【米国株】9月FOMCの見通し
日本時間9/19の3:00よりFOMCにて政策金利が発表されます。また、3:30よりパウエルFRB議長の記者会見が行われます。ジャクソンホールで宣言された通り、利下げが行われる見通しです。焦点は利下げ幅とその後の利下げペースのガイダンスだと思います。
株式市場の見方は利下げ幅0.50%に傾いています。
しかし、実際には市場の見方に反して利下げ幅は0.25%になるでしょう。FRBは通常、政策金利は0.25%ずつ動かします。通常の2倍金利を動かすことは、何かしらのイレギュラーな事態が起きている場合のみです。
例えば、2022年には通常の2倍、3倍の幅で金利は引き上げられました。9%を超えるハイパーインフレを抑え込むための緊急処置でした。2020年には通常の4倍の幅の利下げが行われました。この時は新型コロナウィルスのパンデミックで経済が大混乱になっている時期でした。
翻って現在の経済状況は先の事例のような混乱は起きていません。また、そのような事態が起きる予兆も確認できません。今回の利下げは、経済が堅調であるなかで、低下したインフレ率に対して過度な引き締め水準になっている金利を調整する目的のものです。慌てふためいて大幅利下げをする意味はありません。
ですから、今回は0.25%利下げになるでしょう。逆に0.50%利下げとなれば、一体FRBは何を慌てているのか?自分達(投資家)には見えていない危機がFRBには見えているのではないか?と市場は慌てふためくと思います。この場合、株式は売りだと思います。今のところメインシナリオではありません。経済指標や企業業績はしっかりしているからです。
0.25%利下げとなれば投資家はがっかりすると思います。利下げ幅は大きいほど良いと信じている投資家は売りに走るでしょう。しかし、利下げ幅が小さいということは、前述した通り、経済はノーマルであること示しており、これは株にとってはプラスです。少し市場が下げたとしても、しばらくすれば出直ってくると思います。
為替に関してはやや円安に振れると思います。0.50%利下げを期待している投資家が今のところ多数です。0.25%利下げになれば、彼らの期待は裏切られる訳です。思ったほど日米金利差は縮まらないとの思惑からドル円は上昇すると思います。ある程度、上昇した後は、FRB議長による今後の利下げペースのガイダンスや今後の経済データによって左右されるでしょう。米国経済への不安感は簡単には払拭されず、燻り続けることによってドル円の上値は抑えられると思います。つまりFXトレードで利益を狙えるほどの大きなトレンドは出にくいと思います。
まとめると、今回のFOMCでは0.25%の利下げになると思います。株式市場は少し売られるかもしれませんが、心配はないでしょう。為替は少し円安に振れるでしょう。今後の景気の具合をFRB議長はどのように見ているのか?、今後の利下げペースのガイダンスを聴きながら探っていきたいと思います。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?