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【嗜好音楽 #2】メタル×アイドルの融合に成功した世界で初めての楽曲 BABYMETAL「Road of Resistance」

BABYMETALが10周年を迎えたそうです。
おめでたいですね。
そこで今回は、BABYMETALにとって間違いなくターニングポイントとなった楽曲について語ります。

BABYMETAL / Road of Resistance

僕、元々メタル音楽が好きです。
SlipknotとかARCH ENEMYとかSYSTEM OF A DOWNとか。
日本だとSEX MACHINEGUNSとか。
DIR EN GREYも楽曲によってメタルに入るのかな?
とにかく、バンドサウンドによる激しい音楽が昔から好きなんです。

そんな僕、誤解を恐れずに言うと、デビュー当時のBABYMETALの音楽は正直受け入れられませんでした

メタルとアイドルの融合をテーマにしていたBABYMETALですが、デビューアルバムである「BABYMETAL」はオケがほぼ打ち込みで作られており、「メタルの皮を被ったアイドルソング」というのが正直な感想でした。
アイドルソングとしては優秀な企画だと思うのですが、これがメタル音楽として世に放たれたことは少々疑問に感じていました。きっと、そう感じたメタルファンは僕の他にも多くいたと思います。(頭固くてごめんなさい)

しかし、それから数年後、たまたまある楽曲を聴いたことによって印象は激変します。それが、「Road of Resistance」という楽曲です。

YouTubeで公開されていたMVを見て愕然としました。なんと、初期は当て振りだけで実際には演奏していなかったバックバンドが、モノホンの凄腕ミュージシャンで固められた神バンドに変わっており、とてつもない演奏を繰り広げていたのです。そのあまりにも凄すぎる演奏に、逆に当て振りを疑いました

そんな神バンドの演奏で始まった楽曲は王道のメロディックスピードメタルといった感じで、普段メタル音楽を聴かない人でもスッと入ってくるほどキャッチーなメロディで構成されていました。しかしながらそこはやはりメタル音楽。サビでは泣きのメロディを聴かせてくれます。正直、泣けます。泣きました

そんな泣きのメロディを歌い上げるのが、メインボーカルのSU-METAL。神バンドの演奏にも驚きましたが、それ以上に驚いたのがSU-METALの進化っぷり。元々歌は上手かったと思いますが、更に低音~中音の深みが増し、安定しつつもエモーショナルにメタルナンバーを堂々と歌い上げていました。当時高校生、まだ十代の少女がメタルクイーンへと変わっていく瞬間を見た気がしました
そしてこのほんの数年での変貌ぶりは、デビュー直後から「横須賀ストーリー」あたりまでの山口百恵を思い出しました(生まれてません)。

これは後で知ったことですが、レコーディングメンバーにはDrangonforceのハーマン・リとサム・トットマンが参加しており、おなじみの超高速ピロピロギターフレーズが随所に散りばめられています。
MVはライブバージョンで、当然ギター演奏も神バンドのメンバーが行っていましたが、それを完全再現する凄腕っぷり。もう笑い泣きするしかないです

楽曲自体は7年くらい前のものなので、今は更に進化したBABYMETALを観ることができます(最近はテレビでも目にすることが多いですね)。
ですが、この楽曲が制作されたばかりの熱量溢れるパフォーマンスは、いつ観ても胸が熱くなります。

BABYMETALとしても、ここまでメタルに振り切った楽曲は初めてだったのではないかと思います。
そういった意味でも、メタルとアイドルが本当の意味で融合した、世界で初めての楽曲だと思います。

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