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記事一覧

るるかーるとヌシ

みずうみはとてもすきとおっていた。 ドーナツみたいに丸いみずうみのまえで、るるかーるはた…

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第11話 沼の底

ルルカールはこう思う。 「目や耳に代表される感覚器官は外部と通じている。けれど、見ている…

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10話 これから

心とからだが離れた場所にあるような、 そんな気持ちがずっとあった。 だからルルカールは旅…

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9話 ルルカールの本質

しかし、驚くことにルルカールの心はさして動かなかった。 事実ルルカールは幼なじみのデコを…

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8話 不幸

ルルカールはある日、幼馴染のデコを家に招いた。 ルルカールの家は豪勢であり、彼の一族は森…

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7話 昔の話①

ルルカールの祖母はまだ健在していた。 それなのにルルカールは音を奏でてしまった。 奏でた…

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6話 つまらないわけ

ルルカールは「口ずさみ」たかった。 だけど「口ずさむ」という言葉がルルカールの中には存在しなかった。 だとしても、ルルカールが感情の通りに暮らせば、「口ずさむ」という言葉は存在せずとも、その行為は自然と外界に出るはず。 人間の世界にはたくさんの本があって野矢茂樹という哲学者が興味深い。 彼によると「固有名詞化することにより時間が生まれる」らしいが、これは言い得て妙だと思う。 クマの世界も人間と同じく固有名詞化という識別法を用いている。 人間の世界はもう終わったが、その当事

5話 規則正しい

ルルカールのダンスは規則正しくて学校のみんなから褒められる。 ルルカールは脳と身体の距離…

4話 ダンス

クマたちはダンスする。 もちろんルルカールはクマであるから、 つまり、ルルカールもダンスを…

3話 意思疎通

皆喋らないから皆寡黙というわけじゃない。 意思疎通の方法は下記の2つを採用している。 1.身…

2話 寡黙

この世界には人間はすでにいない。 そしてクマは話さない。 言葉を話すということは良いことば…

1話 ルルカール

「クマたちは深い森の中で暮らしていた。」 深い森ということに意味はない。 意味を持た「無い…

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