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風水、解釈と結論(わたしの場合

引っ越し、新しい部屋、インテリア。ときて、必ずついてくる『風水』。

もう一大コンテンツですよ。
昔から家相とか、易とか、ありましたけど、コパ先生以降妙な市民権を得て一大コンテンツとなった。ちなみにコパ先生以前の風水は、荒俣宏先生です。(あなたの風邪はどこから?私は荒俣宏先生、みたいなのり)

このところ、泣きながら部屋を探したり引っ越しの事を調べたり、何も決まってないのに粗大ごみを出したりと大混乱の中にいるのですが、ついて回る風水について、ある程度の結論は出ました。

まず、現在日本で風水って言われているあれこれは、ひじょーーに大雑把にわけると2流派に分けられる。(こういう書き方をするだけで怒られそうだけど)

・家や部屋の中に「よいといわれる地形を再現する」ジオラマ派
・家(または部屋)自体の向きを気にしてあれがいいこれがいいという派

別に風水師になりたいわけじゃないので、何が大事といわれてるのかを自分なりにかき集めて解釈しなおした感じです。

西に黄色っていうのは、家の中(部屋の中)によい地形を作ろうという、家具や間取りをジオラマのようにとらえる派閥で、「北側に高い山!!南に開けた海!!」みたいなノリでインテリアをしつらえよう、無理なら相性のいい色を置こうねというコパ先生スタイル。
わかりやすくて、コンテンツ化しやすいが、個人的には「無理があろうと思われます」と言いたくなることも多いし、第一印象が「あー、風水気にしてらっしゃるんですね!」っていう部屋になる。「何か満たされない欲望や不安に思っていることがおありですね!わかります!」ってなる。

家の向き(風水では玄関の向きを起点に考えることがめっちゃ多い)が大事派は、家が南向きなら暑さ対策をして、明るく楽しい家にするといいよ!西向きならあまり高い建物より低く作った方がいいよ!みたいな、向きによる流れを大事にしている。
これはわかるんだけど、向きが同じ建物でも、3階と12階じゃ全然話が違うだろうし、現代のマンション事情に全部取り入れるのもおかしな話になる。

結局、風水のいわんとするところは(それぞれ派閥があるけれど)、いかに自然の驚異から身を守るか、という事だったのではないかと思う。

昔は電気も上下水道もないので、ちょっとした水はけや日当たりで命を左右した。風と水の動きは、信じられないくらい重要だったのだと思う。
今でも、下水が完備されてない地域で、伝染病が水を伝って広まってしまったり、もう少し日当たりがよければカビだらけにならずに食べ物が汚染されず生き延びられたみたいなことだってあるだろう。
過去、多くの努力と天才たちと働いた人々のおかげで培われた英知、科学の力で、今私は安全に暮らせている。風水を気にしなくても平気になった。
ありがとう、ありがとう先輩方!!

ただ、もうひとつ、風水とか「これをすれば運気が上がる」みたいなあれこれの中で、個人的に「そりゃそうだろう」というものがある。

掃除片付けで清潔に整えるとかは、まあそうだろう。
換気大事というのも、新型ウイルスのおかげ(?)で気持ちを新たに換気って大事って思うようになった。

が、そういう事以外に、玄関のたたきにモノを置いてはいけないとかいうのは、「敵が来た時にすぐに対応できるかどうか」という、戦争目線があると思う。
もうちょっというと、火事などの事故、自然災害への対策も含まれている。

寝る時に頭を窓に向けないというのは、都市部を直撃する台風が来る時に「寝る時は窓から離れた場所で。何かが飛んできてガラスが割れても飛散しないように養生テープをバツ印のように貼っておくといいよ」とか散々言われて養生テープが売り切れたけど、窓からの脅威を避けるという意味は大きい。
T字路突き当りの家は不運というのも、カーブのある道路の外側は凶で内側は吉というのも、河なら鉄砲水の被害の出方、道路ならスピードを出し過ぎた車が突っ込んでくる確率が高い。普通に危ないポイントだから、そりゃあ凶相でしょう。
(前に住んでいたところの大きな道は、いつも曇りで小雨が降る時に決まって大きなトラックが事故を起こすカーブがあったけど、それも大きく湾曲したカーブの外側だったので、風水で凶相の地形と聞いてすごく納得)

敵の襲撃があった時、すぐに身を守れる、逃げられる、大事なものを奪われないように隠す、みたいなことが根っこにあって「暗くて冷たい場所にお金を置いておくと増える」みたいな伝聞に変わってしまったんじゃなかろうか、みたいな気持ちになる。

祖母がいつも「靴はそろえておけ、何かあった時にすぐに飛び出せるように。火事になっても逃げられるように」と言っていましたが。
そういうアドレナリン型動線対応を「よい家」と言っているのかもしれない。
中国4000年の歴史と言ってもずっと内紛やら戦争の繰り返しだし、というか日本だって同じだったわけだし、なにごとも基本は戦争をどう勝ち残るかという軍事的な視点です。兵站(ロジスティクス)、城の構えなどなど……

そう考えると、逆にそんな臨戦態勢じゃなくてしっかり休めるチル対応の間取りとかも大事なことじゃない??というのも思う。
東の窓で朝日を入れるようにして、目覚めをよくしてというのも、体内時計を整えるという意味でよいのだろう。
そう考えると、チル型動線はその人の体質仕事の内容などで変わってくる。毎日たんたんと会社や工場に出かけて安定した仕事を安定して行うのが大事な人もいれば、大半は遊んでいるように見えてここぞの時だけ命を張って何かバツンッと作り出すのが大事な人だっている。
おそらく、その人が持って生まれた星とか運勢と呼ばれるものと家の相性を考えるタイプの風水(これはかなり深い話になってしまうけど)は、チル型動線を大事に考えているのかなーと思う。

そう考えると、今住んでいる家の「不便さ」がだんだんと際立ってきた。
前は、ここに住めるだけですごい事だったので、無視できたのだ。

追い出されることになってあちこち見て回って、今住んでいる部屋が「よく考えるとこのキッチンやばいよね」とか「よくここで暮らしたな」とか感じることになった。(文句は言いつつ、安くて立地もよくて、そして奇跡的に私の部屋だけ日当たりと風通しがよかった!隣の部屋は暗かったと思う)
と同時に「壁紙やスイッチパネルでこんなに変わるなら最初からやればよかった!」とあまりにインテリアに興味がなさ過ぎたことを反省したりもした。(なにせ生きていられればいいというスタイルだったので)
比較対象があると判断基準ができて、モノの見え方が変わるというあれである。

今度の家は、探すのも決めるのも難航ではあったけど、そういうハードルがあるからこそ見えてきたものも、やっぱりある。
私は本当にインテリアに興味がなかったというか、そこに蓋をして生きてきたんだなーと思った。子供の頃、よく流しの下にうずくまっていたので、家とはそういうものだという認識だったのだろう。

今度の家は、機動力を上げたい。
10年住むとして(それが可能かはわからないが)、どうやってその時間を過ごそうかという事をぼんやりと想像し始めている。
あまりに世の中の様相が変わってしまったので、私も想像していたのと全然違う感じになってしまって困っているけれど。


以下は、現在私が検討している壁紙の「検討具合」です。個人的なことなので有料(お金による鍵)とします。まだサンプルが来てないものもあるけど15種類くらい検討中。サンプルがない本命の高額な派手柄は、もう勘で選ぶしかないけど、その他のベーシックなタイプはなるべく検討していきたい所存です。

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つよく生きていきたい。