負けに強くなるより勝ちに強くなれ

ちゃんと生きてきた人は「負けもしないが、勝てもしない」生き方をするのではないだろうか。

社会の中で生きていくよい社会人の務めは「負けない事」
投げ出さないこと、逃げ出さない事、信じぬくことと続きます。。。
これ、あながち嘘じゃなくて。

学校に行っても、成績をひどく落とさないこと、留年しない事が重要。もちろんすごくいい成績を収める事も大事なんだけど、ここにもちょっと問題があって、すごくいい成績だったとしてもそれは「異端」なんですよ。
もしその家に上の大学に行かせるお金がなければ、ものすごくいい成績も、それはそれで厄介の種。

社会に出ても、会社に入るか、自分で仕事をするか、フリーで腕一本でやっていくか、いろんな道があるけれど、大きな流れはやはり会社に勤める事であり、大きな会社からの仕事を受ける事である。
ここでもやはり、とびぬけてすごい事は必要なく、「遅刻しない、〆切守る、ルール通りにお金のやり取りをする」など、小学校で数を数えることができるなら大体のことができるようなシンプルな仕事をしていく事になる。

そこで大事なのって、大きくそれらのルールから違反しない事。

もし「負け」があるなら、そのルールを保つことができなくなる状態という事だ。
たとえば、お金がないとか。

そのルールから飛び出してしまった時、人はその負けを取り戻そうと踏ん張る。踏ん張って元に戻そうとする。

負けに強くなるというのは、そういうマイナスの方向の異端で人生をダメにしないためのタフネスみたいなものだと思う。

わたしは、この負けに強くなるタフネスは、かなり鍛えられてしまった。
そうならないように20代半ばまで逃げ回っていたのに、逃げ切れず、戦う事になった。そして、少なくとも負けはしなかった。

そうやって逆境を振り切って、ふと見ると、意外にも自分には結構立派な力があることに気づいた。
不幸なことに他にすることもなかったので、商売を始める事にした。
始めるまで、2年ほどチャンスが来るのを待って、風が吹いた瞬間に飛び立った。その時、ご丁寧に足場を抜いてくれるというのだから、飛び立つのはまさにその時だったのだろう。

そうやって、わたしは自分の勝負を自由にしていいというフィールドを手に入れた。

そしてわかったのは、負けに強い事よりも勝ちに強い耐性を持っていないと話にならんという事だった。

勝ち続ける事が、唯一の道なのだ。

そうなると、「負ける」事を待っていられない。負けに強い人は、負けという事態が起こるまでは出番じゃないのでなにもしないのだ。
でも勝つことは、常にそこにい続けないといけない。勝ちが終わる=負け、ではないけれど、勝ち続けるという事は、常に普通と勝ちの状態をいったり来たりするという事で、それはとても異端な事態だと思う。

異常な事態という事は勝ちも負けも変わりがないのだけれど、心構えというか、マインドセットのところがたぶん違っている。

負けに強くなるよりも、勝ちに強くならないといけないんだ。

勝ったら勝ったで天狗になるなとか、いろいろあるんだけど、それも含めて「勝つ」ことに強くなっていかないといけない。

わたしはずっと負ける人生だった。だから、ある時「負けのカード」は全部切ってしまって、手札がなくなった。もう負けのカードは切れなかった。でもゲームは続く。負けたら、死だ。
そう思った時「勝ちのカード」も負けのカードと同じくらい手元にあることを知った。これからはこのカードを使うしかない。

残りの人生は、全部「勝ちのカード」でゲームを進めるしかないのだ。

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つよく生きていきたい。