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【初心者】加速する円安にどう対処する?

1ドル152円を超えてから円安進行が加速しています。

年始140円だったドル円は157.24円まで円安進行

植田日銀総裁の「現在の円安は物価の基調に影響を与えていない」との主旨の発言で円安は加速しました。

投機的な動きも散見されますが、日米の金利差を意識した円売りが進んでいることが円安進行のベースにあります。この条件が変わらない間は円安が是正されることは考えにくいです。

その為には、
①米国が利下げすること
②日本が利上げすること
③両方が行われること
が必要です。

①は今年の6月に行われることが期待されていましたが、米国経済が底堅いこと、インフレが燻っていることからドンドン延期されています。米景気の底堅さの根底にはAIによる技術革新によって米国経済が力強く成長していることが考えられます。1996-2000年のインターネットブームは5年続いたことを考えると、今回のAIブームもあと数年は続くのではないかと思います。であるならば、米国の利下げはかなり後になる可能性が高いということです。経済が強い間は利下げはできないからです。

②は基本的に極めてゆっくりとしたペースで進むと思います。日本は変動金利でローンを組む家庭が多いため、急激な利上げは日本経済に甚大な悪影響を与えると思います。しかし、円安が手に負えなくなれば通貨防衛策としての急速利上げも考えられます。どうなるかは現時点では分かりません。

つまり、現状では円安はなかなか止まらない可能性が高いと考えることが自然なのです。ざっくりといえば、米国が景気後退になって利下げしない限り円安は止まらない。米国はAIブームに湧いているので数年は景気は強そう。つまりしばらくは米国の利下げはない。米国の利下げがないので、円安を止めるには日本が大幅に利上げするしかない。しかし、大幅に利上げすると日本経済や消費者が壊れる。

介入は日米金利差という円安の根本原因が残ったままなので時間稼ぎにしかなりません。逆に、一瞬で介入した分が戻れば、投資家は介入はただの投資チャンスであると認識し、介入を恐れなくなります。ゆえに介入は円安を止められるという認識は間違いです。時間稼ぎなのです。時間稼ぎは、あと少しで米国が利下げに転じるという目処がたった場合に恐らく行われるのだと思います。

つまり、個人としては向こう数年は円安は進んでいく、そして輸入物価の高まりによって物価高も進んでいくということを想定しなければなりません。

解決策は一つです。円安による物価高に伴う支出増、それ以上に円安によって資産が増える状態を作ることです。それはドル資産を持つということです。

保険屋や銀行から勧められる複雑な商品は手数料が高いのでやる必要はありません。ただ、証券口座を開いてiDeCo・NISAという非課税枠で外国株のインデックスを買えばいいのです。円安で儲かる日本株という周りくどいものも買う必要は個人的には感じません。ストレートに外国株のインデックスでいいと思います。AIブームに沸く米国株は特に良いと思います。そのようなドル資産は円安になれば、円換算での額が増えます。増えた額が、円安による支出増分を超えれば、円安は怖くありません。これが簡単に実行できる円安対策です。


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