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スカートの位置はミロのヴィーナス基準で

私がめっちゃ追っかけている唯一のユーチューバー(?)、山田五郎さんのチャンネルでミロのヴィーナスを細かく解説していた。

通り一遍の解説はまずなくて、常識と言われていても背景の知識が抜け落ちているとわからない事とか、歴史的な背景からその後にどのような影響があったのか、画家を中心とする登場人物たちのコミュニケーションや人間関係まで軽妙に教えてもらえて、大好き。全部見てる。ずっと見てる。
グッズはいつも買いそびれてしまう。

ここではミロのヴィーナスがなぜ美しい「とされている」のかを細かく解説していて、美しい体型、プロポーションが八頭身なのはなんでなのかみたいな話と、それに対する五郎さんの「人間の美しさは顔の小ささとかじゃなくて、バランスなの!!!」という力説がすごく良かった。
クラナッハ(クラーナハ?)の回と、ルーベンスの回も必見である。
美の基準は世界中でばらばらだし、足が短いとか、セルライトがあるとか、そんなことでいちいち悩むなよ、もっとご飯食べな?っていう、至極まっとうな意見が絵画の解説を通して聴けるので、体形にすごくコンプレックスを持ってる人は10回くらい観るといいと思ってる。

個人的に五郎さんの女性の表現がいつもキュートで、女性画家の回や女性が存在感がある回はいつも楽しい。
アルテミジア・ジェンテレスキと、ヴィジェ・ルブランベルト・モリゾ、あと、カンデンスキー回(カンデンスキーは男だけど内縁の妻で画家のガブリエル・ミュンターのほうが主役格)など、キュートで、骨のある女性たちの姿が見えてくる語り口。ベルト・モリゾは印象派の雄マネの回とセットで見るのがおすすめです。
私はマネの絵が、なにがどう革新的だったのかいまいちわからなかったんだけど、ここで解説聞いて腑に落ちた。絵単体だとわからないが、その時代の美術の背景がわかるとすごく良くわかる。
あと、キュビズムについても、もう動画が消えちゃってるものが多いけど、時代背景(戦争とか)がつながると、途端にバチッとつながって、今の生活がどうしてこの形になったのかまで大体見えてくる。とてもすごい。

で、今回のミロのヴィーナスの解説は、すっごいファッションの参考になりました。

腰に布を巻いているだけの彫刻が、なぜファッションの参考になるのか。
それは見ればわかる。
あ、見てもわかんないかも。
ここで、この彫刻がいかにすごいか解説する時に、頭身(八頭身がいいのか七頭身がいいのか)と黄金比の話が出てくる。
ミロのヴィーナスは、8頭身で、おへそより上が3で、下が5のバランス。
これが全ての美の基準値、特に西洋のバランスではこれがそう。これが美。

ちゅうことは、あれだ。
ウエストの位置を、3:5になる位置に持ってくればいいわけだね!

もともと骨格診断でいうと診断するまでもなくウェーブ骨格の私は、ハイウエスト至上主義なんだけど、その理由が明らかになった。
へそより上が3、へそから足までが5!
このバランスにすると、美。特に洋服は西洋の型だから、完全にこのバランスを基準にして間違うことはない王道。

本当のへその位置なんてどうでもいいんです。
スカートを3:5になる位置までひっぱりあげろ!

そうすると、私がいつもそこらへんだなと思っている位置になります。
ウエストより上、肋骨のすぐ下、みぞおちあたり。
このあたりで、上3:下5のバランスになります。

これが人によっては何もしないで普通にしていると、スッと3:5で八頭身になる完璧体型の人もいるし、身体に厚みがあるから服を着ると厚みで布が取られて狙った位置にラインが来ないのでワンサイズ大きくしてウエスト位置を下げる、みたいな調整をする人もいるし、私みたいに「ハイ!ハイ!もっとハイ➚あげてけーーー」みたいにする人もいるっちゅう話。
黄金バランスをちょっと崩して、2:6みたいなお人形さんドレスみたいな服もあるし、重心を下げて腰履きの重たいジーンズでヒップホップな人たちもいる。

このバランスの調整を無意識にやれるのが、着こなし上手だとか、本職のスタイリストとか、そういう人たちなんだろうな。
ウエストの位置だけじゃなくて、シルエットでも3:5のバランスは微妙に変わってくるだろう。でも基本は3:5を狙えばみんな美人、美形。
なぜならそれがヴィーナスのバランス。
できれば顔は左右対称がよい。

そして、面白い事に、本当の左右対称には、個性や色気、ニュアンスは出てこないらしい。崩れた部分にこそそういうエロス、物語、先に進ませる衝動性が生じる。
人間はほっておくと左右対称にはならないので、そういうものは最初からたくさん持っていて、そういうのを左右対称、上下で3:5、黄金比に一部だけを整えると、もともとの左右非対称の個性がブワーッと引き立つらしい。

顔の大きさは変えられないけど、髪の毛のボリュームで大きさは変えられる。服の着方で、なんとなくプロポーションも変わる。ヒールで身長を少し上げることだって簡単だ。
ヒールを履かないと着れない服って確かに合って、私の場合は大体パンツなんだけど、スカートは一枚布で覆い隠して下5のバランスが出しやすいんだけど、パンツだとどうしてもちょっと足りなさが出てきちゃうせいかなと思う。

とにかく上半身が3,下半身が5の割合。
こうしておけば誰もが垢抜けて美しい。

どうにもそのバランスにならないというのは、服の着る技術が甘いってことなんだよね。
前はダイエットして体型を変えなくちゃいけないって感じがあったけど、服の着方を変えてそのバランスになるように考えることもやった方がいい。

古くさくなるという人は、新しい服を買え!
ここ最近作られた服が古くさいはずはない。自動で今のバランスになり、あとは体型に合わせて3:5になるようにしたらいい。
逆に、新しい服を買わずにおしゃれをするのは、よほどの好事家か、スーパーおしゃれマスターじゃないと無理らしい。

こういうコントロールが少しできてきて、スタイリングや着こなしについて考えられるようになってきた。


ということで、買い逃して涙を流していたカーディガンを買いました。


ミロのヴィーナスの解説で服の着方を思いつき、スカートの位置といいながらカーディガンを買う。バラバラに見えるけど、私の場合はこれで正解だと思う。
スカートは持っているが、程よい丈の羽織ものがなかった。
羽織は、丈の長さでウエストの位置が変わってしまう。
だから、とても重要。

つよく生きていきたい。