…活動の幅がとても広い。

そんな中キャスターとしても素敵な声でみんなを魅了する…ファン爆増まっしぐら!

同じキャスター仲間としてお話できるとは思っていなかったので、本当に嬉しかったです。

GCキャスターで見れる日を楽しみにしています!

(なお同事務所のyueさんから叱咤激励があるとかないとか…!?)

菅野直道

貫禄の皆勤賞

本業アナウンサー、しゃべりのプロ。

その上でインタビューなどには必ずクスっとできるようなコメントも差し込むエンタメ性も兼ね備えていました。

実況王は第1回からすべて参戦していて、今回は初の1回戦突破。来年もでるんでしょうね!

アナウンサーとしての技術はすべて勉強させていただきます。

あと審査委員長の岸さんと次の現場でのお仕事のお話してました。うらやましい!

ふみえる

最高の仲間でありライバル

自分がVALORANTを初めて実況するきっかけになり、かつその時に解説をしてくれた仲間。

ありがたいことに自分を慕ってくれているようで、コミュニケーションの端々にリスペクトを感じています。

初めての顔出し&オフライン実況でありながら、審査委員のトンピ?さんに「1+1を3億点にする男」と言わしめるほどの熱量を見せつけ、本番での強さが光っていました。

そして個人的に彼の強みは「知性の高さ」からくる言葉選びだと思っています。ゲーム理解度も高いので、それらが完璧に組み合わさったらとんでもない実況になるなぁ…と妄想していました。

これからもいい仲間、ライバルでいたいなと思います。

なお腰が弱いようで立ちっぱなしの実況はつらかったみたい。運営さん、次回はイスの用意をお願いします!

Docter

優勝おめでとう!!!

荒川区役所eスポーツ部”ARAKAWA Gaming”部長で、選手としても活動している公務員キャスター。二つ名が強すぎる。

トンピ?さんは彼の勝因のひとつに「勝ち名乗り」を挙げていました。

実は控室での会話で、他のタイトルのコミュニティ大会で全チームの勝ち名乗りを事前に準備していた、と聞いていました。

そうしたこれまでの積み重ねを今回の戦いに昇華し、大会中に精度を上げて決勝で実力を見せつけた。

徹底した準備は公務員として培ってきた仕事力の影響もあるのでしょう。

SNSでの絡みはほとんどなく、当日初めましてとなりましたが、丁寧なコミュニケーションですぐに仲良くなれました。人柄も素晴らしい。

改めて、優勝おめでとうございます!

最後に

以上、ファイナリストの紹介でした。
みんなとってもいい人だったので、これからも是非応援してください!!!

個人的には審査委員長の岸さんからアドバイスを頂けたのは非常に貴重な経験でした。ウォッチパーティーや配信コメントで「厳しい!」という言葉も見かけましたが、それくらいハイレベルなものを求められてる…というのは期待の裏返し、ってことで良いですよね?!

審査員のトンピ?さんにも大会終了後に的確なアドバイスを頂いたりして、ほんとに感謝です。お久しぶりに会いましたがいつも親しみやすさ、話しやすさが頭一つ抜けています。尊敬。

最後に素晴らしい大会を開いていただいた運営の皆さん、本当にありがとうございました。

来年の開催も楽しみにしています!!!


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