今の学びが楽しいのは、三年後の自分から手紙が一方的に送られてきたおかげです。
第十一話
拝啓 ネガ子ちゃん
今日、私立大で「初めてのTOEIC受験にむけて」講座に参加してきたんでしょ。お疲れさま!
今は腕の激痛でそれどころじゃないと思うけど、そのうち痛みも管理できるようになるから落ち込まなくていいよ。
ネガ子は自分の英語力を確かめるためにTOEICを受験したいんだろうけど、その気持ち、後々役に立つから維持してね。
それにしてもどう? 大学進学の他にも、学ぶ方法ってたっくさんあるでしょ。ネガ子が今まで独学で執筆方法を身に着けてきたのも、そのうちの一つだよ。
私たちには学ぶ才能があって、それを誰かに役立てる特権がある。小説を介して読者に考えるきっかけができたり、翻訳によって新しいことを知る楽しみが増えたり……私たちにしかできなくて、なおかつ私たちが心からやりたいことって一致していると思わない?
だから、これからもネガ子には自分に正直でいてほしいな。
ここまでのニュアンスだとお別れっぽく感じるかもしれないので、一つ宿題を出します。期限は次の手紙がネガ子のもとに届くまで。
宿題
ネガ子にとって大学で学ぶこととは何?
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