今の学びが楽しいのは、三年後の自分から手紙が一方的に送られてきたおかげです。
第七話
三通目
拝啓 働き者のネガ子ちゃん
ネガ子、仕事しなきゃお金が~、とか思っていない?
確かに、私たちの経験からしてお金は重要度上位だけど。だからって、ホテル業界に拘る必要はないんじゃない?
普通、丈夫でなくなった私たちはホテルで働くなんてほぼ不可能。経験者でも仕事内容も体力的にもハードだもんね。でもさ、こうも思わない?
ネガ子は職場ナンバーワンのホテルマンになろうとした。でもネガ子が抜けた後のホテル、結局回っているんだ、って。ネガ子が望むランクでないホテルでさえ、ね。
これまでの経歴の中では、ネガ子の代わりはいくらでもいるし、育つんだよ。でもネガ子の人生は誰も代わることができない。
思い出してよ、ネガ子が本当に望む生き方を。
思い出せば、経済的困難の抜け方も見つかるから。
しっかりと思い出すために、まずはゆっくりおやすみ。睡眠薬がなくて眠れなくても気にしないでね。
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