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2021年とインフルエンザとクリミナル・マインド

あけましておめでとうございます。
意を決して始めたnoteなのに、秋以降まったく更新しないまま年が明けてしまいました。
私ごとき一市民の記事なんて誰の役にも立たないと思っていますが、
新しい年は色々書けたらと思っています。

……などと前向きっぽく書いてみましたが、本音はドロドロです。
年の瀬が押し詰まるにつれあがっていく東京都の感染者数。
緊急事態ではないかとあちこちから声が聞こえる。
前の緊急事態宣言では仕事がすべて白紙になり、無職となってしまった演劇関係のフリーランスとしては不安しかなかった。半年前は「首くくるしかないかもw」とギリギリジョークにできたけどもうシャレにならないかもしれないとか、30年近く働いてたって組合的なことがぼんやりしてる業界のフリーは完全に丸腰じゃんとか、暗いことしか考えられないまま年を越しました。年明けもねえ。結局こうなっちゃったしね。
もう胸に石でも入ってんのかっていうくらい重暗い気持ちでした。

そう、「でした」。過去形。

今日は意を決して遠出して、新年の個人的な行事を実行して、少しだけ気が晴れた。
でもねえ。やっぱり気が重かった。
もうなんかさあ……って。

でもちょっと前向きになれたんです。
このニュースを見たから。


朗報だ! って思いました。
これって、covid-19対策で感染予防を頑張った成果、波及効果ですよね。
確か去年の春頃にも「今年はインフルエンザが少なかった」って聞いた覚えがある。
マスク着用だけじゃなく、こまめに手を洗うとか、マスク外した時にちょっと気をつけるとか、そういうことの積み重ねが、的は外れてるかもしれないけれど、一定の効果があったってことですよね。
インフルエンザとcovid-19の違いは、前者には予防接種や処方薬があるけど、後者には決定的な予防接種や処方薬が今はまだないこと。素人考えだとは思いますが、そこが不安の根っこです。怖いものがすぐそばにいても、対応策があるなら怖さも軽減されますから。covid-19が怖いのは次の策がどこにもないってことです。
マスク着用しても、手を洗っても、目を守るためにメガネやフェースガードしても、目に見えないものから完璧に自分を守れる自信はない。でも。今までの敵であるインフルエンザにはこの防御が効いてるっぽい……と思ったら、この世界にいる頭のいい人たちがすごい策を作り出してくれるまで、マスクして手を洗って、友達とごはんを食べるのも旅行に行くのも我慢して、それをやり続けて、しょうもない病気になって医療機関に負担かけないようにすることが、世界を護る一端になるのかもしれない。だったら、もうちょっと頑張ってみようか。
そう思えました。
そしたら少しだけ気が楽になりました。

本当はね。
そんなに単純なことじゃない。
生活や経済のことは暗雲となって頭の上にずっとあるし、もう1年近く会いに行けてない高齢の母のことも気がかりだし、言葉にするのは憚られるほどどす黒い思いも渦巻いている。
偉い(らしい)人に言いたい文句も山ほどある。

でもさ。「敵」とか言っても本当に悪い人はいないから。
いないはずだから。
私は私の心を折らないために、「covid-19は減ってないけど、インフルは減ったよ!!!」という小さな事実を支えにします。ノロがどうなってるのかも調べておきたいところ。

加えて、もう終わってしまったけれど今もずっと愛している『クリミナル・マインド』で引用されたヘニングウェイのこの言葉を、2021年の座右の銘としようと思います。

――勇気とは、追い詰められても優雅に振る舞うこと――

本年もよろしくお願い申し上げます。

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