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青臭い春と泥臭いロックンロール【Halo at 四畳半】

どうも、ふじくんです

今日は「Halo at 四畳半」というバンドを紹介したいなと

初めて出会ったのはおよそ3年半くらい前のこと

深夜は決まって千葉のラジオ局bayfmを付けた
番組を聞くのが目的だった僕にとって、cm間に入る音楽紹介コーナーは邪魔でしか無かった

その日も決まってラジオに電源を入れ、イヤホンを付けると知らない曲がいつものように流れてくる

ただその曲だけは違った
ロックで儚げなイントロに心を締め付けられた
アップテンポでありながら今にも消えそうで
僕はその曲を見届けたくなった

瞬間、

春を売った少女は鉄塔の影になった
空を飛びたいんだと嬉しそうに話していた
「春が終わる前に」より

全身を音と言葉が駆け巡った

まるで小説のような歌詞は当時中学生の僕をその世界に引き込むには十分だった

生まれ落ちた瞬間に罪を背負った僕らの抵抗
救いの舟はもう来ないと知っていた
春を待って僕は捜している あなたの陰を
もう二度と離してしまわぬように
いつの日か また逢いに行くよ
誓いを背負って
「春が終わる前に」より

パーソナリティの人が「Halo at 四畳半、春が終わる前に でした」と言うころにはサビのフレーズとHalo at 四畳半という名前がひたすら頭を駆け巡った
それは数日も続いたのだ
ここまで歌に動かされたのはこれが初めてだった

幼い頃に憧れた輝かしい青春に足を踏み入れたばかりの中学生の僕に、その歌詞はそんな輝きの裏側にある苦悩を目の前に突きつけてきた
それが僕のHalo at 四畳半との出会い
青臭い春の切なさや儚さを綺麗に音にする
最初はそんなイメージだった

彼らは千葉県佐倉市出身のバンドで、千葉に住む僕はすぐに親近感を覚えた

それから沢山の曲を聞いた
特に好きな曲が出会いのきっかけである「春が終わる前に」ともう1つある
「シャロン」という曲だ

彼らの代名詞とも言える文学的な歌詞に王道のロックサウンドというスタイル
ボーカルの渡井さんの作詞力を痛感させられる楽曲だ

語り継いだ神話の1ページのように
縋り付いたものへ名前を付けていった
救いを乞う度 そいつを開いて
新しい話を書き記していったそうだ
「シャロン」より

儚く綺麗でありながら強さを内包している
この曲が聞く度にとても好きになっていった
彼らの魅力は聞く度に染み込んでいく


そこから2年
去年、初めてHaloのライブに行った
渋谷CLUB QUATTRO 東名阪ツアー

そこで僕はもう1つのhaloの魅力に出会えた
泥臭さだ
音源の小綺麗で儚いという僕のイメージと全く違った
一言、一音を激しく伝えてくる
まさにバンドマン

そして僕は彼らの軌跡を見届けることになる
メジャーデビューの発表である
芯から熱くなるのを感じた

気づけばアンコール
しかも2曲目
渡井さんのMCが始まる

この瞬間 この景色を 忘れたくない。 何一つも忘れたくない。音楽を選んで良かったと思ってる。 出会ってくれてありがとう。

息吸う間もなく歌い出す

「 限りある生命を照らすように」

シャロンをサビから歌い出したのだ
初めてのライブだったのもありこの歌い出しにただ僕はステージを見つめた

歌ええええええええええ!!

渡井さんは叫んだ

僕は周りと同じように拳を突き上げて歌った

「廻り続ける日々はあなたが 記した話の続きなんだ
そんなことは わかってたのに」

こうしてシャロンの演奏が始まった


限りある生命を照らすようように
廻り続ける日々は貴方が
記した話の続きなんだ
そんなことは わかってたのに
「シャロンより」


今年でメジャー2年目になる
アルバムも2枚出している
Haloの活躍が僕はたまらなく嬉しい


ライブでシャロンを演奏する時、渡井さんは僕らに「歌え!」とそのバトンを渡す
その度に僕たちは拳を突き上げてそれに応える

廻り続ける日々を照らしてくれたHalo at 四畳半に、その曲に、その音に、その歌詞に

僕らが拳を突き上げ続ける限り、彼らのロックンロールが続くと信じて


終、

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